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「インプット型から、生徒一人ひとりが“好奇心”起点でチャレンジを楽しめる教育へ」トモノカイが学校現場の支援を通じて実現したい社会

中学・高校向けの学習支援(主体的な学びの姿勢を引き出す学習メンタープログラム・グローバル教育プログラム・探究STEAMプログラム)や、学校の経営・人事上の課題にアプローチするコンサルティングサービスを手掛けるトモノカイの「学習デザイン領域(学校向けB2B2C事業領域)」。

複数の事業部門が一丸となって、学校変革をサポートしていくプロジェクトを推進しています。

本格的なサービス開始から5年強、現場に深く入り込み、向き合う中で見えてきたのは、教育改革に対応しようと奔走する先生方の姿。新学習指導要領、ICT化、教員の働き方改革などタスクが山積みになっており、日々変化を迫られています。

「学習デザイン領域」として、新学習指導要領・大学入試改革に伴う学校変革の波にどのように取り組んでいくべきか。そして、トモノカイが目指す教育のありたい姿とは。領域の統括を担い、執行役員も務める内山に話を聞きました。

圧倒的な学生データベースと事業づくりへのチャレンジ精神に魅力を感じた

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――トモノカイに入社するまでの経歴を教えてください。

親が教員の家庭で物心ついたときから教育への関心が高く、学生時代には友人と塾を立ち上げました。ハマりすぎて2年留年しましたね(笑)。

大学卒業後は、将来の教育起業を目標にまずはビジネスプロフェッショナルになりたいと、某ベンチャー企業の教育系新規事業立ち上げからキャリアをスタートしました。

新しいことへのチャレンジが好きな性格から、北京で中国企業とのJV立上げ・上海で人材系の新会社設立と、2008北京五輪前の活気溢れる中国に住みながら足掛け3年異文化を満喫しました。

その後、中国ビジネスでのご縁からアクセンチュアに入社。キャリアとしては一番長い8年在籍で、組織改革・BPR、グローバル管理会計、営業戦略、SCM改革等多岐に渡るプロジェクトを経験しました。

最後は戦略グループ・マネージャーとして、電機ハイテク業界でスマートシティという新領域の事業立上げをご支援していました。

――コンサルティング会社で経験を積んだ後、再び教育業界に戻ってきたんですね。

はい。アクセンチュアで携わっていたスマートシティのまちづくりでも、先進技術を活用したエネルギー・生活インフラの議論から始まりながら、最終的に「この街の教育をどうするか?」という話になるんです。それだけ教育は、人が生きていく上で重要なのだと感じましたね。

そこで改めて教育への想いが蘇ってきました。ビジネスプロフェッショナルを目指し経営コンサルティング業界で8年間やってきて、次のキャリアを考えたときに、改めて教育業界で事業づくりにチャレンジしたいと思ったんです。

ちょうどその頃にトモノカイ代表・徳岡に出会い、「本質的な教育事業を持続可能なビジネスとして成立させる信念」と「やってみなはれ」的な経営姿勢に惹かれて入社を決めました。

――自身で事業を立ち上げる選択肢もあったのでは…?

以前、ゼロから会社の立ち上げを経験した際に、資源がないとやれることにも限界があるし、理想にたどり着くまでに何十年もかかってしまうと感じたんです。

その点、トモノカイは20万人ものアクティブな大学生データベースをもっており、彼らを巻き込みながら教育現場と向き合ってビジネスを行っている。この会社でなら、新たな教育の事業をしっかりとつくり込み、挑戦していけるだろうと思いました。

「探究」や「STEAM教育」など、学びの本質を深掘りしたサービスを展開

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――現在の統括範囲である「学習デザイン領域」はどんな事業を展開していますか?

放課後支援部門」が行っている中学・高校向けの学習支援(主体的な学びの姿勢を引き出す学習メンタープログラム)を軸に、グローバル教育支援、教務アウトソーシングサービス(個別探究サポート・小論文添削代行など)の既存事業を展開中です。

同時に、3つの新規事業も走らせています。関西拠点の立ち上げ、地方創生と教育をリンクさせた社団法人の設立、そして「STEAM教育」プログラム開発です。

「STEAM教育」とは、Science/Technology/Engineering/Art/Mathematicsの頭文字を組み合わせてつくられた言葉。理数教育と創造性教育をかけ合わせた新たな教育手法で、「VUCAの時代」に求められる人材の育成が目的です。

各事業を異業種多彩な専門性をもつリーダー・メンバーが、日々現場と向き合い磨き上げています。私はこの「STEAM教育」の領域に注力しており、他社とは異なる切り口で学びを届けたいと考えています。

――具体的には、どのように差別化を図っているのでしょうか。

こういった探究的な教育を提供しようとすると、どうしても「マインドマップを学ぼう」とか「フレームワークはこうですよ」などと、HOWから入ってしまいがちです。

でも、それでは生徒にとって新しいインプットが増えただけ。第一印象で「やらされるもの」になってしまいます。また好きな探究テーマを決めましょうと言われても、没頭できるテーマを即答できる人は、大人子ども関係なく多くありません。

そこでトモノカイでは、「STEAM教育」の領域に熱中して取り組む専門家の方々と組んで、中学生向けのコンテンツを開発しています。

高校でやりたいことを深く突き詰めていけるように、自分の「好き」を見つける手伝いをしたいんです。

例えば、テレビ番組の出演実績もある東京工業大学の山﨑助教授と、SF作品のイメージボードをつくるという「Science×Art」の講座。ビジネス界の戦略構築で最先端の手法として注目されつつあるSFプロトタイピングを、楽しくクリエイティブに制作体験します。

また京都大学の研究を引用して、数学でSDGs課題を解決するプロジェクトも展開中です。

――教科書の勉強から飛び出したような、実践的で面白そうなコンテンツですね!

コンセプトとして大事にしているのは、まさに「ホンモノの好奇心」。

そのため企業秘密ですが(笑)、3つの特別な開発ルールを設けて、社外のSTEAMプロフェッショナルの方々と共創しています。

役に立つから、面白いから、とこちらが押し付けても生徒さんの心は動かせません。たくさんの選択肢を提示して、その中から彼らの「やりたい」を引き出せる、そんなトモノカイならではの「STEAM教育」シリーズを発信していきます。

単にインプット学習をするだけでなく、講師の方と一緒にアウトプットしながら「自分にもできた」という成功体験で、生徒さんの自己効力感につなげたい。各コンテンツには開発メンバーの想いが詰まっています。

一連の講座はパッケージ化しているので、学校様のカリキュラムに合わせて「総合的な『探究』の時間」のコマとしても、課外学習としても取り入れていただけます。

新教育にチャレンジする学校変革のパートナーに

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――「STEAM教育」をベースにした授業はまさに新しい教育の形だと思います。学校現場は変化への対応に追われているのではないでしょうか?

その通りです。学習指導要領の改定によるカリキュラム変更に加えて、2つの変化も迫られています。

1つは、先生方の働き方改革。部活動、研究日の業界慣習など根深い問題も絡んでいます。もう1つは「GIGAスクール構想」。生徒さん一人ひとりにタブレットを配布するなど、学校現場のICT化に向けた動きです。導入後の利活用が課題になってきます。

もちろん、これらの取り組みは時代に合わせた必要な変化ですが、従来の教育スタイルを継続してきた現場の先生方にとっては大変な状況です。

クラスで何十名に対して「学びの内容を伝える」形から、生徒さんの創造的な学習を支援するファシリテーターのような役割を求められるようになりました。その上、校内の学習環境をICT化によって整えつつ、働く時間も減らしましょうと言われている。

――トモノカイとして、学校様にどのような支援をしていくのでしょうか。

外部機関としてただ教育コンテンツを提供して終わりではなく、先生方を巻き込みながら現場に深く関わっていきたいと考えています。

我々は、学校様と一緒に教育改革を行うパートナーでありたい。

そのために、社会で活躍するプロフェッショナルな方々や熱意ある大学生たちと、学校現場をつなぐ役割を果たし、よい化学反応を起こしていこうと。トモノカイではこれを「教育編集力」と呼んでいます。教育編集力を提供できる人材・仕組みを輩出していきます。

先生方を含め、教育業界はその道一筋の人が多いです。学校様に対して新しい価値を生み出せるのは、異業種からメンバーが集まっているトモノカイだからできること。その独自性から、我々のサービスやコンテンツを選んでいただけていると感じます。

――最後に、今後の展望を教えてください。

個人のテーマとしては「教育業界に新しい“ヒトとカネ”の流れをつくること」ですね。

今まで様々な仕事をする中で、世の中のあらゆるプロダクトやビジネスモデルには人の知恵と工夫が詰まっていると実感しました。

でも自分の中高時代を振り返ると、他人ごとの職種知識はあっても、体感では「サラリーマンひと括りでなんかダサいな」と思っていました。

だからこそ、多様なフィールドで活躍する人たちを、もっと教育現場に巻き込んでいきたい。

身の回りのもの一つひとつに先人の知恵と工夫の歴史が詰まっている、そんなことを体感できる教育になれば、日常にリスペクトが溢れる社会になると思います。

働く未来への希望も感じられるのではないでしょうか。そんな世界を、トモノカイの新規事業を通じて実現できたら嬉しいですね。

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