僕がそこそこちゃんと子育てしながらマーケの部長になれた理由

はじめに

マーケター・チームビルダーのケヅカです。4月に転職したばかりでリモートワークになりまして、子供の休園・休校が重なり日々奮闘中です。そんな中、ちょっとしたきっかけでこのnoteを書く事になりました。その理由は最後に書きます。

今回のテーマは「そこそこちゃんと子育てしながらマーケの部長になれた理由」です。リモートワークが広まる中、業種や、働き方やライフスタイルにもよりますが、特に共働きで育児をしながら働くスタイルの方にとっては今後仕事でキャリアを積みながら、家族との接点がより増えるような世の中になっていくかもしれません。

そんな中で、マーケターとしてキャリアを積んでいきたい方、子育てしながらも仕事にコミットしたい方、キャリアステップとして今は部長を目指している方、もしくは部長として奮闘している方、マネジメントやチームビルディングに興味のあるような方に向けて少しでも参考になればと思いこのnoteを書きました。

noteのスタイルは一度生み出してリライトを重ねて磨くタイプです。このnoteも少しずつブラッシュアップしていきます。

部長

部長の人物像についての考え
今回のテーマに「部長になれた」という部分が入っているので、まず最初に僕の考える部長という人の定義について整理します。

あくまで私見ですが、体験も踏まえて言語化すると「組織をデザインできる人」というのが僕の考え方です。

部長というポジションは経営層と会話しながら、自分のチームのマネージャーとも対話をして、ビジネスを進める為に組織を運営していきます。

もう少し深く考えると、自らのチームに対しては、経営者のビジョンや想いを伝えながら、部の活動にマイルスーンを敷いて組織としてのビジネス目標の達成に向け旗振りをしていきます。経営層に対しては、約束した予実の報告を行いながら、部署単体、もしくは横断的なプロジェクトの進捗報告、メンバーのコンディションやチーム構成についての最適化を提案します。

大きなプロジェクトを進める為に、プロジェクト組織を立ち上げる事もありますが、その時はそれぞれのディビジョン・セクションから部署横断的に人材を抜擢し、協力を求めます。

更に、チームリーダーを成長させるため、組織を分割してマネジメントラインを分け、より機能的な組織にモデルチェンジをさせながら若手のリーダーにマネジメントを任せながらその人達のキャリアを創ったりもします。

そんな観点で僕なりに考えをまとめると、

事業観点、人材育成観点でバランスの取れた組織をイメージして提案できる視座と視野、視点が必要であり=「組織をデザインできる人」

という事になります。

マーケのこと

マーケでどんな事をやってきて何を見出したか
僕のマーケティングのキャリアは、実務的な部分だと20代の中盤くらいから始まります。それは当時200億近く売り上げていたECサイトで「SEO」「アフィリエイト」「アライアンス施策」を中心としたWEBマーケティングの実務でした。

そこから、オンライン、オフラインの多様なプロモーションを通して、クロスメディア、マルチチャネル、オムニチャネルという感じで多面的に実務経験を積んできました。トリプルメディアで定義されるような、オウンド、アーンド、ペイドメディアの立ち上げや運営、プロモーションも一通り全て経験しました。本当に考えられないような額の広告宣伝費を任されてプレッシャーと戦ったりしながら、結構な規模感の事業のグロースも何度か当事者として関わる事ができました。顧客やユーザーの事をもっと知るために、マーケティングリサーチの業務も専業で従事しました。

その実体験の中で重要な2つの要素を見出します。

★1.企業やサービスが提供できる価値と顧客やユーザーの求める価値をマッチングさせると事業が成長する。

★2.現状の数値を可視化して、建設的な議論をすれば目標は達成できる。

この実体験で得た2つの感覚を常にイメージしながら、マーケティングの経験を積みながら、キャリアもそれを軸にした軌道で歩んでこれました。

そこそこちゃんと子育てしたこと

正直あまり偉そうには言えません。子育てについては、妻の努力が大きいからです。ですので自分の中での絶対評価だけでは子育てにどれだけ寄与したのかはちょっと何とも言えないのです。ですので「そこそこちゃんと子育てした」という書き方にさせてもらっています。でも10年、結構頑張った気がしてます。自分の子育てについては自己紹介のnoteで書いてます。

※上記自己紹介noteからの引用です
いわゆる共働き。朝は子供を保育園に連れていき、そこから会社に向かいます。月曜日は荷物も多いので強い雨が降るとかなり辛い。夏は暑いからさらに大変。片手で子供を抱え、もう片手に荷物を持ち、傘をさして汗だくになりながら保育園に向かった事が何度もあります。今はフレックスを使えるようになったので、たまにお迎えにも行きます。

この10年間の土曜日は、娘や息子の習い事に付き添っています。コロナの件で最近習い事がお休みになるまでは僕の土曜日は子ども達の為にありました。日曜日や連休は、公園へ行ったり家族でキャンプへ行ったりアクティビティをしっかり取り入れているので月曜や連休明けに目覚めると結構ぐったりしています。

入学式や、乳幼児定期健診が平日にあったりするのでその時は有給も使いました。子供が熱を出せば、会社に行けないこともありました。最近はリモートで仕事しながら面倒を見ることもあります。

ケヅカの構成要素=ブランド要素を意識している
今回のテーマに「僕が」とあります。主語が僕なので少し自分の事を説明します。常に意識している「自分」というブランドを構成する要素についてです。

「自分」というブランドの構成要素を整理する感覚はとても大事だと思っています。それは自分の生き様でもありますが、僕の場合は仕事や日常生活の気持ちの拠り所みたいになっています。

ケヅカという人間を構成している大きな要素は以下の3つです。

★1.マーケター
・顧客の求める価値(課題の解決・具体的な役務)と、企業の提供できる価値(便益・ベネフィット)をつなぐ人

★2.チームビルダー

・チームを成長させる・組織を創れる(マネジメントできる)人

★3.子育てする父親

・多様性を具現化させ(子育てや家庭との両立)実践している人

これらを頭の中で常に意識しているので、僕はマーケティングに向き合いながら日々研究や勉強をしますし、それを仕事で実践しながら顧客やユーザー視点というテーマを持って検証ができています。そして、チームビルダーとしてマネジメントにもプロ意識を保つ事ができています。特に子育てについては僕のライフスタイルとしてのアイデンティティがあります。仕事と育児を両立させるロールモデルになりたいなと思ったりしてプライドも持っています。

「★1.マーケター」と「★2.チームビルダー」は仕事の中でも関連性が非常に高いです。マーケティングの実行力や結果は機能的でチームワークの良い組織でなければついてきません。
「★2.チームビルダー」と「★3.子育てする父親」は僕の中では相互関係にあります。育児の経験はマネジメント能力の向上に寄与度が高いです。

ですのでこの3つの要素は「★2.チームビルダー」を鍵にして強烈に結びついていますので、どれか一つをレベルアップさせると他の要素も引っ張られてレベルが上がる良い関係性です。

もうちょっとだけ要素を整理

①常に自分の市場価値についていつも考えていた
僕は20代の頃から何度か転職をしています。それもあって自分自身の市場価値について考える機会が度々あり、以下のような要素でできているイメージを常に持つようになります。

市場価値=①職歴・経歴×②スキルセット×③人脈×④トレンド要素
※スキルセット=マネジメントスキル+各種ジョブスキル→希少価値
※トレンド要素=話題性や新しいカテゴリ(例:カスタマーサクセスやインサイドセールス)

僕は子供が生まれてからは自分の時間が少し減ったので「③人脈」の部分の幅の広がり方がやや限定されました。ですので必然的に仕事で結果を出すことに優先度が高くなり、「②スキルセット」に比重を置いてそこの能力値を伸ばす思考になったのですが、このうちマネジメントスキルは、子育ての経験で伸ばす事ができました。ここは今回伝えたい中ではKFSとなりました。

②子供が生まれて忙しくなる前の蓄積があった

僕は、20代前半からコトラーやポーター、その他色々な本を読んで定番のマーケ理論を学んでいました。正直、実務経験が浅かったので、全然ピンと来ない部分もあって結構辛かったです。自主的に勉強するのが辛かった。実務での活かし方が全然分かってなかったです。

でも、それでも実務経験を積んでいくと、「あ、これってあの本のあの時のあの理論だ」とか「この事象とこの要素はあの理論やフレームで整理できるんだ」というひらめきに繋がったりしました。

子供が生まれる前、マネージャーになる前、まだ少し時間に余裕があった時は、フレームを書き出して実務に活かせる部分を模索して、実戦で活用できるアイデアを入れられる空白部分を自分なりにまとめたり、ユーザー分析のアイデアを整理していました。

既に記憶の彼方にあった手帳や、メモ帳をこの機会に見てみたら、CJM(カスタマージャーニーマップ)の原型や、スコアリングの原型があって、このnoteを書きながらちょっとテンションが上りました。

※上記、多分どなたかのAIDMAを整理したチャートを手帳に書き出して、そこに自分なりのコミュニケーションプランと検証軸をまとめたやつっぽい。もう記憶が全然なくて、もしかしたら完全オリジナルでは無かった気がしますが、こんな整理をしていたようなので参考までにアップしています。引用があったら引用元を追記していきます。

こんなワークを自分と向き合いながら特に20代は数多くやっていたので、色んな局面で応用が効くベースが頭の中で整っていたのかもしれません。だから子育てをしながらも、その時のマーケティング課題に沿った解決策を時間を掛けずに自分のアイデアとしてアウトプットできたいたのかもしれません。時間のある時に勉強したり、整理しておく事が、こんなに役に立つとは当時は思って無かったはずです。

③子育てしたからこそマネジメントスキルが向上した

あしたのチームという会社で働いていた時に書いてもらったインタビュー記事でこのように書いてもらっています。

引用元:あしたの人事オンライン(ケヅカのインタビュー記事)より
同じ立場にならないと分からない、という点で子育てとマネジメントは似ていると思います。親になって初めて親の気持ちが分かりました。そういう経験があったからこそ、管理職にならないと管理職の気持ちはわからないのだと割り切れるようになりました。「親の心、子知らず」はメンバーに対しても言えることがありますしね。
引用元:あしたの人事オンライン(ケヅカのインタビュー記事)より
育児から学び仕事に活かせることはとても多いです。自己管理能力を高める上で、子育てと仕事の両立は自分に能力として返ってくると思います。そういった意味で、子育てはキャリアアップやスキルアップに繋がると感じます。

マネジメントスキルが向上した結果1on1や日常的なコミュニケーションが得意領域になり、個々の能力から強みや、潜在的な才能を見つける事が出来るようになりました。特に「潜在的能力」を見極めようとする意識は、子育ての経験が活きました。習い事を決める時に、この子のポテンシャルはどこにあるのか、得意な領域、興味関心軸を必死で考えました。ここを徹底的に追求するとどんどん優秀なメンバーが集まり、結果として部という組織の大きさになっていました。

整理します。僕が子育てを経てマネージメントスキルが向上した理由は結構シンプルです。

★1.子育てを経て寛容性が高まり、人とのコミュニケーションにおける視野が広がった

★2.子育てと仕事を両立する事で自己管理能力が飛躍的に向上し、マネジメントに応用できた

そこそこちゃんと子育てしながらマーケ部長になれた理由まとめ

①相関関係のある自分のブランド要素に子育てという要素を組み込めた

★1.マーケター

・顧客の求める価値(課題の解決・具体的な役務)と、企業の提供できる価値(便益・ベネフィット)をつなぐ人

★2.チームビルダー
・チームを成長させる・組織を創れる(マネジメントできる)人

★3.子育てする父親
・多様性を具現化させ(子育てや家庭との両立)実践している人
②実体験からマーケの役割・定義を整理して専門性を高めていた
★1.企業やサービスが提供できる価値と顧客やユーザーの求める価値をマッチングさせると事業が成長する。

★2.現状の数値を可視化して、建設的な議論をすれば目標は達成できる。
③子育てとマネジメントを自分の中で紐付けて整理できた
★1.子育てを経て寛容性が高まり、人とのコミュニケーションにおける視野が広がった

★2.子育てと仕事を両立する事で自己管理能力が飛躍的に向上し、マネジメントに応用できた
★その他プラスになった事
①〜③を支えてくれた要素として、子育てで忙しくなる前にコアスキルのマーケのフレームや実践的なイメージの整理が結構できていて、市場価値を意識していたからコアスキル+マネジメントを意識しながらキャリアを積むことができていた。

これらの要素が繋がった結果として、最初に述べた部長という人物像である「組織をデザインできる人」に近づけ、そしてそれがマーケティングという仕事の領域だったという事だったのだと思っています。

マイナビでの経験

今思うと、マイナビでのお仕事の経験は本当にありがたかったです。オンライン、オフライン、多くの経験をさせてもらいました。こんな自分に沢山の広告宣伝費を預けて頂いたり、新規事業を経験させてくれたあの時代がなければ今の自分は何もなかったです。既にお伝えした通り、新しいサービスやコンテンツを生み出したい、と思いながらも自ら起業する選択ができなかった自分は、選択肢から会社という組織に属しながら新規事業に携わるという事を選びました。新規事業のマーケティングはとてもパワーが必要で、とても鍛えられました。そういう点で、マイナビで多くの新規事業を経験できた事は、中川社長はじめ、諸先輩方や共に働いた仲間にとても感謝しています。

あしたのチームでの経験

実際にマーケティングの部長を経験させて頂いたあしたのチームではとてもエキサイティングな仕事と仲間に恵まれました。チームビルディングにこだわる自分にとって、チームの立ち上げや拡大を経験させて頂いた時間はとても刺激的で、成長に繋がりました。僕の事をプロと認めて頂きながら、多くのチャンスを頂いた髙橋社長や林田CTO、一緒に泣いたり笑ったりしたマーケティング部やデザイン部の仲間、そして社員の皆様にはとても感謝しています。

このノートの冒頭にあるイラストについて

前に一緒に仕事してたグラレコ練習中のわかさんにお願いして、僕のnoteをイラストにしてもらいました。ケヅカを構成する要素を分かりやすく表現してくれました。

最後にこのnoteを書くきっかけについて

このnoteを書くきっかけ。Twitterのハッシュタグ→#Twitter2020入社の会 でバトンをもらったのがきっかけです。このグループはサイトウさんが立ち上げてくれました。直近の在宅、休園、休校が重なりの中、全く時間が無いとちょっと焦りましたが、自分は追い込まれて力を発揮するタイプなので、だからこそそんな中で頂いたバトンが非常にありがたかったです。自分のこれまでをとても整理できました。




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