理系大学院生のNotion活用術 -ページ整理編-
こんにちは。理系大学院生のTomoyaです。
本日はいつもと傾向を変えて、理系大学院生のNotion活用術という題でNoteを更新していこうと思います。
決して『Notion』の回し者でもございませんが、修士研究から約1年間半が経ち、私の『Notion』の仕上がりがある程度の極値まで達したため、書くに至りました。
よくフリーランスの方が、活用術について発信していますが、研究を生業とする大学院生の『Notion』についての発信はあまり見かけません。今回の発信は、そんな背景も相まっています。
活用術自体は、自分のスタイルに最終的にフィットしたものであり、人によっては、「何これ、全然参考にならんやん。」と言った点もあるもしれません。
ですが、理系の研究方法の傾向自体は大まかに同じであるという超アバウトな前提条件のもと、本Noteを構成したので、少なからず参考になる部分はあると自負しています。ぜひ、最後まで目を通してみてください。
なお、この「理系大学院生のNotion活用術」は以下の3回に分けて紹介していきます。
【2023年5月7日 更新】
▼ 進捗管理編
▼ 論文管理編
※ Notionの各機能や機能の使い方については説明しません。あくまで「こんな活用の仕方があるよ」というご紹介です。
では、第1回ページ整理編です。
研究内容
まず、研究内容について軽く触れておきます。今は理工系大学の修士2年で、気象データ等を使用した環境モデリングの研究をしています。
海流モデルと再解析データ等の気象インプットを使用して、沿岸環境の環境特性を探ったりしています。
管理画面
まずは、あらゆるページを集約させている管理ページです。フォルダ構成でいうところの「home」項目です。
ページ上部にはよく使用するリンクとして、ゼミのZoomリンク、登校記録シート、研究で使用しているモデルのマニュアルのリンクを掲載しています。
毎日、もしくは頻繁に使用するリンクはこのように、管理ページからすぐにアクセスできるように整えています。
一方で、大カテゴリは主に4つに分けていて、
進捗管理を行う「Progress」
シミュレーション・モデルの使用・作成に関するメモなどをまとめている「Simulation」
本解析の仕様、モデルの検証やその他のタスクのメモなどをまとめている「Doing・Task」
ラボでの活動の記録を残している「Lab Activity」
があります。以下、それぞれについて簡単に紹介します。
進捗管理「Progress」
まずは、こちらの進捗管理カテゴリです。
2回目のNoteで詳しく紹介予定ですが、1番上には、毎日の研究メモを蓄積している「Progress Sheet」というページを作成しています。
毎日の研究でやったことをこのページに時系列で残しています。
そして、2つ目には先行研究や参考にしている論文をまとめている「Paper Record」を配置。こちらは、3回目のNoteで中身を紹介予定です。
そして、3つ目には研究計画を練る「Research Plan」ページ。
研究計画は頻繁に軌道修正したり、改善したりするので、使用頻度は高いです。教授とのミーティングの内容もここに残しておいたりします。
そして、最後4つ目は「To Do List」。
こちらは研究のモチベが高い時期に更新したのですが、研究が進まない時期に消費できず、廃れていきました。
Todoリストはむやみやたらに記述するものではないです。モチベを維持するためにはそれなりの工夫が必要です。
ちなみに作成したTodoリストがこちら。
タスク自体は、研究内容がモロバレしてしまうのであまり公開できませんが、全然埋まっていないことはわかります。
『Noiton』を活用する際の戒め程度に、参考にしてください。
ただ、このようなチェックボックスを使用したリストを作成する場合は、各タスクに紐づくページを引用しておくことをおすすめします。
また、3回目のNoteにて、「結局Todoリストはどう使っていくのがいいのか?」について言及する予定です。
解析メモ「Simulation」
続いて、シミュレーション(解析)に関わるメモをおく、「Simulation」です。
こちらも主に4つのカテゴリに分けています。
まず、1つ目が使用しているシミュレーションの使い方などのメモを残しておく、「Simulation Tips」です。
海流モデルの使い方や参考リンク、あとは、データをモデル専用のインプットの形式に変更する必要があるので、そこで注意した点、気にすべき点などを残しておいています。
続いて、2つ目「Matlab Tips」です。
私は解析結果を可視化するためにmatlabを使用しています。
表現したいことに対して、どのようなコードを書いたのか、またそのファイルや階層位置をメモしてあります。
2年も研究していると、どのファイルがどの機能を担っているのか、忘れることもあります。このメモのおかげで、ブランクを小さくしながら、コードの改変を行うことができます。
さて、3つ目ですが、特に使っていない「Data List」です。
以前はこちらに、「フォルダ or ファイルがどのような特徴を持つか」残していましたが、フォルダやファイルに独自の命名規則をつけてからは使わなくなりました。
一応アーカイブとして残してあります。
当たり前ですが、フォルダ名やファイル名には、中身の特性をincludeしておきましょう。
そして、最後4つ目は「Ocean・Atmosphere」項目です。モデルを動かすのに必須である「大気・海洋システム」についての知識がまだ浅かった頃に、参考にした文献や、考察に使えそうな文献のメモを残していました。
「なぜこうなるのか?」、そういった疑問は思い浮かんだときにその場で潰しておくと、あとあと結果の考察をする際にも役に立ちます。
疑問に思ったことは即調査、即メモです。
作業メモ「Doing・Task」
こちらは解析以外に取り組んだことの備忘録などを残しています。
主に、研究を進める上で外せない具体的かつ、重めのタスクを置いています。
それを行うのに1ヶ月から2ヶ月程度かかる作業です。
例を挙げると、「解析」系のページでは、シミュレーションを回す際に設定した条件、注意した項目、気づきや、モデルの評価をする際に使用したデータセット、比較点等のメモなどを残しています。
他にも、matlabやメインのモデル以外のソフトウェアを用いてインプットデータを作成することもあるため、そこでの知見なども、以下のような形でメモしています。
用いる候補のデータセットのメモ(データの形式)
データの作成方法
データの加工の仕方、作成手順
新たなものに触るたびに備忘録を残し、次また使用する際に、スムーズに扱えるようにしておきます。
特に、QGISなど、プラグインがいくつもあるソフトウェアは、研究のあらゆるところで使用しますので、使い方メモなどは残しておいて損はないです。
研究室活動メモ「Lab Activity」
最後、研究室の活動を中心にまとめた「Lab Activity」です。
上から、
① ラボのゼミ資料
② ラボ内での企画メモ
③ 共同プロジェクトのメモ
④ 見なくなったページのアーカイブ
⑤ ラボのネットワーク構成メモ
⑥ ラボのホームページのバックアップ
⑦ 野外調査(フィールドワーク)の備忘録
です。
① ラボのゼミ資料 ---
ゼミの資料を作成する際の構成などは、iPadの方にメモを残すことが多いですが、ラボ内のチャットツールにて、アブストラクトの共有を行う必要があるため、その下書きや英語で答えられるようにしておくべき項目(質問対応)などを整理しています。
④ 見なくなったページのアーカイブ ---
ゴミ箱の役割をしているこちらのページですが、使わなくなったページをこちらに移動しています。
廃れていくページは意外と多いので、こちらも使用頻度は「高い」です。
たまに、使わなくなったページからヒントを得たかったりするので、このように「ゴミ箱」的なページを用意しておくと、「消す」よりも有効です。
コツとポイント
ここまで、網羅的に紹介してきましたが、活用のポイントは、それぞれの階層をカテゴリ分けして、「どこに何が書かれているかを常に把握できるように整理すること」だと思います。
また、頻繁に使用するページは「お気に入り」に設定して、左のメニューバーからすぐアクセスできるようにすると良いと思います。
より効率的に『Notion』を使用できます。
また、使っていくうちに、どんな整理の仕方が自分にしっくり来るのかわかってきます。最初は、「とにかくページを作ってみて、移動して、消して」の試行錯誤だと思います。
まだ型がうまく決まらない方は、まずはこのNoteを参考にカテゴライズしてみてください。
まとめ
第1回目として、『Notion』のページ整理術を紹介してみました。
私自身Notionは2年半くらい使用していますが、「UI」と「使いやすさ」に惹かれ、生活のメモなどもこのプラットフォームに完結させてきました。
学生だと「ファイルのアップロードなども無制限に行える」とのことなので、研究をする学生にとっては使わない手はないと思います。
次回はNotionを活用した「研究の進捗管理術」を紹介する予定です。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
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