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「光を追いかけて」を、追いかけてみた。

遅ればせながら、ワクチンの集団接種に行ってきました。
まだ一回目です。
19時の予約にしていたので、建物の14階の窓から夜景が見れました。
ビルの群れの美しい夜景を、久しぶりにみました。
※住まいは1階なのです。

あぁ、東京だなぁ......と、思えました。
わたし、東京にいるんだなぁ、と。

四国の愛媛県から上京して、今年で6年目ですが
いまだに「わたし、東京にいるんだなぁ.......」と、なります。

そんなわたしが、アップリンク吉祥寺で
「光を追いかけて」を、観てきました。

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池袋の映画館では舞台挨拶もあったのですが、
まだコロナ鬱なので、新宿、渋谷、池袋あたりの
人の多い都心部に行くのが怖くて、吉祥寺にしました。

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人の多さ、なんか変な活動、感染予防意識の低い人の行動......。
これが怖いのが、都会のヤバさです。

だけど、東京にいるからこそ観れました。
本作品は全体的には上映館が少ないので。

(´・ω・`。) かくいう自分も、愛媛では上映されない作品が多くて
映画を観るためだけに、大阪や東京に遠征していた時期があります。
だから観たくても観れない方々の気持ちが痛いほどわかるのです.....。

というわけで。
観れる範囲の方々には観て欲しい。そんで上映館も増えないかな?
という気持ちを込めて、ブログを書いてみます。

作品のネタバレ無し、主なストーリー説明も無しで、
作品の良さと見どころだけを書き連ねていきます。

※自分語りも多くなりますが......すみません。(´・ω・`)

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[ きっかけ ]

あれですね、わりかし個々の出演陣のファンとして観られた方々も
多い感じですね。
わたしの感想にきた、ふぁぼ具合いからして。( ´-` )
そういう意味では、個々のファンが目当てで観ても満足できる!
そんな作品だと思いますよ。
それは、ミュージシャンのファンの方も含めてです。

で、わたしが観るきっかけになったのは、脚本を担当しておられる
作道雄監督です。

あとね、役者目当てで言うならね、柳葉敏郎さんです~♪ (*´∇`)ノ

※愛媛で映画の撮影があったとき、柳葉さん拝見したことありますっ。
カッコよかった!

この若手役者を中心とする作中に君臨する大ベテラン!
なにもしないわけがない!実力的にも、立場的にも!

(´・ω・`)じつはワタクシ、柳葉さんの立ち位置を予測して
『〇〇は○○が○○して○○しようとした』
なんてオチを思ったのですが.......。
( ゚д゚๑)まるっきりっ!大バスレでした!!www

いい意味で裏切られました!w

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[ 見どころは、若手役者の凄さと秋田の美しさ!]


UFOをみる、空を見上げる、夢中で追いかける.......。

この『存在するようで存在があやふやなもの』を成立させるには
『それを確かに見つめている瞳』というものが必要でして。
それが、中学生役の若手たちには備わっていました。

だから、鑑賞している側もまた、それを必死に見ようとできました。

※UFOの表現がまた素晴らしいんですよ!
これもまた見どころのひとつです。

そして目ヂカラ!(´◉ω◉`)

東京から引っ越してきて脱力してる少年 (中川翼さん)
クラスに馴染めず家庭環境にも苦しむ不登校少女 ( 長澤樹さん )
熱く真面目な想いを良くも悪くもぶつけ過ぎる少女 ( 中島セナさん )

なんかもう、目ヂカラVS目ヂカラVS目ヂカラって感じ!

こんなところいやだ、自分をとりまくすべてが憎い、
なにもかもうまくいかない、だから逃げ出したい......。

どこまでも、どこまても広がる田園地帯の美しさとは裏腹に
みんな、窮屈なものを心に溜め込んでいます。

人には「役割り」というものが付いて回る。
学生としての役割り、教師としての役割り、
親としての役割り、社会人としての役割り、
過疎化が進む村の、地元民としての役割り、

どこまでも広がる空と、どこまでも田園が
広がる地で、誰もがその役割りに縛られて
窮屈さにもがいてる。そんなお話し。

↑ 上記は、わたしがツイートした感想です。


なんていうか、わかるなぁ......。
わたしの生まれ育った愛媛県の村は過疎化が進んでいって
母校の中学は廃校になりました。
人口もどんどん減っていってます。
※母の葬儀のときには、叔母とわたしと2人でやったほどです。


いや、だが、しかし!
これは『ご当地映画』です!(`・ω・´)b

ラストどうなるのかは話しませんが、秋田を紹介するうえでも
大切な役割りを担っている作品が、ただダークなわけがないっ!
秋田ならではの見どころもたくさんっ! (^・ェ・^)b

「光を追いかけて」最後、エンディングで泣けた。
良すぎて泣けた。
こんなに良い映画を作ってもろて…
秋田の人たちは幸せやなあ…って、思えて
尚更に泣けた。

↑ これもまた、わたしの鑑賞後のツイートです。

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[良かったこと、思ったこと、まとめ]

◆上記でも述べた、メインの若手の凄さ!
それだけじゃないです。生徒役もモブになんてみえませんでした。
みんな上手かった、棒読み系なんて一人もいませんでした。
あの中学の生徒全員、主人公だったとも言えます!

◆生駒里奈さんの存在感が素敵です。
わたしはアイドルさんは詳しくなくて、初めて拝見しましたが
『可愛らしい垢ぬけた感で浮いてる』ことが、この作品における
大事な立ち位置になってました。素材をそのまま生かしてる感じ。
冒頭で彼女が高いヒールを履いてるんです。
『新任教師として舐められないように、それこそ背伸びしてる』ような
そんな風にみえたり。更に『地元に出戻り』としてのリアルさがあったり。
しかもガチもんの秋田出身!
彼女が秋田弁を話すシーンには不思議な神秘性がありました。
方言というのは......その地に生かされ続ける『人にしか残せない歴史』
という気がしました。

そういうのを気づかせてくれる時点でも、良い映画の証拠なんです。
観ていて、秋田を旅してるような気持ちにもなれました。

◆喜怒哀楽がすべて出ている!
出ている役者がみんな、これを演じ切ってます。
スゴイ!!


◆[ジュブナイル映画としての立ち位置を得た名作]
なんていうか、感想のなかに「リリィシュシュのすべて」とか
「桐島、部活やめるってよ」などの、ジュブナイル映画との
並びを言っておられる方が多く、うむむむっ?( ˘•ω•˘ )
とも、なりました。
どれかと似てるとかの意味ではなく、ジュブナイルものとしての
名作がひとつ増えた!という意味なんですよね。

でも、やっぱり独立してる作品だとは思います。
『ご当地映画』としても。

で、ジュブナイル映画っていうのは......
ピリピリとした痛みが画面いっぱいに覆われてる。
役者が10代のときにしか出せない繊細さを出してる。
そして、青春残酷映画で救いがない。

本作は青春残酷映画ではないので
ジュブナイル映画とは呼びたくないですね。
    

やっぱり、独立した1本の『秋田映画』だと思います。
『UFOの目撃情報の多い地』という意味でも作られたのですから。

だから、わたしは、エンディング曲の流れる最後に泣いたんだと思います。


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どうかこの映画が、より多くの人々の『光』と、なりますように。


2021年10月17日......はや ( トモリ )

東京にきて、今日でマジ、6年目!↓

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