〈to'morrow vol.19〉出演者紹介：Johnnivan

2023年2月25日 19:58

2023.03.05（Sun）に開催する「to'morrow vol.19」。今回のイベントは下北沢THREEにて僕のイベントらしく世界基準のインディーバンドを中心に集めた1日で、久々の試みとして海外出身の方への無料のチケットを準備している。

とはいえ、日本の音楽ファンの皆さんにも届いてほしい日なので、今回も各アーティストの出演者紹介をしていきたいと思う。

前回はHYPER GALを紹介したので、今回はJohnnivanを紹介していく。

Johnnivan

日本、アメリカ、韓国出身のメンバーから構成された5人組ロックバンド、Johnnivan。2017年に結成され、2020年に“生楽器とダンスミュージックの融合”をテーマに制作されたデビューアルバム『Students』をリリース。1stアルバムではNYCのダンスパンクを感じさせる楽曲を中心にした踊れるモノであると同時にニューウェイブとかの要素も混ざっているし、どの楽曲にも飛び道具として機能しているフレーズやサウンドが散りばめられていて、それが楽曲のアクセントになっていて面白い。そういった遊び心のようそ要素を持ち合わせた結果、NYCのLCD SoundsystemやGuerilla Toss辺りの他のBrooklynのアートパンクとかにも近いムードを作り出しているのだと思う。この「Bushwick」という曲でもダンスロックを作る上では必ずも必要ではない、音作り一つ一つに普通ではない拘りが彼らの唯一無二のバンドにしていますね。

#tomorrowmusic
久々のJohnnivan（@welovejohnnivan）抜群にクールだったな。リズムを活かしたポップなダンスロックを軸にしつつも本人が途中でBushwickって言葉を出してたけど、まさにBrooklynのアートパンクやダンスパンクを彷彿させる奇抜なフレーズが所々散りばめられていてめちゃくちゃ良かった。 pic.twitter.com/kWyymoWkFm
— to’morrow music（Kent Mizushima） (@tomorrow_event) October 25, 2021

個人的に彼らの事を本当に好きになったのは2021年に観に行ったライブの日で、その時のライブが本当に素晴らしかったので、まず間違いなくライブバンド。本当に最高。それは彼らが人力で音楽を鳴らしている拘りにが生み出した結果だと思う。

Johnnivanは昨年の12月に2ndアルバム『Give In!』という作品をリリースしていて、これは本当に『Students』とは別の良さがある素晴らしい作品に仕上がっている。デビューアルバムに収録されている曲はそれこそBrooklynのライブハウスで聞きたいような楽曲が多かったし、基本的にはUSっぽさが先行していたけど、今回に関しては踊れるタイプの楽曲ももちろん収録されているが、他にもUKのアリーナが見えてくるような楽曲も収録されていて、その代表が「No One is Going to Save You」という楽曲。

まるで80sもポップスに90年代のUKロックのテイストを加えたかのような楽曲で、個人的に2022年にリリースされた日本のロックバンドの楽曲で一番力の強い楽曲だと思ってる。もちろんテンションやジャンルは違うのだけど、Harry Stylesの「As It Was」と同じテンション感で僕は聞いていたし、ポップだけど懐かしくて、そして「No One is Going to Save You」というタイトルからも伝わってくる通り、キャッチーなだけではなく少し切なくて孤独な要素を持ち合わせているのはどちらの楽曲にも共通していると思う。

他にも「Spare Pieces」という楽曲に関してもデビュー作とはまた違うベクトルのダンスミュージックで全体的にフェスティバルなムードが漂っており、メロディーの感じとかも含めて個人的には北欧のインディーポップやPhoenixのようなフレンチポップのようなバンドを想像する楽曲で、その明るさの中でJohnnivanの魅力である一つ二つ捻ったフレーズや音作りが楽曲にオリジナリティーを作っている。

この「I'm Only Visiting」という楽曲に関してはThe Lemon Twigs辺りの60〜70sのフォロワーバンドにも通じるノスタルジーを感じるし、この『Give In!』という作品をリリースしたJohnnivanというバンドからは60〜00年代まで様々なバンドの影を楽曲ごとにそれぞれ感じることができて、その多様なリファレンスと彼らならではのフレーズやアレンジ、そして音作りなどの融合がJohnnivanというバンドを日本だけでなく、世界を含めてスペシャルなバンドにしている。