読書会はいいぞ〜スクラムガイドが求めるもの再考〜
こちらは、私の所属する株式会社レッドジャーニーのアドベントカレンダー2日目の記事となります。
レッドジャーニーのメンバーがいろいろを書くアドベントカレンダーなので、ぜひ気になる記事を読んでみてください!
本編
先日、とあるスクラムガイド読書会に参加させていただきました。
今日はそこで、新たな気付きを得たので、まとめてみます。
今回が初めてのスクラムガイド読書会ということで、「スクラムガイドの目的」「スクラムの定義」のあたりを中心に、参加者でわいわいしました。
そんななか、スクラムガイドのこのあたりで、「スクラムのルールってなんだ?」という話になりました。
これまでの理解
私自身は、ここで指す「ルール」とは、スクラムの三本柱や、価値基準を指していると解釈していました。
よって、文中にある「スクラムのルールに従わない」とは、目的を見失って、価値基準に沿わない、プラクティスをただただ実践しているだけの状況を指しているという理解でした。
読書会の中で、この解釈をされている人もいらっしゃいましたが、別の意見も出てきました。
読書会で出た(私にとって)新しい意見
「ルール」とは、スクラムガイドに規定されている3つの役割、5つのスクラムイベント、3つの作成物のことだ、という考え方です。そうすると、「スクラムのルールに従わない」とは、3つの役割をきちんと定義しない、スクラムイベントを過不足なくおこなわない、3つの作成物が欠けている、というような状態を指すという解釈になります。
この意見を出した方の背景理解としては、スクラムガイドでは、いたるところで「ルールに従う」ということを求めているので、とのことでした。
理解をアップデート
個人的に、2020年版のスクラムガイドでは、指示的な内容を落としているので、プラクティスめいた記載は極力抑えられていると感じていたので、この考えを聞いたときは少しはっとしました。
ここで、2017年版との違いとして、例えば、デイリースクラムについて2017年版では具体的なアジェンダまで言及されていましたが、2020年版ではそうはなっていないということがあります。
私はこれまで、役割やスクラムイベント、作成物に関する言及はそもそも、プラクティスに寄っているものだと理解していました。
しかしながら、これらは、もはやプラクティスではなく、フレームワークとして、価値基準とプラクティスの境目にあるものなのだ、という理解に改めることができました。
つまり、役割の定義や、スクラムイベントの実施、作成物への取り組みは当然行うものとして、それをどうやるか、は目的や価値基準に照らして、各自考え抜きながら進める、という解釈へと変わりました。
読書会はいいぞ
今回は、普段あまり関わらないチームの人とも交流することができ、どんなことを考えているのか、どう捉えているのか、対話できるような場でした。
こうして社内のコミュニティが広がるのはとても良いことだと思います。
今まで何度となく読んでいるスクラムガイドについても、読書会の場で出た意見をもとに、改めて理解をアップデートすることができ、感謝です。
ふと思えば、2017年版の読書会は何度かやったことがありましたが、2020年版の読書会はおそらく初めてで、誰かと解釈について話すこともありませんでした。
対話することで、今回の私のように、気付きを得たり、学びや理解を深めたりすることができます。それ以上に、対話する相手についても理解を深められることも大きな価値なのではないかとも思います。
つまり、やはり読書会という場は、いいものだなぁ、と感じました。
今後も続いていく読書会になりましたので、大変楽しみです。
ぜひ、みなさんも読書会、やってみてください!
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