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第9回 比較級・最上級・同等

今回は、比較表現や最上級表現などを学習しましょう。

彼は私よりも背が高い➡比較
富士山は日本で一番高い山だ➡最上級
私と彼女は同い年です➡同等

比較級だとか最上級だとかの言葉を覚える必要は全くありません。便宜上、このように表現しているだけです。

①比較級

A+形容詞+กว่า+B
「AはBよりも○○です」

ポイントは、「กว่า」の前に必ず形容詞がくるということです。

เขาสูงกว่าผม「彼は私よりも背が高い」

สูง(形容詞)➡高い、背が高い


AとBには、動詞や名詞を置くことも可能です。
また、以下のようにBが省略されることもあります。

เดินไปเร็วก่าว「歩いて行ったほうが速い」
➡比較対象のBが省略

話し手と聞き手がお互いに分かっている事柄であれば、Bの言葉は省略されます。

「歩く?BTS乗る?」
「歩いたほうが速いよ」←例文はこれ

②比較級の疑問形

比較級の疑問形は少しややこしいので、型をまず覚えてしまいましょう。

A+กับ+B+類別詞+ไหน+形容詞+กว่ากัน
「AとBは、どちらが○○ですか?」

まず、類別詞とは「3、5、1」など、日本語でいう助数詞にあたります。

タイ語では、類別詞が果たす役割が大きく、重要な品詞です。

しかし、ここでサラッと説明できる内容ではないので、とりあえずここでは比較級の疑問形の作り方を覚えることに専念してください。


กะเพรากับผัดไทยอย่างไหนเผ็ดกว่ากัน
「ガパオライスとパッタイは、どちらの方が辛いですか? 」

กะเพรากับผัดไทย/อย่างไหน/เผ็ดกว่ากัน

例文をわかりやすく区切ってみました。

①は、A+กับ+Bですね。
比較するガパオライスとパッタイ。

②は、類別詞+ไหนです。
ガパオとパッタイの共通の類別詞「อย่าง」を「ไหน」の前に置きます。

③は、形容詞+กว่ากันとなります。
形容詞のเผ็ด「辛い」とกว่ากัน


สีขาวกับสีดำคุณชอบสีไหนมากกว่ากันครับ
「白と黒、あなたはどちらの方が好きですか?」

比較対象の共通の類別詞を使うこと。
形容詞+กว่ากันを最後に置くこと。

ポイントはこの2つです。
肯定文よりも複雑なことは確かですが、型をしっかりと覚えれば大丈夫。

類別詞は名詞ごとに決まっているので、ひとつ一つ調べて覚えるしかありません。

一般的によく使う類別詞は、50~70個と言われています。

いきなりその数を暗記するのは難しいので、コツコツと覚えていくしかありません。

【追記 2020/06/14】
比較級とは別に、「หรือ」を使うことで比較に近い表現が可能です。

ここでの「หรือ」は”or”の意味。

คุณชอบสีขาวหรือสีดำ
「白が好き?それとも黒?」

③最上級

最上級はとてもカンタン。

形容詞+ที่สุด

形容詞の後に「ที่สุด」をつけるだけ!

ภูเขาฟุจิสุงที่สุดในญี่ปุ่น
「富士山は日本で一番高い(山です)」

ผมชอบสีแดงมกาที่สุด
「私は赤色が一番好きです」

④最上級の疑問形

最上級の疑問文は、肯定文と同じで「形容詞+ที่สุด」の形は変わりません。

อาหารไทยคุณชอบอะไรมากที่สุดครับ
「一番好きなタイ料理はなんですか?」

「何が好き?」の”何”の部分に疑問詞「อะไร」を入れます。

一般動詞述語文の疑問文に、「形容詞+ที่สุด」を入れれば最上級の疑問文ができるということです。

อาหารไทยคุณชอบอะไรครับ
「好きなタイ料理はなんですか?」
➡一般動詞述語文の疑問文

อาหารไทยคุณชอบอะไรมากที่สุดครับ
一番好きなタイ料理はなんですか?」
➡最上級の疑問文

⑤同等【その1】「เท่า 同じ」を使う表現

「เท่า 同じ」を使う表現

A+กับ+B+形容詞+เท่ากัน
「AとBは○○が等しい」


A+形容詞+เท่ากับ+B
「AはBと○○が等しい」

同等表現「เท่า」を使った表現は、上記の2パターンがあります。

重要な点は、「เท่า 同じ」は”数量”が同じことを表す表現ということです。

例えば、年齢が同じ、身長が同じ、値段が同じなど。
これらは「数量」という意味で同じということになります。

①A+กับ+B+形容詞+เท่ากัน
คุณพ่อกับคุณแม่สุงเท่ากัน
「お父さんとお母さんは、身長が同じです」

②A+形容詞+เท่ากับ+B
ผมอายุเท่ากับเขา
「私は彼と歳が同じです」


おそらく、「กับ」と「กัน」の意味の違い、また、使い分けがイマイチ理解できないという方がいらっしゃるかと思います。

「กับ」と「กัน」の使い方

違いは超カンタン。


「กับ」
接続詞 and・前置詞 with
「กัน」副詞 together

辞書では両方とも「一緒に」という意味で説明されますが、これがトラップなんです。

「一緒に」という意味で覚えると、当然違いが理解できません。”品詞が違う”ということを覚えてください。

เมื่อวานนี้ผมกับเพื่อนไปทะเลกัน
「昨日、友達と一緒に海に行きました」

กับとกันが、それぞれどの言葉を修飾しているか分かりますか?

ผมกับเพื่อน
➡私と友達名詞「ผม」と「เพื่อน」を接続

ไปทะเลกัน
海へ一緒に行った➡動詞「ไป」を修飾


เมื่อวานนี้พวกเราไปทะเลกัน「昨日、私たちは一緒に海に行きました」

ではこちらの文はどうでしょうか。
前の文と比較して、何か変化はありますか?

【ผมกับเพื่อน 私と友達】を【พวกเรา 私たち】に置き換えました。

すると、「ผม」と「เพื่อน」がなくなるので、「กับ」も必要ありません。

しかし、「กัน」は依然残ったままです。なぜですか?

それは、「กัน」が動詞「ไป」を修飾する副詞だから。

ผมกับเพื่อนだろうがพวกเราだろうが、副詞である「กัน」にとってはどうでもいい話なのです。

なぜどうでもいいのでしょうか?

なぜなら、副詞である「กัน」が修飾するのは、動詞「ไป」だから。

このように「กับ」と「กัน」は品詞が異なるので、意味は似ていても全く違う言葉です。使われ方、つまり結びつく言葉が違います。

「品詞がそもそも違うんだ」ということが分かれば何も難しくありません。

「กับ」➡一緒に
「กัน」➡一緒に
これを見て違いを理解することができますか?
実際、ググってもこのように出てきます。

「กับ」➡接続詞・前置詞
「กัน」➡副詞
こちらはハッキリと違いがわかります。

もし”品詞”というものが何なのか分からなければ、”品詞とは”でググってみましょう。

間違ってもこれ↓を眺めていては、違いは死んでも理解できません。
「กับ」➡一緒に
「กัน」➡一緒に

⑥同等【その2】「เหมือน 同様に」を使う表現

「เหมือน」は、”同様に”または”~もまた”という意味です。※「同じ」とは少しニュアンスが異なります

เขาเหมือนคุณ
「彼はあなたと似ています」
「彼はあなたのような人でした」

ผมไม่มีอะไรเหมือนคุณ
「私はあなたとは似ていません」
「あなたとは違うんです」

เราดูเหมือนกันไหม
「私たち似ていますか?」

⑦同等【その3】「เดียว 同一」を使う表現

「เดียว」は”全く同じ”という意味です。

พวกเราอยู่ทีมเดียวกันแล้ว
「私たちは同じチームにいます」

ผมกับเขาทำงานที่บริษัทเดียวกัน
「私と彼は同じ会社で働いています」

「เดียวกัน」を最後に付ければオッケー。


第9回は以上です!



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