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キラーコンテンツのつくり方①

会社にはキラーコンテンツが必要だと言っても、実際は言うほど簡単なものではありません。簡単だったら世の中キラーコンテンツだらけで、逆にキラーではなくなってしまいます。

難しいから取り組む価値がある。半年間、キラー商品を作ることに専念すれば、きっと何か特別なものができる。少なくとも、足がかりは掴めるはずです。

では、キラーコンテンツを作るにはどうすればいいか。私なりに考えたものを書いていきます。モノを売るECサイトを前提とします。

オンリーワンよりナンバーワン

自社商品のことを知るためには、競合を知ることです。

考えられるあらゆる検索ワードで上位に表示されている商品を調べ、そこがなぜ上位なのかを検証します。商品力が素晴らしいから評価が高いのか、歴史があるからなのか、何かでバズったのか、圧倒的に商品数が多いのか、安いのか。何か理由があるはずです。それを探って仮説を立てます。

また、被リンクチェックツールを使って、そのサイトの被リンクを調べるのも有効で、自分よりも被リンク数が多いのはなぜなのかを検証します。中には購入された被リンクもあるかもしれませんが、通常、被リンク数の多さは知名度と比例します。

もちろん、外部から見て推測するだけなので、Googleの評価が高くても実際はそれほど売れていないのかもしれませんが、あくまで仮説なのでそれでいいのです。ポイントは、なぜここが上位に出てくるのか、被リンクが多いのかを自分なりに検証し、どんな戦術で勝てるかを推測することです。

そうすることで、常に競合を見る習慣と、ネット上で勝つための思考習慣が身に付きます

『オンリーワン』というのは、耳障りはいいけど危険な言葉です。単に市場がないので誰もやってないだけかもしれません。実際に市場がある分野でナンバーワンの『キラーウェブ』になることが、ネットではとても大切です

ITメディア キラーウェブを創る
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0905/26/news024.html

ビッグワードを狙えるか

以前、建築金物の通販サイトを自社で立ち上げたことがありました。このジャンルは小さな金具などを入れるとカテゴリーが非常に多岐に渡るため、アクセサリー系に絞って商品を集めることにしましたが、それでもあっという間に1万点を超えるレベルになってしまいます。

しかし、品数の多さでは他の大規模ショップに太刀打ちできないので、徹底的に検索して、需要の多いワード(ビッグワード)で上位表示されているサイトがショボい(笑)カテゴリーを見つけ、そこに的を絞りました

だいたい、ビッグワードで上位表示されるのは、ランキングなどの情報系のサイトか、大手通販のカテゴリーページです。しかし、そこに紛れて単独サイトもあって、実質それが一位表示のようなものです。そこに勝てるかどうか。Webの専門家だったら、勝てそうなサイトはだいたいわかりますよね。調べるツールもあるし。

そのカテゴリーを徹底的に深堀りし、どこよりも商品数を増やし、サイトのタイトルも最初はそのカテゴリーの名称を入れました。海外のメーカーに直談判し、オリジナル商品を作って輸入したこともありました。それはあまり売れませんでしたが(笑)。

どのカテゴリーに的を絞るか、そんな方法で選択するのも有効です。

ちなみに、そのサイトはカテゴリーNo.1(自社調べ)になり、その後他社に売却しましたが、いま数年ぶりに見ると「勝てないサイト」になってしまっているようなので、名前を出すのはやめました。キラーコンテンツのないECでは勝てません

ニッチワードでサイトをチューンナップする

ワード戦略で次に重要なのは、そのカテゴリーに絡んだニッチワードを調べつくすことです。「〇〇(カテゴリー名)+使い方」「〇〇+おしゃれ」など、ニッチな組み合わせは無数にあります。

それらのワード需要を調べ、それぞれで上位表示できるようにサイトをチューンナップします。ビッグワードでそこそこの順位であれば、あまり難しいことではありません。

切り口を変える

例えば、健康ドリンクを作る粉末(青汁のような)の場合、そのカテゴリーはやたらと競合が多く、テレビCMを乱発している有名企業も参入しているので、同じ切り口で勝つのは至難の業です。

勝つ秘訣は、負け戦を避けることです。強力な競合がいる場合は、商品の切り口(訴求ポイント)を少しずらしてみます。その粉末は、ドリンクを作ることしかできないのか。もっと違う方法があるのではないか。「健康・美容」しか切り口がないのか。

そのためには、少しフレーバーや容器を変えるとかのマイナーチェンジが必要かもしれませんが、それができる商品であれば、より幅広い思考ができますよね。

ただし、その時点ではあくまでも『オンリーワン』でしかなく、そこに市場があるかどうかはわかりません。前述のワード戦略と組み合わせることで、その仮説が現実味を帯びてきます

とここまで書いて結構長くなったので、続きは次回にします。

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