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映画とわたしと渋谷アップリンクと➁

前回の長い長い自分語りの前フリには、それなりの理由があります。

なーんにもない田舎に生まれたこと。
兄が大阪で亡くなったから、母が都会を恐がるようになり
宇和島市で暮らし続ける必要があったこと。
母も持病があり心臓が弱く、入退院を繰り返していたので
尚更に、実家に近いところに住む必要性があったこと。

そして
父が亡くなってPTSDになってから、現実世界から逃げるように
ネット廃人になり、多方面に住む人たちと知り合っていくうちに
現状が大きく揺さぶられたこと......。

その運命の結果が「東京に引っ越して人生を再出発してみる」
だったからです。

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2015年、夏......。
身体が弱り始めていた母が、風邪をこじらせて亡くなりました。

祖母、兄、父、母、家族がすべて逝き、天涯孤独になって
わたしは、その年の秋に東京に引っ越しました。

いつでもわたしを支えてくれた、映画と音楽。
それらにたくさん触れることのできる大都会......。
東京に住みたくなったのです。

本来、東京は、漫画家を目指していた頃から憧れの街でした。
漫画家になるという夢を折ったあとから住めたのは、なんだか
おかしな話しでもあります。※でも悔いはありません。

ともあれ、運命が巡り「ものすごい田舎から都会にやってきた」わけで。
家族を失って、全てやり直して一から生活していく先の見えない不安と
望み続けていた地から始まるワクワク感で、混沌としていました。

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【東京生活の始まり。初めての渋谷アップリンク】

2015年11月20日。東京に来て1ヶ月弱の頃。
冒頭の画像は、チケットを買ったら整理番号が2番だったときの写真です。


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着ているのは、軽く羽織れるものがなくて困ってしまって
新宿西口のユニクロで買った、ロングコート。
長時間、歩くと、足が痛くなるので買い替えたスニーカー。
都会の苦労は、とにかく移動で歩きまくる大変さでした。

それにしても渋谷という街は、東京のイメージ代表格!!
みたいな感じがしますね。
ハチ公像の前からスクランブル交差点を歩くときって
「わたし、ほんとにいま東京にいるんだなあ」という実感が大きいです。

そんな賑やかな通りを進んで、少し質素な雰囲気に変わる宇田川町に
単館上映の映画館「渋谷アップリンク」がありました。

某監督のイベント上映を観に行ったのですが
上映前に監督さんが、トコトコと後ろからやってきて挨拶を始めたので......

監督だああああっ!監督みちゃったああああっ!∑(✘Д✘๑ )
というものすごい驚きが!

しかも、内容的に男性客ばかりのなかで、女性がわたし以外にもいたので
気になってたら......
監督のドラマのほうで出演してた女優さんでした!Σ(,,ºΔº,,*)
女優さんだあああっ!テレビに出てる人みちゃったあああっ!
これが、これが東京のすごさかああああっ!と。(((・・;)))

しかも上映後にトークショーがあり、出演された役者男性陣がワラワラと。
本編ではカオスな役どころだったのに、皆さんかっこいい!
終わってから、ポスターを買って、サインをいただきました。

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もうっ、帰り道は心がホクホクしてました。
東京だーっ、マジこれ東京だーっ、みたいな。♪(´ᵕ`๑)۶

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【名古屋シネマスコーレの快進撃】

そもそも、わたしは永遠に......PTSDで苦しみ続けるのだとおもってました。
そこから抜け出せたのは「とあるミュージシャンのファンになったから」
更に「ファン同士の交流で世界が広がったら」です。
これは語ると長くなるので、今回は省略します。

そして、もちろん映画もわたしを救ってくれました。

それが名古屋の単館ミニシアターである「シネマスコーレ」です。

四国に住んでいた頃、白石晃士監督の「コワすぎ!」に、はまって
ニコ生とかで観ていました。
そんなあるとき、ネット上の人間関係をこじらせてしまい、神経性胃痛炎で
苦しむほどのストレスを抱え、寝込んでいたのですが......。
ようやく前向きな気持ちになれていた時期なので、シネマスコーレで
「コワすぎ!」の新作上映とトークイベントがあると、ツイッターで知って
「このままじゃダメだ、自分にもっと楽しいことをつくらなきゃダメだ!」
と、思い立ち、特急に乗り込んで瀬戸大橋を渡って名古屋へ出かけました。

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名古屋は人生で2回目くらいだったのですが、この日からわたしは
とても大切な、愛すべき黄色い場所と出会えたのです。

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東京で住む物件を探すときも、シネマスコーレのイベント日に合わせて
予定を組んだりもして、その後も何度か足を運びました。
東京に住めてからは、名古屋が近くなったことも嬉しかったです。
そして東海地方で、映画仲間さんたちと知り合えたり。
ほんとうにかけがえのない映画館であり、副支配人の坪井さんとも
顔なじみになれてます。


さて。
名古屋の片隅で、マニアックな活躍を繰り広げるシネマスコーレが
なんと!全国に知れ渡るようになりました!

この経緯が素晴らしい!

テレビ局に勤めていた若手の方が、スコーレを取材。
それが朝の番組で紹介される。
好評を得て、特番がテレビ放送される。
そこからドキュメンタリー映画として「シネマ狂想曲」が作られる!

なんだかスライムから勇者になったような拡大感!!

もちろん、初上映期間のときには名古屋に駆けつけました。
※東京生活で財力も体力も削られて、金欠になってましたが(笑)

そして......地方上映が決まったとき、東京の上映場所として選ばれたのが
渋谷アップリンクだったのです。

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めちゃくちゃ嬉しかったですよ......。

シネマスコーレが名古屋から飛び出して、東京に来てくれるなんて。
自分のなかでは、それこそ大革命で、大歓喜でした!

ちなみに、わたし。この映画に映ってます(笑笑笑) ちょっとだけですが。
観客として行ったときに、取材が入ってたんですよね。

ここからは過去ツイートで思い出を辿って紹介していきます。
※ツイートの文字が読みにくくてすみません。
日付がわかりやすいので、これで出しました。↓

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白石監督のトークイベントのとき、観客同士のジャンケン大会で記念品を
もらえるのですが、いつも負けてばかりだったわたしが
初めて最後まで勝って、手に入れたのが......坪井さんの額入り写真!(笑)

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ビンに入っているのは、スコーレのイベントのときに飛んできた
クラッカーと風船。ものすごい企画だったので語り尽くせません!

そばにあるビールは、白石監督がイベント上映のときに
観客全員に配ってくださった、サイン入りビール缶です。
わたしはビールは飲めないので、開けないまま取ってあります。

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スコーレ系以外でも、白石監督の上映イベントにおいては
渋谷アップリンクでは、何度も楽しませてもらえました。
オリジナル短編の「恋のクレイジーロード」も観れました。
じつは、そのとき......。

Σ((◎д◎ ))ゝ隣の席に偶然に推しミュージシャンが座ってきた!!!!!!!

(((・・。))) いまだに東京にきてダントツ1位の驚愕事件です!
※ベテラン有名人っすよ。

もちろん、相手はプライベートで観に来てたので、声はかけませんでした。
いやはや......混乱して冒頭の三分くらいは、脳内パニック起こしてました。


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【小林勇貴監督との出会い】

白石晃士監督、そして小林勇貴監督の作品をアップリンクで観ることで
関東内でも映画マニアな方々と出会えて親しくなれました。
※いまはコロナで会えなくて残念ですが......。

小林監督は、ツイッター上で高評価が流れてきた「孤高の遠吠」に
興味を持ち、2016年4月7日......。
渋谷アップリンクへと観に行ったのが初見です。

20代の監督がここまで作り上げたのか!?という熱量にあふれてました!
わたしはこの作品を後に
「孤高の遠吠」
小林勇貴監督の映画界への殴りこみ第一歩!

と、称しています。

それから作品を追いかけ始め、あちこちの映画館のイベントに行きましたが
渋谷アップリンクが、最も印象に残っています。

それが、2017年11月6日......この写真のときです。↓

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観客の撮影タイムがあったのですが、わたしは携帯の電源を切ると
起動が遅くて、タイミングがズレたせいで偶然、撮れたものです。

このとき監督は、映画を作るうえでとても大切なことを断言しました。

そのあとの、この黒いシルエットは......
まさに「孤高の姿」におもえます。

撮ることで闘いを挑み続けてやるのだと。

そして小林勇貴監督は、いまも闘い続けています。


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と、こんな感じで。

➁は、渋谷アップリンクでの思い出を
語らせていただきました。

③で完結。パワハラ問題へと触れていきます。


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