「期待」が「満足」を生む、というストーリーの基本
ドラマプロデューサー・たちばなやすひとさんの「物語のつくり方」視聴!都合で今日は前半戦のみ(明日残りを視聴します)。
それだけでも非常にわかりやすく、充実の1時間。
前半の内容はそのドラマや物語が生まれる「基本中の基本」「ベーシック」からのお話だったのですが、中でも印象に残ったポイントが2つあったの忘備録と思考の整理のためまとめてみます。(私にとっては、なので、非常に断片的。気になる方はぜひ動画を視聴くださいね!)
1)CQ(セントラルクエスチョン)の設定が見る人をナビゲートする
多くの人に「伝える」「共感を得る」ということも大事なのだが、「まずは興味を持ってもらうこと」。なぜなら、人は何かしらの「期待」を抱いていない限り、例え目の前に面白い情報やドラマがあっても「満足」できないものだから、とたちばなさんは話します。
開始10分で心を鷲掴みにされた(笑)。
確かに、書籍でいえば、序章。この本が一体、読者のどんな問題を解決するのか。あるいは自分に関係のある課題なのか。それが冒頭にバーンって乗っかっていなければ、立ち読みして終わりますね。
まずは「期待」をいだいてもらう。そのためにも、最初の段階で、興味=期待を持ってもらうことが、物語を面白くする手立てであると。
では、それをどう提示すればいいのか。
たちばなさんは、その一つの解決法として、CQ(セントラルクエスチョン)の設定を強調します。物語における「中心的な問い」を最初に提示する。それによって、視聴者(読者)に期待を抱いてもらうことができると。それは例えば、二人は結ばれるのか? 事件は解決に向かうのか?といったことですね。
つまり、CQが、「人が何に期待して見ればいいのか」をナビゲーションしてくれる。見るひとの期待というナビを設定する働きをすることになるわけです。めっちゃわかりやすい!そして面白い!
2)CQとクライマックス(目的)はセット!
CQとはつまり、「果たして主体は目的を達成できるのか」という設定。とすると、物語は、主体が→目的を達成する、それをどうデザインするか、ということに他なりません。
「→」の間には、ストーリーづくりの基本中の基本「感情曲線」がベースになります。その曲線を感情曲線とは呼ばず、「CQの達成度」と呼んだのが、最高にふに落ちました。
クライマックスでCQが達成されるわけですが、当然その間には「沈む」「あがる」ポイントがある。CQが目的達成からどれだけ離れているか、近づいているかで、カーブが描かれ、ストーリーラインが作られていくということですね。
個人的な解釈と感想を加えると、最初のCQとクライマックス、つまり目的達成(ゴール)は「同時に生まれる」ということ、ここになんだか、ハッとするような驚きと発見がありました。
スタート地点(CQの設定)→目的達成(クライマックス)という時間軸での流れでストーリーは動きますが、作者というのは、スタートの時点で主体の持っている問題と、その解決した先のゴールが見えているわけです。
つまり、自分にとっての強い衝動、明確で描きたい世界のビジョンをCQとして設定できれば、同時にゴールも設定できる。最初は友人同士だった二人が、クライマックスで恋人になるみたいなことでも、その時点で、ストーリーを生み出すことができる、ということ!
曲解かもですが、この2点を押さえてさえいれば、なんとかなる笑。なんだか、気持ちが軽くなったのは私だけ?
(現実社会でもいろんな問題にぶつかりますが、やがては解決に向かうようになっていることを考えるとね、「セット」「同時」という原理は同じなんだろうなと思いました。だから余計に、ハッ!の余韻が続いています)
物語を書いてみたいと思うものの、私の中にクリエイティブの源泉はいまだ見つからないままですが、ストーリーをこのように分解しわかりやすく、ロジックで教えてくださったおかげで、私にも創作ができるかも知れない気がしてきました。
そうでなくとも、本の構成や取材記事を書くときなど、執筆に生かせるポイントがありすぎて。
私としては、ナラティブアプローチで原稿を作っていくことを今後もっと深めていきたいと思っているし、リアルな自分の人生も、もっと俯瞰して物語みたいに味わってみたいので、こちらの本も読む以外の選択肢ありません。
後半も楽しみです。たちばなさん、ありがとうございます!
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