シベリアでコロナ引きこもり生活③ ロシア人の掃除とは
自粛生活も3日目だが案外退屈することはない。朝には日本在住のロシア人の先生のSkypeレッスンを受講。仕事に行かないとさらに全くロシア語に触れることがなくなってしまうから貴重だ。この休みの間にたくさん授業をいれよう。
暖かいが風が強い
ここ最近は毎日+5℃以上になり暖かいはずなのだが風がとても強い。砂も巻き上がるし寒く感じる。真冬は本当に無風だったのだなと実感。
いつも雲のない青空か、うっすらと曇っていることが多いのだが今日はなんとも立体的な雲が浮かんでいて日本のようだった。雲に油絵のような影が付くと壮大な景色になる。
マンションの窓から川が見える。
冬はとても分厚い氷に覆われていたセレンガ川だがもうほとんど溶けているように見える。ここまで自然環境が急変するところで暮らすのは初めてだから自分でも驚くほど風景の変化に感動する。自分がとても感受性豊かな人間になったような気分だ。新しい環境にいることで高まっているのかもしれないが。
窓から街をみても本当に人は歩いていないし車もバスしか走っていてないのではないかというほどだ。
ロシア人の掃除とは
劇場はいつもびっくりするほど汚い。トイレは地獄絵図のようだし掃除という概念があるのかと思うほどだ。しかし実は毎日ちゃんとモップがかけられていたと知った時はショックを受けた。
リハーサルをする部屋には響きを抑えるために絨毯が敷いてあるのだが、歩く度に煙があがるような有様だ。
マンションは新築だし定期的に清掃員がきているのでそれほど汚れていないのだが、最近はレセプションに座っている金髪の未亡人感のすごい女性が掃除するようになった。
床をびしゃびしゃの雑巾で雑に拭く。バケツの水はすでに泥水と化しているが何度もそこにつけなおすから床は永遠にきれいにならない。
そして一番信じられないのはその泥にまみれた雑巾でエレベーターのボタンを拭いていたことだ。乾いた後エレベーターボタンは泥を塗られたように無残に汚れていた。きれいだったのに。
エレベーターの中のボタンまで丁寧に泥が塗ってあり、なんと各階のボタンンまで泥が塗られていた。これも感染対策ということなのだろうか。今週は非労働日だからいつもの掃除業者も来ないだろう。自分でアルコールティッシュで拭こうかと思うほどだ。
ローストポーク
仕事がある時でも3食必ず自炊だ。昼は自分が、夜は奥さんが作ってくれる。外食はまだ数えるほどしかしていない。おいしい韓国料理屋やブリヤート料理屋はあるのだが滅多にいかない。自宅でおいしい食事を作れるし、何より-30℃の中レストランに行く気にはならなかったからだ。毎日が不要不急の外出を自粛せざるをえないのがシベリアの冬である。
ブリヤートは肉がとてもおいしい。どんどん物価が上がっているが肉の値段は上がっていないようだ。基本的に安い。オーブンもついているので今日はローストポークを作ってもらった。
オーブンを使うと上品な味になる。
はてなブログの方では妻の料理記事も掲載していて好評だ。1度グラタンの記事を書いたときに当然オーブンを使って書いたら
「一般家庭でみんなオーブン持ってると思うなよ!」という理解不能なコメントをもらったことがあることを思い出した。確かに日本の家庭にオーブンがあることは珍しいのかもしれない。だがこの記事のタイトルは「ロシアでおうちごはん」なのを見なかったのだろうか。
ロシアのキッチンには電磁調理器とセットでほとんどの場合オーブンが付いている。それはドイツも同じ。全く高級ではない。
北方領土でも感染者が
ロシアの感染者はさらに300人増えて1,523人になったらしく、隣州のイルクーツクでも感染者が発見されたのだそうだ。263,888人が検査したらしいのでその割には少なく感じる。
しかしこの増え方は現在何万人も感染者がいる国と同じだからロシアも似たような状況になるだろう。ブリヤートの病院には十分な量の人工呼吸器や設備があるとは思えないから早い段階で医療崩壊すると思われる。
仕事がいつ再開するかはわからないがとても不安だ。
ロシアの感染マップを見ると北方領土でも感染者が出てしまったようだ。もちろんロシアとしてはここはロシアの領土だしロシア人が住んでいるのだから当たり前なのだがなんとも不思議な気分になった。
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