1155年の伝統。京の「祇園祭」は、やっぱり素敵だった
こんにちは!とみです。
あっという間に8月も末。皆さんは、2024年の夏を満喫できましたか?
連日の猛暑でうんざりする日もあったけれど、私は地元・関西を中心に、今年も旅の思い出作りができました。
「夏よ、まだ終わらないで~!」という気持ちを込めて、今回は京都市の祇園祭へ行った記録をシェアしたいと思います。
祇園祭は、京都で毎年7月の一ヶ月間にわたり開催される「日本三大祭り」の一つ。
お祭りで使用される山鉾は「動く美術館」とも称され、2009年には「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
この日は、山鉾巡行(前祭)の日。
さすがは、京都。さすがは、祇園祭。覚悟はしていたものの、駅に着くや否や、多くの観光客で大賑わいでした。
大混雑を想定してランチのお店を予約し、ざっくりと鉾の巡行ルートを事前にチェック。
「間に合うかな?」とそわそわしていましたが、今年は四条通でのトラブル発生で少し遅れていたこともあって、地下鉄の烏丸御池駅周辺から見守ることに。
山鉾巡行の最大のハイライトである長刀鉾の「辻回し」を見届けたいと、烏丸の新町通付近でスタンバイ。
炎天下の中、辛抱強く待つこと20~30分。遠くから「コンチキチン」の祇園囃子が聴こえてきました。
ちなみに、毎年この時期になると、関西人にはおなじみの阪急電車駅構内のBGMがすべてこのお囃子に。阪急沿線は例年、この音色とともに祇園祭ムード一色です。
前祭では23基の山鉾が巡行します。ゆっくりと横切っていく個性豊かで美しい巡行を前に、思わず笑顔になります。
「辻回し」の場面では、いたる所から歓声と拍手が。巨大な鉾が方向転換する様は圧巻!迫力満点でした。
山鉾行事は、国の「重要無形民俗文化財」に指定されているそう。
巡行前日には鉾が街中に配置され、ライトアップされた山車を見に行くことができます。夜の展示はさらに神秘的で素敵に違いありません…!
私にとって、祇園祭は人生2度目の経験。
あらためて、京都の街に暮らす人たちにとってこのお祭りはごく自然に・でもしっかりと日常に溶け込んでいるのだと感じました。
お祭りの雰囲気を堪能したところで、この日は、いつか行ってみたいと思っていた北京料理店の「東華菜館」さんでランチ。
こちらの前身は、「矢尾政」という西洋料理店。大正時代にW.M.ヴォーリズ氏が設計した、スパニッシュバロック様式の建築が特徴です。
以前取り上げた、神戸の元教会カフェと同じ建築家が手掛けたものと知り、「どこか雰囲気が似ている…」と感じたのも納得です。
鴨川にかかる四条大橋の南西のたもとにあり、橋を渡れば必ず目に留まるレトロで素敵な建物です。
魅力は建物だけではありません。現存する「日本最古のエレベーター」が現役で稼働しているお店でもあります。
メニューには、伝統的な北京料理が並びます。前菜も炒め物も、どれも本格的でたいへん美味しかったです。
入り口から店内の調度品にいたるまで、大正末期を彷彿とさせる雰囲気が素敵なお店でした。
この時期には、京都らしい鴨川納涼床や京都北山~東山を見渡せる屋上ビアガーデンも開催されているそうですよ。
ここからは、京都の街をひたすら散策。
三方を山に囲まれた「京都盆地」というだけあって、とにかくジリジリと照りつける太陽の熱…。
いつもは観光客で混雑する「花見小路」ですが、暑さもあってか人の数もまばらな印象です。
あまりの暑さに、冷たい物を求めて河原町エリアで何度も休憩を挟みます。
山鉾巡行が行われたあとの夕刻に催されるのは、八坂神社が主催の「神幸祭」。
八坂神社の祭神(素戔嗚尊 ・櫛稲田姫命 ・八柱御子神 )三基を乗せたお神輿がそれぞれ所定のコースに従って巡行する、「神輿渡御」が行われます。
祇園祭の主役はお神輿。山鉾は、祭神来訪のための、いわばお清めのような意味合いがあるとされているそう。
「山鉾」と「お神輿」。これらの両方があって"祇園祭"と呼べるんですね。
残念ながらこの日はお神輿の出発を見届けられなかったものの、交通規制が行われる中、お神輿の担ぎ手である多くの男性陣や馬に乗ったお稚児さんが八坂神社へ向かい、周辺は独特の雰囲気に包まれていました。
「日本の古き良き伝統文化」が息づく京都という街は、これからもずっと私にとっての大好きな場所であり続けると思います。
「日本の伝統」を肌で感じられる、祇園祭。
皆さんもぜひ、次回の夏の旅計画に盛り込んでみてはいかがでしょうか?