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〈to'morrow music〉 NEW ARTISTS OF THE MONTH (January 2023)

先日オースティンを拠点に活動中のドリームポップ / シューゲイズ・バンド、Letting Up Despite Great Faultsによる来日公演ツアーの発表をしました。4月21日から東名阪回ります。

共演のバンドには、EASTOKLAB、softsurf、揺らぎ、Bertoia、17歳とベルリンの壁、BROTHER SUN SISTER MOONが決まっていて、本当にこの手の音楽ファンにはたまらないツアーだと思うので、ぜひチェックしてみてください。チケットはコチラで販売中。

さて、今月もプレイリスト〈TO'MORROW MONTHLY〉から国籍 / ジャンルを問わずに特にお気に入りのニューカマーを厳選し紹介していこうと思います!

deary (London / UK)

ロンドンを拠点に活動中のDottieとBenによるドリームポップ・デュオ、dearyによるデビューシングル「Fairground」はMazzy StarBeach HouseSlowdive辺りを彷彿させる美しい星空がイメージさせられるようなドリームポップ。水に溶けこんでいくかのようなDottieのウィスパーヴォーイスと世界観を作り出すシンセはこの手の音楽の鉄板だし、そして意外にもクッキリと形の残るビートを組み合わせたところもオリジナリティーを出していて良いし、この手のバンドが好きな人には間違いないはず。

ggwendolyn (Los Angeles / USA)

LAを拠点に活動中のアーティスト、ggwendolynによる2ndシングル「my year of rest & relaxation」はbülowのようなインディーポップ色も持ち合わせたポップソングで特にキャッチーなサビの部分が一番印象に残ると思うけど、途中から一気にビートがエクスペリメンタルになってスピードのギアを上げまくってる一筋縄じゃいかない部分が本当に最高。ビートだけじゃなく、ギターとベースもどんどんゴリゴリで遊びまくってる。そして何より実験的なアレンジの中でもメロディーだけはキャッチーであり続けているのも最高ですね。デビューシングルの「orion」とかも気怠いmazieのようで最高です。まだ引き出しはたくさんありそうなので、EPやアルバムのリリースが早くも楽しみ。

Megumi Acorda (Manila / Philippines)

The Strange Creaturesというバンドでも活動中の日本生まれのフィリピン人、Megumi Acordaを中心に結成されたドリームポップ・プロジェクト。心地良いほんのりシューゲイズを加えた宅録風のBeach Houseサウンドからガッツリとシューゲイズをする楽曲まであるけど、どの曲も今にも崩れ落ちそうな淡く心地良いメロディーがとにかく夢の世界へと連れていってくれる。Philippinesのバンドだけど、中国のレーベルからリリースがされているのも面白いし、アジアに留まらず海外リスナーにも注目を集めているバンドだ。

Memphis LK (Melbourne / Australia)

メルボルンを拠点に活動中のプロデューサー、DJ、SSWとして活動中のMemphis LKが先日リリースしたEP『Too Much Fun』は彼女が90sや00年代のレイヴ〜ポップスに影響を受けたというのが頷けるクラブサウンドを軸にしつつ、Pink PantheressNia Archivesといったドラムンベースの再流行や〈PC Music〉、更にはハイパーポップの流れも感じさせる仕上がりになっていて、本当にキャッチーであり、遊び心があるのが素晴らしい。まさに『Too Much Fun』なダンスミュージックを鳴らし、キュートな雰囲気が漂うヴォーカルの声質もグッド!

Model/Actriz (Brooklyn / USA)

Brooklynを拠点に活動中の4人組ポストパンク・バンド、Model/Actrizがリリースしたデビューアルバム『Dogsbody』は早くも今年一番のポストパンク作品と言ってもいいかもしれない。ポストパンクと言ってもMETZGilla Bandのようなノイズパンクやガレージ、更にはBrooklynらしいエクスペリメンタルからハードコアまでをブチ鳴らしているバンドで、Nine Inch Nailsとかが好きな人にも確実に刺さるはずだ。そして彼らの場合は衝動でサウンドを鳴らしている一方で、例えばアドリブで出てくるようなフレーズでは到底無いようなスキルフルなことをやってみせたりもする。鋭くて騒がしいけど、決して耳がバカにはならないような頭の良さも持ち合わせているバンド。この曲に関しては去年から日本のクラブ〜ライブハウスシーンで天下取ってるbedにも通じるますね。今年の優勝候補筆頭。

puleflor (Gunma / Japan)

群馬を拠点に活動中の3人組オルタナティブロック・バンド、puleflor。透き通ったヴォーカル真ん中に置いてを軸にしつつ、そこに繊細で美しい水のようなサウンドと心地の良い轟音を使い分けて鳴らすことを得意としているオルタナティブ〜シューゲイズからポストロック系統の音楽が好きな人にまでチェックしてほしいバンドだ。音の空白作りや強弱の付け方、そして轟音の心地良い鳴らし方を知っているバンドで、きのこ帝国羊文学揺らぎといった日本のバンドが好きな人にはもちろんチェックしてほしいし、それ以外にも海外のシューゲイズ系統のバンドからSigur RósExplosions in the Sky辺りのバンドが好きな人にもチェックしてほしい。

Shalom (Brooklyn / USA)

アメリカはメリーランド州で生まれ、南アフリカ育ち、現在はBrooklynを拠点に活動中のSSW、Ryan Hemsworthによるプロジェクト、Shalom。2020年に音楽活動をスタートさせたばかりのアーティストで、シンプルだけど、とにかく良質なインディーポップを書いている。デビューアルバム『Sublimation』には「Soccer Mommy」という曲も収録されていたり、この手のインディーポップが好きな人にはたまらないベッドルーム色のバランスが絶妙なアーティストだと思う。個人的にはNilüfer YanyaIndigo De Souzaのような少しR&Bっぽい要素も入ったインディーが好きな人にはストレートに刺さると思うし、声質とかは少しLala LalaCryogeyserにも近いですね。

ThxSoMch (Toronto / Canada)

カナダはトロントを拠点に活動中のアーティスト、ThxSoMchはTikTokでバズを生み出してBillboardチャート100にもランクインした注目のアーティスト。個人的にも彼のコトを知るキッカケになったバズ曲「SPIT IN MY FACE!」はMVが500万回再生、Spotifyでは1億7千万回再生を既に超えと化け物みたいな数字を叩き出しているけど、大事なのは楽曲の内容。この曲はハイパーポップ〜エモラップ、更にはポップパンク系統の流れも組み込んだアーティストなのだけど、DIIVや80sのニューウェーブからの影響を色濃く感じさせるギターサウンドが最高で、まさにMorrisseyがZ世代として生まれていたらこんな楽曲を作っていたのではないか?という感覚にさせられる。

天国姑娘 (Tokyo / Japan)

2022年に結成された東京を拠点に活動中の5人組インディーポップ・バンド、天国姑娘(てんごくくーにゃん)。日本的なポップセンスを一番に感じるバンドだけど、時にUSインディーとかの質感を感じさせる部分があり、初期のLaura day romanceを彷彿させる。とにかくキャッチーなのが一番の強みで、これからどういうシーンで注目を集めるのかは正直わからないけど、邦楽と洋楽のどちらからのアプローチをしつつ、最終的にはJ-POPにも首を突っ込める良質バンドは中々いないし、僕はまだライブを観たことないけど、ライブではもっと色んなタイプの楽曲を演奏しているらしいので、その辺りがどう化けていくのかが楽しみなバンドだ。

Tulpa (Leeds / UK)

UKはLeedsを拠点に活動中の5人組バンド、Tulpa。先日リリースしたデビューシングル「Ricochet」はストリングスとギターリフの掛け合いからスタートするイントロは如何にもUKフォーク系統のサウンドだけど、そこから一気にノイジーなオルタナサウンドへ変化していくのは如何にもUSインディーっぽい。US/UKの良さを上手くミックスさせた田舎風のインディーロックとSuperchunkとかにも通じるパンキッシュな要素も混ぜた超最高なデビューシングル。最後の方のコーラスワークも100点満点で、美しさも気持ち悪さも兼ね備えていて全てのバランスが絶妙で癖になります。

 上記で紹介したアーティストを含めたマンスリープレイリスト〈TO'MORROW MONTHLY〉も公開してます!

僕が運営している洋楽専門のオンラインレコードショップ〈to'morrow records〉もチェックしてみてください!

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最初にも書いたけど、4月の21日〜24日までテキサスはオースティンを拠点に活動中のドリームポップ・シューゲイズ・バンド、Letting up Despite Great Faultsと東名阪ツアーを回ります。大事なことなので2回!

対バンにはEASTOKLAB、softsurf、揺らぎ、Bertoia、17歳とベルリンの壁、BROTHER SUN SISTER MOONと日本のシューゲイズ / ドリームポップのオールスターを集めたようなツアーになってますので、ぜひチェックしてください!

チケットはコチラから販売しております!

よろしくお願いします!
対バンも含めてチェックしてみてください!

Letting up Despite Great Faults

EASTOKLAB(Nagoya)

softsurf(Nagoya)

揺らぎ(Osaka)

Bertoia(Tokyo DAY1)

17歳とベルリンの壁(Tokyo Day1)

BROTHER SUN SISTER MOON


ライブハウスでの飲み代になります! Cheers!!!