どんくさい

世の中についていけず、気がつけば取り残される。この場合の世の中とは、学生であれば同級生で、大人であれば世間体なのかもしれない。世間体、気になりますか。わたしは特段気になりません。……嘘です。世間体というか世間が気になります。

鬱で回復期に入ったわたしは、まだ働けるような気力体力がないので、日中は家にいるか、散歩するかしている。散歩は大事な治療だ。太陽の光を浴びて、体力もつけねばならないのだ。つまり、日中から散歩して公園でぼーっと休んでいる女が生まれる。わたしはこれが今の仕事だと思っているので一生懸命なのだが、世間の目は気になるのだ。特に向かいと裏の家の御婦人。母は賢明な人なのでわたしの事情をぺらぺらしゃべったりしていないと思うが、御婦人方はそうはいかない。庭仕事で外に出ていることが多いので、わたしの散歩の出発と帰宅を逐一見られることになる。ああ、狭き世間よ。わたしはこれが苦手で苦手でしょうがない。

そしてまた落ち込むことに、クリスマスがやってくるのだ。多分わたしの車が動かないことにも気がついているだろう。そうなのだ。これは被害妄想なのだ。わたしだってわかってるんだよ!!!

そこでまたクリスマスへの怨念が強くなる。年齢なりのクリスマスをすごせてないことに憎しみすら感じる。なぜそうまで感じるのかはわかっているが、今は言いたくないので言わない。ただ、そういう世間のクリスマスについていけないことに、わたしってどんくさいなあと思う。

今はわたしを癒やすプレゼントを自分のために選んでいるところだ。限定手帳とかずるくないですか??????買っちゃうじゃん。そういうときのわたしの行動力は素早い。

どんくさく欲望にだけ貪欲なわたしを誰か愛せよ聖夜

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