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パーソナルトレーナーが知っておくべき生化学を理解する方法

はじめに

パーソナルトレーナーは「運動指導」のスキルだけでなく「栄養指導」のスキルも必須と言えます。

栄養指導では、クライアントの目的によって食事メニューをご提案しますが「何を食べればいいのか」くらいは大体ネットで調べればたくさん出てきます。

なので食事メニューをご提案をするだけなら本当に簡単なことです。
でも本当にそれが「栄養指導」なのでしょうか?少し疑問が浮かびます。

その疑問の正体が「生化学」だったりするわけです。
特に何も考えずに食べ物を口にしますが、口に入った後はどうなってるの?

なぜそれを食べると痩せるの?なぜ力が出るの?なぜ脂肪がつくの?

果たして食べ物の影響だけなのでしょうか?

食べ物をすすめる前に、もっと生体内で起こっている様々な反応に目を向けるべきです。その中でも「代謝学」ってかなり大事だったりします。

ご飯として口の中にいれる栄養は、炭水化物や脂肪など、動物や植物の貯蔵エネルギーの状態の分子です。

人間はそれらをそのまま貯蔵エネルギーにしないので、一度分解します。炭水化物(=糖質+食物繊維)は、単糖が重合したものですが、消化吸収の過程で、単糖にまで分解されて体内へ吸収されます。

エネルギーが必要なときは、単糖、特にブドウ糖(グルコース)は解糖系と呼ばれる一連の反応(およびその後のクエン酸回路)によって分解され、エネルギーが取り出されます。

エネルギーが足りているときは、肝臓と骨格筋では、単糖は重合反応によりグリコーゲンという貯蔵エネルギーになります。

また、グルコースが分解されてアセチルCoAにまでなったあと、アセチルCoAが脂肪酸合成に使われ、脂肪酸はグリセロールとエステル結合により中性脂肪に変えられて、脂肪組織に貯蔵エネルギーとして蓄えられます。

生化学(代謝)を理解するためのポイント

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