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握手

日本人の所作として染みついている「お辞儀」。「握手」は諸説あるが外国から伝わってきた。
首を差し出しすのも、武器を持つべき右手を差し出すのも、対峙する相手へ敵意が無いことの合図を起源としている点、共通していて面白い。
広辞苑によれば、握手は「挨拶として、また親愛・和解のしるしとして、手を握りあうこと。転じて、和解すること。協力すること」とある。
慣れないと照れるが、案外いいものだ。

僕には、握手をちゃんと認識した機会があった。
1992年頃、20歳代後半だった。
当時は、プロサッカーJリーグ発足の裏舞台の仕事に関わっていて、サッカー関係の人たちの“握手合戦”を目の当りにしてびっくりしたのを覚えている。
それ以前は、何かの折に固い握手を交わすことはあっても、日常の挨拶感覚で手を差し伸べるなど見たこともやったことも無かった。
洋画のシーンで見るぐらいで、たぶんそれは多くの日本人の一般的な感覚だったと思う。
その仕事で僕が触れ合っていた方たちの中には、70年代に日本代表クラスのサッカー選手だった方が複数いて、若い頃から遠征などで国際経験が豊富な彼らにとっては、挨拶=握手の作法が自然だったのだと思う。
海外が縁遠かった一般にはそれほど伝播していなかったはずだ。

以来我が家は、握手が家族の絆に一役買ってくれている、と家長の僕は思う。
前述の経緯もあって、我が子らには小さい時から握手を癖にさせてきた。
今は妻も応えてくれているし、OLやっている娘は時々面倒くさそうだが、「行ってらっしゃい」「おやすみなさん」と、手を差し出し、軽く触れるぐらいの、おざなりのそれだが、日課になっている。

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