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〈to'morrow music〉 NEW ARTISTS OF THE MONTH (May 2022)

同性婚を反対している人たちや中絶禁止の件もそうだし、本当に人の人生や権利をなんだと思っているんだろう。という人たちが世の中には溢れている。その人たちにとって何が損なのだろうか。全くもって不明だ。生きていく上で99%の事は自由に個々が決めれるべきだと思っているし、他人が何を決断しようと僕にもあなたにも関係のない話なのにね。

今月もプレイリスト〈TO'MORROW MONTHLY〉から国籍 / ジャンルを問わずに特にお気に入りのニューカマーを厳選し紹介していこうと思います!

atmos bloom (Manchester / UK)

マンチェスターを拠点に活動中のCurtis PatersonとTilda Grattonによるプロジェクト、atmos bloom。Soft Blue Shimmer辺りを彷彿させるドリームポップ〜シューゲイズのサウンドからBeach Fossillsを中心とした〈Captured Tracks〉系統のベッドルームサウンドを鳴らすデュオ。この曲は彼らのイメージを代表するドリーミーなシューゲイズサウンドに透き通るようなヴォーカルを乗せた楽曲だけど、メロディーの感じとかはHomecomingsがまだ英詞でやってた時期が好きな人にも刺さるんではないでしょうか?ちなみにアーティスト本人が作ったプレイリストにその手のドリームサウンドだけではなく、Coma CinemaFog Lakeといったアーティストが入っているのですが、その手のメランコリーな部分も注意深く聞いていると表現されていますね。

BEX (Asheville / USA)

USはAshevilleを拠点に活動中のBex Vinesを中心とし現在は4人組バンド、BEXは90sのオルタナ〜スロウコア辺りのダウナーなサウンドを軸としつつも、インディー系の楽曲まで幅広い部分を得意としているので、初期のSnail MailSoccer Mommyといった現行のシーンの代表格でもあるSSWが好きな人にも届くはずだと思う。個人的には前回のEPの時に知ったアーティストで〈to'morrow records〉でも取り扱うなど元々好きなアーティストではあったのだけど、今回リリースされた4曲入りのEP『Move It Or Lose It』のタイトル曲が今までリリースされた中でもとびきり素晴らしく、Forth Wanderersを彷彿させる仕上がりになっていて、完全に魔法がかかっている曲だと思う。

Chrissy (Los Angeles / USA)

Los Angelesを拠点に活動中のアーティスト、Chrissyがリリースしたデビューシングル「Socks」はインディーフォークとかの質感を持ったポップシーンにも食い込めるポップミュージックに仕上がっていて、また一人飛び抜けた才能が出てきた感じがある。結構シンプルでエモーショナルなフォークポップっぽいな楽曲のスタートはAuroraとかが好きな人に刺さるかなと思ったけど、いきなりAh~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~と叫ぶアレンジを思いついたのが凄すぎるし、ビートの音の選び方とかも斬新で超最高。今後もめちゃくちゃ楽しみ。

Foyer Red (Brooklyn / USA)

Foyer RedというバンドはkoleżankaHypoluxoのメンバーを含むBrooklynの5人組で、BrooklynのDIYシーンらしい変化球なアレンジを混ぜながら構成しているインディー / ポストパンク・バンドだ。昨年リリースしたデビューEP『Zigzag Wombat』が一部のインディーリスナーの間で話題になったのだけど、今回リリースされた新曲「Flipper」ではSnail MailNana Yamatoの作品を担当し、その他多くのBrooklynらしいバンドのプロデュースも行ってきた
Jon Schenkeがプロデューサーとして参加。Brooklynらしい気持ち悪さとキャッチーで多くの人に届きそうなメロディーを併せ持った面白い楽曲になっているのでぜひチェックしてください!

Frances Baker (Nashville / USA)

Nashvilleで生まれ育った22歳のSSW、Frances BakerはArlo Parksが自身のUKツアーにわざわざアメリカからサポートアクトとして呼んだコトでも話題になった新人アーティストだ。家族が60〜70年代の音楽しか聞いていないという家庭環境で育った彼女が作る音楽は、ある意味ナッシュビルらしいカントリーとは正反対で、ジャズやソウルからも影響を受けているレトロなクラシック・ポップ・チューンだ。元々は音楽ビジネスを学んだり、バンドも組んでいたという彼女がパンデミックがキッカケにソロに転向し、初めてリリースされたEP『Frances Baker』に収録されている「Hair Turns Gray」では80sのR&B、70sのポップスなどをミックスしたレトロ感を良い意味で古臭くないアレンジに仕上げていて素晴らしいし、ジャンルは少し違うけどLaufeyとかも含めてまた面白いシーンが出来上がりそうな予感がする。アー写がAbbot Kinneyで撮られてるのも最高!

Ludic (Vancouver / Canada)

LudicはVancouverを拠点に活動中のAyla Tesler-Mabe、Rhett Cunningham、 、Max Cunninghamによる3人組で、ソウル、ジャズ、ファンクなどから影響を受けたサウンドを鳴らすアーティストなのですが、この手のバンドの中でも特にポップスとしても機能しているサウンドを鳴らしているのが特徴的でソウルやファンクを軸としながらもMUNA辺りのダンサンブルなエレポップとかにも共鳴する明るさを感じるアーティストですね。男女ヴォーカルを武器にしているアーティストでもあるのですが、メインヴォーカルの一人であるAyla Tesler-Mabeは惜しくも解散してしまいましたが、Stranger Thingsでお馴染みのFinn Wolfhardが過去にフロントマンを努めていたCalpurniaのメンバーとしても活躍しており、当時はLunar Vacation辺りのアーティストと仲良くしていたイメージがあります。そこから得た絶妙なインディー加減はこの手のジャンルを普段聞かない人にも届くエッセンスとして機能していると思う!

LybetBoy (Tokyo / Japan)

東京を拠点に活動中のアーティスト、LybetBoyがリリースした新曲「4ever/with u」は昨今のインターネットシーンを通じたエモラップ系統のサウンドを軸にVOCALOIDが好きな人にも届くであろうエフェクトを使ったヴォーカルワークを絡めて仕上げていて面白いし、リリックに関しても少しエモーショナルで物語性がある感じはラップ系統というよりもボカロとかに近いものを感じさせるので本当に新鮮です。〈Soundcloud〉で配信している他の曲とかはよりシンプルにベッドルームラップを感じさせる曲とかもあったりするので、今後EPやアルバム単位がどういう感じに仕上げてくるのかが早くも楽しみですね!

Naima Bock (London / UK)

元々はGoat GirlのメンバーであったSSW、Naima Bockがソロに転向し、〈Sub Pop〉と契約しデビューアルバム『30 Degrees』をリリースする。ブラジル人の父とギリシャ人の母の元にイギリスで生まれ、ブラジルでの生活を挟みサウスロンドンで音楽活動をスタートしたNaima Bock。Goat Girlでやっていた事とは全然違うオルタナフォークを軸にしたサウンドを鳴らすのが特徴的で、その中でもLucy DacusFenne Lilyといった少しスピリチュアルな要素もあるアーティストが好きな人には特にオススメ。フォーク特有のアコギだけではなくピアノやストリングスの楽器の効き方も抜群。どの曲も素晴らしいけど、この「Giant Palm」という楽曲は音もそうだけど、Music Videoも大好きな作品。今年のベストビデオに入ると思うので、合わせてチェックしてほしいです。

She's In Parties (Colchester / UK)

UKはColchesterを拠点に活動中の4人組バンド、She's In Partiesがリリースした2曲目のシングル「Angelic」はドリーミーなギターサウンドと透き通るようなKatie Dillonの歌声が絡み合う心地良さと壮大さをどちらとも感じられる楽曲。Mazzy Starを中心とした90sのドリームポップやシューゲイズが好きな人や最近でいうと初期のWolf AliceNewDad辺りの音楽が好きな人にもチェックしてほしいサウンドですね。既にPale Wavesがヘッドライナーを務めるLeedsのフェスへの出演が決まっていたりもするので、少しづつ名前を聞く機会も増えていくのではないでしょうか!

very lue (Tokyo / Japan)

日本とカナダにルーツを持つアーティスト / ビートメイカー、very lueがaTTnがプロデュースを担当した3曲入りのデビューシングル「Deserving Entry!」をリリースした。まだ活動開始から1年も経っていないらしいのですが、本当にすごいアーティストが出てきたなと感じます。もちろんaTTnの抜群のセンスの力も借りている事は間違いないけど、〈Soundcloud〉を拠点としない日本のラップ系のアーティストをこの企画で紹介するのはほぼ初めて。それくらい衝撃的ですね。Frank Oceanとかからも影響を受けているであろうR&Bを感じさせるヴォーカル&ラップの組み合わせがまず心地良いし、その上で時にエクスペリメンタルに攻め、時にシンプルなチルいギターを軸にゆとりのあるサウンドに仕上げている感じはTyler, The Creatorとかの作品でも感じることだし、その辺りがストレートだけを投げるわけではないセンスがすごすぎてアメリカで天下取っている系統のHIP-HOP系のアーティストが好きならぜひチェックしてほしい。

上記で紹介したアーティストを含めたマンスリープレイリスト〈TO'MORROW MONTHLY〉も公開してます!

僕が運営している洋楽専門のオンラインレコードショップ〈to'morrow records〉もチェックしてみてください!

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7月16日(土)に渋谷LUSHで「to'morrow vol.15」を開催します。UK出身で東京を拠点にしていたS.F. Johnsonというアーティストがイギリスに帰ってしまう前のラストライブ!ドリームポップ、インディーロック、サイケ、ポストパンクなど海外のインディーシーンが好きな人に観てほしい日本のイベント、ご興味ある方はぜひ起こしください!

S.F. Johnson(from UK)

エイプリルブルー

Johnnivan

Strip Joint

Tō Yō - 東羊(Fka The Cabins)

チケットのご予約 / お問い合わせは:tomorrow_herose@yahoo.co.jp までお気軽に!

ライブハウスでの飲み代になります! Cheers!!!