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初心者でもわかるLINE Data Hub(LDH)について解説!

みなさんこんにちは!広告代理店でデジタルマーケティングのプランナーをしているtomoです。

今回は、LINE Data Hub(LDH)について、初心者向けに簡潔に説明します。

LINE Data Hub(LDH)は、LINEの広告データを活用し、マーケティング戦略を最適化するためのプラットフォームです。

・マーケティングキャンペーンの効果を向上させたい担当者
・LINE関連の広告キャンペーンを実施し、データを活用して戦略を最適化したい担当者の方に向けた内容です。

LDHを活用して広告データを詳細に分析し、戦略を最適化できるのでぜひチェックしてみてください!


LINE Data Hub(LDH)とトレジャーデータ社の業務提携

LDHとは?

LINE Data Hub(LDH)は、LINEが提供するデータプラットフォームの一部です。
このプラットフォームは、LINEの利用者データを活用し、ビジネスにおけるデータ分析と戦略策定をサポートします。

LINEは、約9,200万人の利用者を持つ日本最大のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)であり、そのデータを活用することは非常に価値があります。

トレジャーデータ社との提携


トレジャーデータ社は、LINE Data Hubと提携し、データクリーンルームソリューションを開発・提供することで、LINEのデータをさらに有効に活用することを目指しています。

この提携の主な目的は、LINEデータの連携を強化し、新たなソリューションの開発を進めることです。これにより、ビジネスがLINEのデータを最大限に活用できる環境が整備されます。

具体的な提携内容

提携には以下のような具体的な内容が含まれています:

  1. API開発: Treasure Data社は、LINEとの協力により、LINE広告データとTreasure Data CDP(カスタマーデータプラットフォーム)とのデータ連携を容易にするためのAPIを開発します。これにより、LINE広告のデータを効果的に活用できるようになります。

  2. 広告データの連携: LINE広告への広告配信セグメントデータ連携や、LINE広告のコンバージョンデータの収集を行います。これにより、広告キャンペーンの効果を評価し、最適化できます。

  3. LINE公式アカウントへのデータ連携: LINE公式アカウントを利用している場合、顧客データを連携させることができ、よりパーソナライズされたコミュニケーションが可能になります。

LDHの魅力


LDHは、他のデータプラットフォームとは異なり、LINEのオーガニックデータ(ユーザーが自然に生成するデータ)をデータクリーンルームで分析できる点が特徴です。

これにより、広告データだけでなく、LINE公式アカウントやLINEチラシなどのデータも効果的に評価できます。

将来的にはLINEスタンプなどのデータも分析できるようになる見込みです。

この提携により、LINEの膨大なユーザーデータとTreasure Data社のデータが結びつく可能性があり、これによってビジネスにおけるデータ活用がさらに向上することが期待されます。

では次に、LINE Data Hub(LDH)で具体的にどんな事が出来るのか説明していきます。


LINE Data Hub(LDH)の3つの主要な機能

① LINE関連データの活用

LDHは、LINEに関連するさまざまなデータを活用できるプラットフォームです。これにはLINE広告やポイント広告、News面top、Talk Head Viewなどの広告データが含まれます。

また、LDHの特徴として、広告以外のデータも利用できます。

LINE公式アカウント、LINEチラシ、LINEでの応募など、マーケティングキャンペーンに関連するデータも含まれています。

具体的な活用例として、デモグラフィック情報や興味関心に基づいた広告クリエイティブの最適化や、友達追加を促進する広告施策の実施が挙げられます。
これにより、効果的なターゲティングやコミュニケーション戦略を構築できます。

② ユーザーデータの分析

LDHを使用することで、ユーザーデータを分析し、戦略的な意思決定に活用できます。
LINE広告で接触しているユーザーのデータを詳細に分析できます。
デモグラフィック情報(性別、年齢など)、サイコグラフィック情報(趣味や関心)、エリア、デバイス、通信キャリアなど、さまざまな要因を考慮して効果的な広告戦略を策定できます。

ただし、広告に接触していないユーザーのデータは取得できないため、リーチのポテンシャルを評価する際には注意が必要です。

③ 外部データとのマッチング

LDHでは、LINEユーザーと外部データを関連付けるためのマッチングキーとして、UID(LINEの独自ID)、RDID(広告ID)、メールアドレス、電話番号などが活用されます。
これにより、外部データとLINEデータを結びつけ、広告などの非接触データを分析できます。

特に広告代理店は、自社のデータマネジメントプラットフォーム(DMP)にこれらのデータを統合し、強力な分析と戦略策定に活用できます。

LINE Data Hub(LDH)は、LINE関連データの活用、ユーザーデータの分析、外部データとのマッチングを可能にする強力なツールです。これらの機能を駆使することで、効果的なマーケティング戦略を構築し、ビジネスの成功に貢献できます。


ネスレによるLINE Data Hub(LDH)の活用事例


具体的な事例として、ネスレによるLINE Data Hub(LDH)の活用事例をご紹介します。

実施背景・課題

ネスレは、商品「ピュリナ ワン」の名称認知と特徴認知の向上
さらにリーチ効率の向上を目指して、LINE Data Hub(LDH)を活用することを決定しました。
特に特徴認知の向上が重要視されました。

施策内容

  • ネスレはTHVC(Teads Horizontal Video Card)という動画広告フォーマットを使用して、LINEユーザーに商品「ピュリナ ワン」をアピールしました。

  • LDHを活用して、動画広告の効果を分析しました。LDHを使用することで、ターゲティングごとのコンバージョン率や友だち追加率を詳細に検証しました。

  • さらに、動画広告に接触したユーザーに対して、リターゲティングとしてTHVCの静止画広告を再配信しました。これにより、ターゲットユーザーへのアプローチを強化しました。

効果:

特徴認知は態度変容調査、リーチ効率は広告配信結果よりそれぞれ計測
  • THVCの活用により、名称認知、特徴認知、好意度、購入意向の各軸でリフト値が向上し、特に特徴認知の向上が1.4倍となりました。これは商品の想起率向上に寄与しました。

  • LDHを使用した広告配信では、同じターゲットを設定した他のSNS媒体と比較して、リーチ効率が3倍程度向上しました。

  • 動画広告と静止画広告の両方に接触したユーザーの友だち追加率やサンプル応募率は、静止画広告のみに接触したユーザーよりも約3倍高い成果が出ました。

所感:

ネスレはTHVCとLDHの組み合わせを活用することで、マーケティング戦略の柔軟性が向上し、LINEのポテンシャルを最大限に引き出すことができました。
今後もリピート購買の促進やロイヤルティ向上に焦点を当て、効果的なターゲティング方法を模索していく予定とのことです。


この事例から分かるように、LDHは企業にとって非常に有用で、正確なデータ分析を通じてマーケティング戦略の改善と成果の最大化を支援しています。

まとめ

LINE Data Hubとトレジャーデータ社の業務提携は、LINEのデータをビジネスに活用するための新たな一歩です。

データの連携とAPI開発を通じて、広告効果の最適化やコミュニケーションの改善が可能になります。

これにより、LINEデータを活用してビジネス戦略を強化し、効果的なマーケティング施策を展開することが期待されます。



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