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【対話看護師の想い】心身共にある苦痛や先の見えない不安。その気持ちをどうか抱え込まないでほしい

Tomopiiaは、がんと共に生きる皆さんと看護師との「LINEを活用した対話サービス」を提供しています。チャットに込めた1通1通のメッセージを大切に、利用してくださる方々の不安や孤独を少しでも解消できたらと考えています。
 
今回の記事では、対話看護師として活動するTomopiiaのメンバーをご紹介。どのような経緯で看護の道を歩むようになり、なぜ対話看護師としての活動を始めたのか。
 
その想いをインタビューで聞かせていただきました。

両親の入院がきっかけで、看護に興味が

──最初にご経歴を教えてください。

看護学校を卒業して22歳から看護師として働き始めました。総合病院勤務の後、在宅医療をしている診療所に勤め、訪問看護ステーションや地域包括支援センターでの経験もあります。トータルで数十年、看護師として働いてきました。

 ──看護師の仕事に興味を持ったのは、なぜでしょうか?

 小学生の時に両親が大きな病気をして、父も母も長期入院をしていた時期があったのです。それがきっかけでほかの患者さんを見る機会も増え、看護に興味を持ちました。

 子どもながらに肌で感じていたのは、世の中には病気でつらい思いをする人がたくさんいるんだな……ということ。中学生になると、看護師として患者さんの力になりたいと思うようになりました。

 ──そこからは看護師をまっすぐに目指してきた?

 高校生の頃は福祉関連、特に障害児に関わりたいと想いが芽生え、ボランティアサークルに入ったりもしていました。

 色々な施設を回ったりする中で、看護師になるか福祉の道に行くかで悩んだのですが、最終的には看護の道を選び、数十年を看護師として過ごしてきました。

Tomopiiaの対話ナースになった理由

──Tomopiiaで活動するようになった背景をお願いします。
 
2022年の夏に、知人がTomopiiaのホームページを教えてくれました。ちょうどその頃、妹ががんで療養していたので、妹に紹介しようと思ったんです。
 
そうして見ていくうちに、看護師向けの研修があることを知りました。対話看護師としてがんと共に生きる皆さんの力になりたいと興味を持ち、まず私が研修を受けることに。一通りの受講を終えたあと、Tomopiiaの対話体験に参加しました。
 
──なぜ、対話看護師になりたいと思ったのですか?
 
過去に私自身、LINEを使った文章によるカウンセリングの提供経験があったので、言葉を選択することの大変さを知っていました。そのため、LINEを活用して看護を提供することに興味がわいたのだと思います。
 
難しいかもしれないけれど、もしLINEを使った看護技術が身につけば多くの人たちの力になれるかもしれない。チャレンジをする価値があると感じました。
 
──がんというテーマも、共感の理由だった?
 
そうですね。「がん」というのは、その言葉、響きだけで人を追い詰めてしまうものだなと以前から感じていたので、宣告された人にしかわからない孤独や重荷を少しでも軽くするきっかけになれたらと思っていました。
 
ほかにも色々な事情で思い悩んでいる方、つらい思いを抱えている方はいると思いますが、がんと診断された時のショックは計り知れないものがあるはずです。
 
今は症状が落ち着いていたとしても、この先どうなるのだろうという不安は常に心のどこかで思っているかもしれない。そんな皆さんの力になれることが、対話看護師の活動に共感した大きな理由でした。

あなたに関心がある。そんな気持ちを込めて

──Tomopiiaが大切にする「対話」について、どんな考えをお持ちですか?
 
対話というのは一方通行では成り立ちませんよね。相手がいるからこそ、言葉を投げかければ受け取ってもらえる。何かを伝えれば受け取ってくれるだろうという信頼があるからこそ、コミュニケーションが成立するのだと思います。
 
手が届く距離に相手がいれば、実際の看護のように手をふれてケアをすることができますが、LINEを通して言葉だけのやりとりの場合、お互いに表情も声のトーンもわからない。
 
それでも私から「あなたに関心を持っていますよ」と、相手に意思をきちんと伝えることができれば、そのコミュニケーションは看護に成り得ると思うんです。もし何も意識しなければただの雑談になってしまいますね。
 
ちゃんと対話ができるからこそ、そこに看護と呼べる価値が生まれると思っています。
 
──対話看護師として意識していることはありますか?
 
LINEを通して対話している時は病気のことを忘れて、何か別のことに気を向けてもらえたら嬉しいなと思います。もちろんそれを強要することはできませんので、少しの間でも日常の何気ないことなどに目が向けばいいな……という感覚です。
 
もちろん全部を忘れることはできないと思います。だけどほんの一瞬でも、ペットが可愛いなとか、空がきれいだな、お花がきれいだなと、優しい気持ちになれる時間を持つことができたらいいなと思うんです。
 
対話をきっかけに、ご本人の肩の力がふっと抜ける瞬間を作れたら嬉しいですね。

独りで抱え込まないで。それが私たちの願いです

──Tomopiiaの対話サービスを受けている方、今後受ける予定の方に向けて、メッセージをお願いします。
 
先が見えない不安もあれば、心身共に苦痛がある人もいると思います。そういった気持ちを独りで抱え込まないで、その気持ちをTomopiiaの対話看護師に話してみてほしいと思います。
 
Tomopiiaのホームページにアクセスをして、LINEに登録(待合室へ入室)するところから始まりますが、やはり最初の一歩は勇気がいりますよね。でもまず、その一歩を踏み出してもらえたら嬉しいです。
 
自分の気持ちを受け止めてくれる人たちがここにいる。そんな安心感を体験していただけるんじゃないかなと思います。私たち対話看護師は皆、つらいと感じている皆さんの心が少しでも軽くなるようにと願っている人たちですから。
 
「独りで抱え込まないでほしい……」
 
本当にその一心ですので、こういう対話サービスがあるんだな、と知っていただきまずは相談してもらえたらと思います。あなたの初めの一歩をお待ちしています。
 

▼LINEアプリを使用して看護師に1対1で気軽に悩みの相談や雑談ができます。まずはTomopiiaのLINE公式チャンネルにお友だち登録をして、看護師対話『待合室』にお入りください。
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