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3色で描いた最後のジャングル

80年代、私は中学3年生でした。

教科の中では美術が特に好きでした。
小学校の時も、図画工作の時間が一番好きでした。

体育の時間をもっと減らして、美術(図画工作)の時間が増えるといいのに…一週間にたった2時間しかないことをとても恨めしく思ったりしたものです。

美術の中でも、絵を描く時は特に好きでした。
なぜ好きなんだろう?と考えてみると、絵に集中して雑音が無い感じ。夢中になって時間を忘れる感じが、とても心地良かったんだと思います。

そして夢中になって描いていると、席を立って見に来る人は多かったと思いますし、結構廊下に飾られたり、校内や町での作品コンクールに出品されたりもしていました。なので、ちょっと得意になって心地よかったのもありました。

中3のある時、美術の授業で、
「赤、青、黄色の3色の絵の具しか使わないで、ジャングルを描こう」
というのがあり、何週にも渡り描いたんです。

私は、教科書に描かれているルソーの森の絵画を見て、インスピレーションが湧くのを感じました。
鉛筆で色んな形の葉っぱや動物を画用紙いっぱいに描き、3色の絵の具を使って、様々な緑色を作っては、どんどん塗っていきました。

たった3色なのに何百通りの緑色ができることに感動を覚えました。描いている時は、もう最高の気分!そして出来上がったのを見ても、満足のいくものでした。

ジャングルの絵は3人の絵が校内に飾られ、私の絵も飾られました。
他のクラスの人のジャングルはどんなだろう?

そこで、一つの絵に、衝撃を受けました。

その絵は、とある森を遠くからの視点で描かれていました。驚くことに赤と青の2色しか使っていないのです。
とても幻想的で遠くに浮かぶ紫色の美しい森が描かれていて、もううっとりとしました。

と同時に、自分が「ジャングルは緑色」という概念に囚われ、教科書に載っていたルソーの絵画の影響を受けまくっていたことが急に恥ずかしく思えたのです。

私の絵とその人の絵には、何万光年の隔たりがあるのを感じました。私はどう考えてもあそこに辿り着くことはできない…そう思ってしまいました。

大きくなったら絵を描きたいなどと朧げに考えたりしていましたが、この時のあまりの衝撃に、その夢が消えたように思います。
それから高校生になると、選択科目で美術を取らなかったため、あの時描いたジャングルが、私が描いた最後の作品になったと思います。

あれから30年以上経ち、ふと絵を描いていた時の心地よさを思い出します。
無心で夢中だったな…。楽しかったな。
でも勝手に人と比べて辞めてしまった。
ずっと描いてたらどうだったのかな?

今ようやく、人がどう見るかは関係なく、なんでも没頭できるものがあれば自分の心地よさを求めてやってみたい。そんな気持ちが湧いてきています。

自分中心でね。

自分に聞きながら、ピンときたことにチャレンジしていきたい…そんなことを考えている今日この頃です。
無心で、夢中に、楽しく。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

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