見出し画像

怪物と夢枕

6月に映画「怪物」(是枝裕和監督)を観て以来、誰かの考えを理解できないときに「これも”怪物”か」と呟いたりする。
僕には見えない景色を見ているから、僕とは違った経験をしてきたから、だからそういう風に思うんだ。そうやって、仕方ないな、って思ったりする。
納得できる、できないはあるけど。

親、兄弟の難しさを実感する。
そういう年回りになった。
40年前に家を出、学校を出て就職した会社を30年前に辞めた。そこから先の、僕が守ってきたものについて知っているのは、離れて暮らす親や兄弟ではない。
だから難しい。

ここのところだいぶ「怪物」に翻弄されていた。

先日、父親が夢枕に立った。
今週末は四十九日法要だ。
夢の中で確かに受け取った言葉、父親が僕に頼んだこと、起きたら憶えていなかった。
まったくもう…。

あの世には「怪物」はいない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?