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インドネシアでしか使えない!採用戦略

割引あり

(※この記事は2024年2月「 #1か月間ブログ書くぞ 」企画の記事です。)

みなさん、こんにちは。
インドネシアでメディア広告事業を経営しています、長谷川と申します。

1ヶ月間ブログ書く企画の後半戦になりまして、少し実験してみたいことが出来ましたので、今週はニッチな対象者向けのコンテンツとして「インドネシアでしか使えない」ノウハウ関連の記事を書いてみます。

「インドネシアでしか使えない」シリーズ 第1弾は、採用戦略についてです。実際に私が試行錯誤を経て実際に活用している面接者用の応募フォーマットも公開(有料)したいと思いますので、ご興味ある方は最後まで読んでいただけましたら幸いです。


インドネシアの求職者は豊富

インドネシアの人口は1億7千万人、そのうちの15歳〜64歳までの労働人口は1億8千万人いると言われています。つまり求職者だけでもすでに日本の総人口1億2千万人を超えているわけです。
さらに、失業率が3〜5%台を推移していまして、世界的に見ても失業率が低く、ほとんどの労働人口の方々が職に就けている状況です。そのため、求職者優位な採用市場となっています。働く人たちの感覚からすると、「今の会社を辞めても、すぐに他のところで再就職できる」という売り手市場のため、雇用する企業側としましては採用もその後の人材マネジメントも彼らが「いつでも転職できる」カードを持っていることを念頭に活動しなければなりません。

そんなインドネシア特有の環境での採用戦略について、いくつかのポイントをこのあと一つずつ解説していきます。

1. インドネシアでは数多くの求職者に会うべき

インドネシアの豊富な労働人口は素晴らしいことなのですが、逆に自社の募集要件にピッタリな人を探すのは、求職者のボリュームが多い分より困難になります。面接しても面接しても「不採用」の方ばかりで、10人20人面接した中から一人を採用しようとしますと、やはりどこか妥協した上での採用オファーを出す結果になることが多いでしょう。

例えば弊社の場合、私の最終面接だけで年間約300件あります。そしてその前段階の人事スタッフによる一次選考は年間1,000人くらいになるわけです。このくらいの人数から選考しますと、そこまで妥協せずに想定していた方に出会うことができます。ですので、せめて100人くらいの求職者に会う手間はかけていただきたいと思います。

2. 必須の不採用ポイントは書類選考または1次選考で確実に選別

上記1の「数多くの求職者に会う」ことを生産性高く実現することを考えますと、経験などが一見良さそうな求職者でも「こういう要素があれば不採用」という必須の不採用ポイントが当てはまる人を、書類選考または1次選考で確実に選別をかけて次に進めない、というフィルタリングの精度の高さは重要です。

例えば弊社の場合、下記のような「これがあれば絶対不採用!」というラインを設けています。

<  これがあれば絶対不採用、弊社の場合の一例 > 
a. 変化の早いデジタルマーケティング業界なので、1年の無職ブランクがある人は、それまでの過去の実績がいくら素晴らしくても不採用
b. 「I will do my best」という言葉を多用する人は、弊社の社内文化と合わないので不採用
c. 現職の給与の1.5倍以上の金額を希望して、人事が1.2倍までに交渉しても希望額が変わらない人は最終面接に進めない

このようなフィルタリングを一次選考で徹底することで、最低限選別できる不採用要素の無い人たちだけを多く面接することができて、採用活動の効率が上がりますので、試してみてください。

3. 採用可否の判断基準となる基礎情報は、事前にヒアリングしておく

上記1の「数多くの求職者に会う」ことを考えますと、1人あたりの面接時間に平均30分くらいしかかけられないため、定番のヒアリング事項、特に数字や実績に関するものなどは、書類選考や一次選考時にヒアリングしてテキスト情報としてまとめておくと、それをもとに次なる質問から面接時にスタートできますので、時間節約になって30分でも濃い内容の面接時間となり、結果的に多くの人たちに会うことができます。

弊社の例ですと、営業職の方の選考の場合に以下のような情報は一次選考時点でヒアリング済みな状態で、情報が整理されて最終面接に流れてきます。

< 営業職の場合の事前ヒアリング項目 >
・年間の個人売上目標と実績売上額
・売上額トップ3のクライアント名と売上額
・現職で自分自身が新規開拓したクライアント名と売上額
 などなど

こういった情報が既にテキスト情報として記録された状態で面接に臨めますと、より具体的な質問と回答に面接時間を割くことができますのし、その場で口頭で聞いてメモするよりもテキスト情報になっていた方が正確に判断もできますので、オススメです。

4. 面接で人間性や「何故そうしたのか?」を知ることにより時間を割く

上記2と3を準備して面接に臨むことで、30分の面接時間はその候補者の人間性や「何故そうしたのか?」の部分を掘り下げることに時間を割くことができます。
もちろんその候補者が「何を達成したのか?」「どういう行動をしたのか?」も大事なのですが、「何故そういう行動をしたのか?」の部分にその人の考え方や人間性が出ると考えていまして、私はその「何故そうしたのか?」の部分を知ることに時間を割くようにしています。そうすることで、入社後もその候補者の方の行動理由や優先度みたいなものが想像しやすく、自社のカルチャーに合いそうかどうかも推し量ることができるからです。

ここで上記3の準備を怠ってしまうと、「何故〜?」の部分をゆっくり掘り下げる前に「何を達成しましたか?」「どういう行動をしましたか?」と言うヒアリングで時間切れになってしまうことがありますので、やはり3の事前ヒアリングをしっかりしておいた上で、面接に臨むようにしています。

5. さらに面接を効果的に進めるための応募フォーム

上記2~4を意識した上で、さらに面接を効果的に進めるために弊社では特製の応募フォームを用意して、面接前に事前提出してもらうようにしています。
これらの項目を、当日面接の中で口頭で聞くのではなく、事前に記入してもらうことで事実情報をもとに冷静に的確な質疑応答を進めていくことができるため、ほとんどの面接が一人あたり15-30分で終了します。

この弊社特製応募フォームにつきましては、年間1000人の求職者にアプローチして300人を最終面接する弊社の採用戦略のノウハウが詰まっておりますため、今回実験的に有料公開とさせていただきました。ご興味ある方だけダウンロードいただけましたら幸いです。

次は雇用契約のノウハウについて書きたいと思います。お楽しみに!


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