見出し画像

彼氏に突然首を絞められた時、何を思いますか(実話と反省)

以前の記事、「お金持ちに聞いてみた」でもらったアドバイスの通り、私はこのブログを続けてみようと思います。1%しか続かないんだって。

自分の過去ネタから書いてみようかしらと思い、レア体験、殺されそうになった話しを綴ってみます。
読んでも得られるものも無いだろうし、感情移入もできない話だと思います。あまりに突然のことだったから。なぜ?なぜ?と話は進みます。意外と人生は突然終わるのかもしれません。交通事故とかきっとそう。私は偶然生きているだけ。

本文


そう、この話は私の暗黒時代の話。
社会人2年目に、職場の適応障害と鬱を発症し、無職になり、住む所(寮だった)を失い、マルチにハマり、実体の無い希望だけをいだいていた時期。あれはフェイスブックで知り合った20歳近く年上の人だった。私はマルチに勧誘するつもりで会ったのだった。話が得意では無い私は、貼り付けの色気を使う作戦だったと覚えている。
24歳の私は、逆に彼にカモにされ。住む家のない私は、彼の家に住むことに。信じやすい24歳は、得体の知れない20も離れた人の家に転がり込むことになりました。(いろいろオカシイね)

名前はM君としよう。人懐っこい笑顔をする人だった。良いところのお坊ちゃんだったようだが、勘当されたらしい。(何をしたかは知らない。)事業に失敗し、板橋区のアパートの2階で、大学生が住むような小さな1DKの部屋にチワワと住んでいた。線路脇にある4階建て鉄筋でできた、良くあるアパートの一室。そこには、昔使っていたらしい、大きくて立派な家具が、ぎゅうぎゅうに押し込まれていた。
M君は料理が得意で、家事も得意、怒ったこともなく私にやさしい人だった。

秋が終わりかけの肌寒い夜だった。何かで喧嘩をした。正直なんの話だったか覚えてはいない。口論をしたのは覚えている。
M君が急に私の首を絞めた。本当に突然に。唐突に。





まずい

そう思った時には遅かった


え、と驚きM君の顔を見るなんてドラマにありそうな情緒的な描写はない。


ああ死ぬ

そう思った


これはおふざけなどではなく
本気のやつだ

そう思うと
防衛本能のスイッチが押される感覚がした。血や毛が一気に足元から逆立つようだった。


腕を解こうと、手を剥ぎ取ろうとしたり、蹴ったり、体を捻ったり、できる限り暴れてみる。

誰にも聞こえない気はしたけれど
「助けてー!」と大声を上げてみた。
結果、口と鼻を覆われ息が吸えない。

視界に入ったM君は、怒りでも悲しみでもない、能面みたいな顔をして、どこか目の奥が笑っていた気がした。



口を覆う、その手を噛み切ることができた。


「いって」小さく声が聞こえた。

首をしめる力が強くなった。
丁度喉仏あたり。首がへにゃりと歪んでいる感覚がした。


何と無力。首って無防備だなぁなんて、頭の片隅は冷静で。



息ができなくなってきて


苦しいというより、
困った、息が吸えないって考えていた


死ぬんだ

人生あっけないなあ


かなしいなあ


このまま死んだら、誰にも気づかれなかったりするのかなあ

お父さんお母さん、悲しむだろうなあ
ごめんなさい



とか思ったのを、覚えてる





・・・・



いやいや死にたく無い


私が大人しくなり、あっちが怯んだのか、私が暴れ続けていたのかは分からないが、
絞められた手を解く事ができ、
近くのベランダの窓まで走って、窓を開けて叫んだ

今度は視界に人が見えた。声が届く。
「たすけてー!!!殺されるー!!!ころされるーー!!!!」


幸運なことに、こちらに向かって歩いていたカップルが私の声に気が付いてくれた。


後ろから私の腕を掴んで部屋に押し込もうとするM君。

「いやぁぁあ!たすけて!ころされる!首しめてきた!!!たすけて!お願い!たすけて!!!」
私は必死で彼らに向かって叫んだ。

彼らのすぐ後ろで電車が通った。ゴーとした騒音の中、カップルは顔を見合わせていたが、私の形相に只事でないとわかってくれた様子で
「大丈夫ですか」と声をあげてくれた。

M君の「大丈夫ですからー。この子おかしいんでー」と繕った声を覚えている。そして私から手を離した。

私は玄関まで走った。
M君は大抵ドアにチェーンをしている。
捕まったらお終いだと、最短で外に出られるようイメージをし、手を伸ばしてチェーンを開け、ドアを開けた。

さっきの彼氏さんが集合住宅の同じような戸の前で私を探していた。外に出られ、助けてくれる人がいて安心したのか、力が抜けて涙がでた。

M君は何かを言っている。ちらりと見えたM君は、あの人懐っこい笑顔だった。


共同の廊下を境にした他の部屋の扉がいくつか開いて、ドアの隙間から光がもれている。

「警察に電話します」

彼氏さんがM君と話をしてくれている。
彼女さんが下に降りようと言って私の肩を抱いてくれたのが温かかった。





しばらくして警察と救急車が来て、私は救急車に乗った。



夜中0時ごろだったと思う。


そこから記憶は曖昧で、どこかの病院で点滴を受けていたのか、警察に行ったのか覚えていない。

両親が迎えに来てくれたのだけは覚えている。

翌日目が覚めると、実家のベットの上だった。
シャワーを浴びて、気晴らしにコンビニまで自転車に乗った。
慣れ親しんだ地元の景色。
昨日の事が夢だったかのように、世界は変わることなく平和だった。

私の記憶は曖昧で、やはりあれは夢だったのかしらと思うことがあったのだけれど、数日がたち、自分の顔や首、体に青あざがくっきりと現れてきたから、現実だったんだとわかった。

あれからM君は何度か「ごめんよ、戻ってきて、さみしい」とメールが来たけれど、返信する気には到底ならず、両親に荷物を取って来てもらい、その日から連絡もなくなった。数年間は、M君が家に来たらどうしよう、街であったらどうしようと怯えて過ごしていたのだけれど、そんなことはなく、私も結婚し苗字も変わり新しい人生を満喫していた。

後日談がある。
あれから8年、私は32歳になった。離婚後数年がたち、恋活をしようとアプリで相手を探していた。いろんな男性の顔が並ぶページをスクロールしていると、良く見た顔をみつけた。プロフィールを見なくてもわかる。M君だった。背筋が凍った。そっとブロックをしたけれど、それでも恐怖で、自分のページを削除、退会、アプリを消去した。アプリの出会いは注意した方がいい。M君が混じっている。あなたも殺されるかもしれない。

おわりに(反省会)

 10年たって、はじめて、あの日のことをきちんと振り返ってみました。あの頃の記憶は曖昧なのだけれど、思いだそうとすれば、あの瞬間のことだけは鮮明に脳裏に張り付いていました。(アドレナリンで覚醒してたのかも)
 私は、なるべくなるべく思いださないようにしてきました。忘れたかったし。助けてくれたカップルの名前も知らない。お礼もしていないことを今気が付いた。どこかのご縁でコレを読んでくれていたら、連絡下さい。本当にありがとうございました。
 しかし、私は最近似た様な失敗をしたことに気が付いてしまいました。2年前、M君との出会いと同じように、オンラインで知り合った17個上の人と、出会ってすぐに同棲し、命の危険を感じて家を出ました。住所も同じ板橋区。今回振り返ってみて、類似しすぎてぞっとしました。1度目の恐怖体験をちゃんと振り返って、反省をすればよかったのに、それをしなかったせい。私は10年前から何も変わっていない。そんな自分が悲しい。
 ということで、改めて、反省と分析をしてみたいと思います。あまり向き合いたくない思い出だから、怖いですが、やってみよう。ここからは独り言です。
●オンラインの出会いは良くない→オンラインでも上手く行っている人もいるぞ?→相手の事をよく知らないで付き合うからダメなのかも→そんな数カ月で良く知れるものなのか?→なんとなく怪しい感じがした直感を大切にすべきなのかも。→変な人って興味が湧くんだよねー私。それが良くないのか?→自分と異質な人には惹かれるけれど、付き合うのは辞めよう。特に育った環境が違う人とか
●自分がダメな時に男の人に頼るのはやめよう→自分で立とう。→甘えた方がいいよって言ってくれる友人もいるけど、塩梅がわからない→とりあえず同棲はやめよう。
●M君はサイコパスってやつなのかな?外面よくて、良い人っぽかったけど、首絞めてる時、なんか笑っていたし。→そんなのどうやって見分けるの。
●板橋区には近寄らない→個人的な思い出→人によってパワースポットもあれば、運気ダウンスポットもきっとあるのだろう
●一回り以上年の離れた恋愛は止めよう→気をつけよう。
●首絞められそうになったら、すばやく手で首を守る訓練をしおこう→しゅっとね
●逃げ道や、何かあった時の逃走経路を常に考えて生きよう
●次誰か助けてくれたら、ちゃんと名前を聞いてお礼がしたい
●親には感謝を改めてしよう
●私は変な人に好かれやすく、それを受け入れてしまいがちな所を理解して、そのパターンになりそうになったら深入りしないようにしよう。
⚫︎やばい時でも冷静さを忘れずに。
⚫︎生きる事を諦めないでよかった。
⚫︎死ぬのは呆気ない気がする。→人生思いっきり生きたいよね
⚫︎嫌なことでも、蓋をせず、失敗は失敗として振り返り反省し、次に生かそう。同じ過ちはしないようにしたい。
⚫︎あの事件も「スッパリ別れられたし、あそこまで大袈裟になってよかったよ!レア体験できて面白かったし」とかなぞのポジティブand明るさを持ち出して話しをまとめてきたんだけど、そのなぞのポジティブいらん。ちゃんと怖かったと認めて、自分をヨシヨシしてあげようと思う。→自分の本音どこいってる問題→どこー
⚫︎別れたかったんなら、ちゃんと別れればよかったじゃん。かわいそうな人みると情が湧いて、別れられなくなる→それパターンだ。気をつけよう。

以上かな!はあ、疲れた。もう忘れていいですか!!!!(おいおい、またやるぞおまえ)

fin

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?