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夏バテ気味の猫と杏仁豆腐




こんにちは塩屋です。
もう既にお盆がきました。
早いものだと思う今日この頃。

朝涼は、日の昇る前のほんの一時。夕涼は、どこへ行ったのか、そんな今年の夏。
最近、マンションの敷地内に、サバトラ柄の猫が来るようになりました。
朝から、もう夏バテ気味の様子。
それでも朝も帰りも一言にゃあと挨拶をしてくれる。

私も「今日も暑いなぁ」
と返すのが日課となっている。
猫のなかでもお喋りな猫なのか、声を掛けても掛けなくてもなぁとひと鳴きする子だ。


そういえば、東京では、あまり入道雲を見かけない。最近知ったこと。
空が狭いというのもあるかもしれない。
本当は入道雲があるのに、それがビルの高さで見えないでいるのかもしれない。
田舎では、それこそ絵に書いたようなもくもくした入道雲が遠くにでてくると、夕立が来るなと分かったものだったけど。
帰り道に、夕立が降って、途中、家の前で雨宿りをする。
そうすると、日が暮れる頃には、夕涼となる。
その頃の私の日課は、蚊取り線香を付けることだった。
今思えば窓を開けて置けばよかったのだ。
蚊取り線香を付けることができるってそういう事じゃない?
締め切った部屋に蚊取り線香の煙はキツい。
たった10年やそこらでそれくらい変わってきていると実感した。
外から吹いてくる涼しい風に乗って部屋を渡っていく蚊取り線香の香りが私は好きだった。


東京の風はやっかい。ビル風があらゆる方向から吹き荒れて、髪の毛はいつも悲惨になる。
この季節は、熱風だ。単純に暑いというのもあるだろうけど、室外機の熱波が風になってひどく気持ちの悪い風となる。
パイプを通って出てきた、ほこりっぽくて、じめっとした風。
体力を根こそぎ奪っていく感じ。
猫が四肢を放り投げてぐでんとするのもご最もだ。




そんな日々は、夏バテにさせるには十分。
さっぱりしていて、冷たいものが食べたくなる。
暑すぎてアイスを食べようという気にもならない不思議。
コンビニでふと目に入った杏仁豆腐。
幼い頃は、あの独特の味と香りが苦手だった。
久しぶりに買って食べてみた。

美味しい!

ぷるんととろんの間の食感。独特の香りと優しい甘さ。
真っ白な杏仁豆腐。
豆腐というだけある。
所以は知らないけれど。

大人になったなと思った瞬間だった。
その日は杏仁豆腐を初めて食べて、全然美味しくなかった時の自分が夢に出てきた。

あと、亡くなった祖父も。
美味しくないか!と言って笑ってた。
すっかり忘れてたけれど。

今年のお盆は田舎へ帰るつもり。
その間に、サバトラが熱中症にならなければいいな。

入道雲は見れるかしら。
台風も近づている。
きゅうりに乗ってやって来るのはいいとして、なすびで帰るには台風で大変そうだな。



皆様もどうかお気を付けてお過ごしください。



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