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今となっては昔のことだが 「嘘つき姫と盲目王子」 二次創作詩10

今では笑い話だけれど

キミとの旅路で、ボクはずいぶんと
ひどいことを言ってしまった
だって、とイイワケをしたいけれど
それはフェアじゃないよね
どんなだって
やっぱりキミは姫なんだ

だけれども
だけれども……
握られている手が
キミの手がゾワゾワを取り戻したとき
完全にボクは自身を失って
ただ、嘘つき、と言う思いだけが

傷つかなかった
それじゃあボクが嘘をつくことになる
ダメージを喰らったよ
なのにキミは、どこまでひとが良いんだい
火が苦手なのに、恐ろしいのに
落っこちたボクを探しに、業火に飛び込んで

そして、とうとう
キミと別離をしなければならない
あのときに謝ることができていなければ
思い悩んだ挙げ句に
ボクは自死を選んだかもしれない
そう、それくらいさ

記憶は受け持つよ
ボクはこれでも、姫というキミの
王子だからね
いやいやで言ってないんかいないさ
なぜって、んー
好きだし、愛しているからかな、キミを

いっしょに生活を始めて
だいぶ時間が経ったね
権力だって、物理的な力だって
持ち合わせていない、ボクだけれど
そうやって微笑みを浮かべてくれて
ただキミに、ありがとう

今では笑い話だけれど

(画像はスクショより)

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