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市販ゲームと間違えられた?徹夜で作った「Explorer」

こちらは3作目の掲載作です。

内容はアイレムの「スペランカー」やハドソンの「チャレンジャー」のような、サイドビュー形式のインディ・ジョーンズ風味なアクションアドベンチャーです。

このゲームは上に挙げたようなゲームのシステムを踏襲していて、内容的に特筆することはないのですが、技術的な側面に注力して制作しました。

具体的には、「キャラクターを半キャラ単位で動かす」という部分です。

何を言っている分からないと思いますが、当時のパソコンはスペックが低く、キャラも背景を構成するブロックの一つとして描画し、ブロック単位で移動させる(実際は今のキャラを消して、移動先に描き直す)というのが精一杯でした。

なので、最初のドラクエみたいに正面向いたままでアニメーションもしないなんてのも当たり前でした。今でいうと、マイクラでキャラが向きを変えずにフレーム落ちしてブロック単位でワープ移動する、みたいなイメージでしょうか。

これは普通に違和感があったので、今作では「主人公がキーを押した方向に向き」「アニメーションしながら半キャラ単位で移動する」を目標にしたのです。

半キャラ移動の功罪

ゲームの構成を半キャラ単位にしたことで、表現できることが増え、ゲーム性が深まりました。

具体的には、半歩踏み出してジャンプすることで届く足場とか、半歩単位で登れる階段といったステージのバリエーション、半キャラで避けれるモンスター、といった部分です。

特に敵との判定はブロック単位だとすり抜けなど、バランスに直結する問題も生じがちだったので、ゲームの完成度を高めたように感じます。

半面、ゲームの速度面では影響が大きく、いわゆる”もっさり”した動きになったため、改善を要しました。

ステージごとに変化を持たせたかったので、落盤や噴火、噴水に乗って上昇できるなど、様々なギミックを導入したのですが、全てを処理していると動作が重くなってしまうため、敵も含め「主人公に近いもののみ動作する」というロジックで、処理を軽くしました。

主人公から離れると動きが止まるため正直おかしいですが、プレイヤーは自分の周囲に気を配ってプレイするからそこまで気にしないだろうということで、プレイアビリティを優先してそのような仕様としました。

この辺りは実際に動いているところを見た方が早いので、こちらの動画をご覧ください。

(本作を動画で紹介いただいております。bml3mk5様、ありがとうございました)

P.O.M 再び

ウンウン唸りながら徹夜して作ったのも良い思い出ですが、おかげさまで市販ゲームを取り上げるコーナーでの紹介を促されるなど、編集部の評判も良く、本作は2度目の月間賞をいただきました。

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