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サイトウ・キネン・オーケストラを聴いて

こんにちは。作曲家の櫻井智子です。

今月の頭に、すごく楽しみにしていたオーケストラコンサートへ行ってきました。

セイジ・オザワ マツモトフェスティバル
オーケストラコンサートプログラムB

ジョン・ウィリアムズが、30年ぶりに来日、そして指揮をされるという事で、絶対に観たい!と思い、早々に先行予約チケットに申し込みました。

そして、オーケストラは、世界的指揮者でいらっしゃる小澤征爾さん率いる、サイトウ・キネン・オーケストラ 実は今回のブログラムを発見するまでは、お恥ずかしながら名前くらいしか知らなかったのですが、設立経緯、また活動経緯を見るとすごく音を聴いてみたくなったオーケストラです。

そんなこんなで、絶対行きたい欲がますます上がって、先行予約の抽選に当たった時は、今年の運を使い果たした気がしました(笑)

さて、当日
会場に入って、スタンバイされているステージを見た時に、コントラバスが8台もあることに、びっくりしました。そこから、想像できる、編成の大きさと、サウンドの豊さを思うと、開演前からワクワクが止まりませんでした。
打楽器も、主要がズラーっと並んで、舞台がパンパンな状態。

コンサートは2部制で、1部の指揮がステファン・ドゥネーブ、2部がジョン・ウィリアムズという、なんとも贅沢な構成になっていました。

今年で、91歳だというジョンウィリアムズ、正直来日だけでいっぱいで、当時の指揮は1曲か、2曲なんじゃないかしら、と思っていたんですが、なんと、2部丸々と、盛大なアンコールまで指揮を担当!! 

アンコールの曲目も、正式に発表されていますが、ラストはダースベーダーのテーマでした(涙)巨匠が指揮する、ダースベーダーのテーマ。一生忘れません(笑)

一部の指揮をした、ステファン・ドゥネーヴ、トークからも温かいお人柄が垣間見えて、とても素敵な演奏を聴かせてくれました。何より、ジョンウィリアムズ、小澤征爾さんに対するリスペクトが溢れていました。

そして、この演奏会のホストである小澤征爾さんも、当日会場に来られていて、アンコールの際に、登壇されました。

お姿を拝見できて、良かった、、、、

ジョン・ウィリアムズの音楽と私

元々、ファンタジーやSFといった映画が好きなのもあって、ジョンウィリアムズが担当している映画は見ることが多かったし、音楽も大変影響を受けてきました。
特に、スターウォーズシリーズは大好きで、映画に至っては、何回も見直すほどファンです(笑)

一番最初に触れた映画は、ETだったと思うのですが、あの空に登っていくようなメロディーラインは、子供心にすごく響いたように思います。
世代的に、テレビとかビデオでしかETを見てこなかったですが、数年前に「すばらしき映画音楽たち」というドキュメンタリー映画が公開され、私が劇場まで観に行った時です。ジョンウィリアムズ登場のシーンで、ETの音楽が流れるシーンがあり劇場の大音量であの曲を聴いたときに、感動して思わず涙が出てしまいました。

映像の迫力を、音楽でさらに加速させる、彩る、物語る、そんなイメージがジョンウィリアムズの音楽には感じることが多いです。音楽劇のように、ストーリーを彩っている手法が、本当に素晴らしいなと思います。

そこには、オーケストラという昔からの演奏形態の魅力を存分に活かした、秀逸なオーケストレーションや、楽器の使い方、合わせ方だったり、和音の使い方だったり、でもやっぱり一番は美しいメロディーラインかなと思います。

一回聞いたら忘れられない、映画ごとの「テーマ」となるメロディー、そのメロディーの後に必ずくるBメロ的な対となるメロディー、このメロディーの対比も素晴らしいなと思うポイントです。

あと、跳躍するメロディーが個人的に大好きというのもあります(笑)

そんな、ジョンウィリアムズの音楽を、オーケストラを書きたい!と思った時に
勉強する人は、きっと私だけではないはず。

最初は、CDを聴きながら、それっぽい感じを作ってみたり、でもCDで聞くだけだと、楽器の重なりがわからなかったりするので、youtubeが発達してからは、コンサートの演奏動画をみたりして、演奏している楽器を調べたり(笑)

そして、本格的にフィルムスコアリングをレッスンを受けるようになってからは、実際のスコアを見る機会もできて、そこでまた研究したりしました。

今や、壮大なオーケストラの音楽を簡単にパソコンで鳴らせる時代なので、私もその恩恵に預かってオーケストラの音楽を書いたりしています。

大編成のオーケストラ

有名なオーケストラ系音源は、だいたいが大編成のサウンドを想定しているので
実際の人数をまのあたりにすると、実演するにはこんなにも人数がいるのかと、
今回のコンサートで実感することができました。

オーケストラメンバーが公式に載っていましたので、後から、ふむふむと人数感を見ていました。

https://www.ozawa-festival.com/asset/pdf/2023/skolist_orchestra-b.pdf

打楽器も、主要なラインナップが勢揃いしていたので、それもとても勉強になりました。管弦と、打楽器の実際の音の重なり具合とか。各楽器のソロも多く、そのソロ楽器を支える伴奏の楽器勢とか、音量バランスとか。

そして、全体でダイナミックで鳴らした時の音の迫力を、体感できたのは良い経験になったなと思います。特に、弦楽器のダイナミックレンジの広さと、表現は生演奏に勝るものはないな、、、と、音源を捨てたい気持ちになりました(笑)

後世に残る音楽

最近の映画音楽は、新しいサウンドが流行ってきているように感じるので
ジョンウィリアムズの音楽は少し古い、古風なサウンド、となっている感も否めないのですが

それでも、映画音楽史に残る業績を残したレジェンドである事に変わりはなく
その音楽も、後世に残っていくものになるんじゃないのか、と感じています。

最後に

この記事は、コンサートの翌日に余韻から抜け出せず(笑)
忘備録として書いた記事になります。

ジョンウィリアムズ愛に、ついつい溢れてしまいました。
最後まで読んで頂きありがとうございました!

では、また!

さくらい ともこ




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