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動物たちも大切な家族の一員~ペット業界の抱える問題について考える~


こんにちは!

株式会社tomorrowの佐藤友美です。


年末年始は家族団らんで過ごす方も多いのではないでしょうか?
みなさんの中には大切な家族としてワンちゃんや猫ちゃんを飼われている方もいらっしゃると思います。

わたしも実家でネコのよしこを飼っていましたが、今年22歳で亡くなりました。私が14歳の時の11月ごろに、家の庭先で鳴いていた野良猫を母が家に入れて飼おうと言ったのが最初の出会いでした。

そこから22年、娘のわたしもびっくりするほどの箱入り娘として育てられ(笑)、それはそれは大切な時間をたくさん共にしました。

とても印象に残っている出来事は、山形にある父の実家によしこを連れて遊びに行った時よしこが失踪してしまった事件です。
その時は探しても見つからず父の仕事もあったので、家族みんな泣きながら帰路につきました。私たちが帰った後も、家の周りを探してくれていた叔母から連絡があったのが2日後で、翌週家族みんなで山形までお迎えに行ったのはいい思い出です。

動物たちは『大切な家族の一員』という認識は広まってきています。
しかし、みなさんが動物たちと楽しく過ごしている裏で、ペット業界の厳しい現実があることは知っているでしょうか?


SDGsには明確に記載されていませんが、持続可能な社会を実現していくうえでは避けては通れない問題のひとつだと思います。

今回は、ペット業界の抱えている問題やペット先進国の欧米では、どのような取り組みが行われているかをご紹介したいと思います。

赤ちゃんばかりが売られるペットショップの問題

ペット業界の抱えている問題の要因としてはペットショップでの販売手法が挙げられます。

みなさんは動物を飼おうと思ったら、まずペットショップに行くと思います。

ペットショップに行くとそこで売られているのは犬や猫の赤ちゃんがほとんどです。その一方で、成長した犬や猫は基本的に売られていないことが問題になっています。

犬や猫の赤ちゃんは人気があるため価格も高いですが、成長して大きくなると需要が激減し価格も下がってしまいます。そのせいで店頭では成長した犬を展示しなくなってしまうのです。

もう一つは、赤ちゃんの姿を見た目で判断すると成長した姿が予想とは違うことがあることです。

特に大型犬などでは顕著で、生後半年もすれば立派な成犬の大きさになるので赤ちゃんの姿からはイメージしにくいことが多いです。

これらの要因が引き起こすことには、捨て犬の増加や殺処分の問題が挙げられます。

捨て犬や殺処分の問題

みなさんは捨て犬の問題をご存じでしょうか。

近年、社会的取り組みでゼロになった自治体もありますが、まだまだ日本では年間数万頭の犬が殺処分されています。

参考:https://toyokeizai.net/articles/-/179095

2015年度に国内で販売された犬と猫のうち、約3%に当たる約2万5千頭が流通過程で死んでいたという報道がありました。
売れ残ってしまった子犬・子猫は値下がりしてしまうため、こっそりと殺処分されていることが昔はあったようですが、今でも扱いが劇的に変わっているわけではないようです。

ペットは、一緒に暮らすことで癒しを与えてくれる存在でもありますが、一つの命ということを忘れてはいけません。ペットを飼うには、ご飯や散歩、糞尿の処分、しつけなど毎日の世話は欠かせません。

ペットを飼う時は、「かわいい!飼いたい!」という衝動的な気持ちで飼い始めても思っていた以上に世話が大変で、途中で捨ててしまうというケースが多いようです。

ペット先進国欧米での取り組み

このようなペット業界の問題は、ペット先進国の欧米では見直されているようです。特に、ペットショップでの生体販売を禁止する取り組みが始まっています。
生体とは、子犬や子猫など、ペットとなる動物のことで、欧米のペットショップでは子犬や子猫の販売をしていません。
フランスでは2024年から犬・猫などの生体販売を禁止する法律が可決されました。

ペットを飼う時はブリーダーから直接譲り受けるという方法を取っています。ブリーダーに飼われている母犬のそばで健康的に育った子犬を、ブリーダーと相談してじっくり見極めたうえで購入するのが一般的です。

またペット同伴で入れる施設を増やしていく取り組みもしています。
ペットを飼うと家で留守番をすることやペットホテルに預けるなどの対応が必要になってきますが、そもそもペットが入れる施設が増えればこの問題も解決に近づくのではないでしょうか。

家族の一員として旅行やショッピングなども一緒に行けるとより楽しむことができますよね♪

参照:https://www2.deloitte.com/jp/ja/blog/d-nnovation-perspectives/2020/symbiosis-with-pet-animals-2.html

飼う時は最後まで責任をもとう

ペット業界の問題は少しずつ解決しているとは言え、まだまだ取り組むべき課題は多いです。

捨てられたり殺処分されたりしてしまう動物たちは声を上げて多くの人に実情を伝える手段がないので、このような問題がクローズアップされづらいです。

私たち一人ひとりにできることは、まずはペット業界に関する現状を知ることや、自分自身が動物たちを飼う時に最後まで責任を持って育てること。

そして、保護された犬や猫を飼うことだと思います。ペットに求めるものが見た目のかわいらしさや自分の癒しだけではなく、家族として共に時間を過ごす存在であることをより意識していくことが大事だと思います。

親や兄弟の容姿や能力などで家族を大事にしない、捨ててしまうという人はいないと思います。それは同じようにペットでも言えることなのではないでしょうか?

私もまたよしこのような大切な家族と一緒に暮らしたいと思っています。
すでに飼っている方もこれからの方も、ひとつの命を大切に、楽しく動物たちと共に過ごす生活をしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます!

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