戦略と表現をつなぐためのデザインシステムを理解しておきたい
本日は「戦略と表現をつなぐ共通言語をつくる」ことをテーマに書いていきます。具体的には、デザインシステムの考え方についてです。
組織内でマーケター、デザイナー、エンジニアなど多様な職種が協業して、理想の顧客体験を追求するためには共通言語が必要です。
また、経営層と実行を担っているマーケター・デザイナーが協業するためにも共通言語は必要になります。
この共通言語づくりに役立つツールがデザインシステムです。
最近はマーケティング関係のプロジェクトでもつくるようにしていて、戦略を考える人ほど中身の理解が大切だと考えています。
デザインシステムとは?
デザインシステムとは、自分は下記2つの要素が含まれたドキュメントと定義しています。
デザインシステムとマーケティングの仕事
マーケティングの仕事では、
・自分たちのブランドに相応しい表現を選ぶ
・自分たちのブランドに相応しいコミュニケーション媒体を選ぶ
といった表現方法を決める場面が多いと思います。
この表現の決め方が、直感に頼ってしまう、外部のデザイナーや組織の中で声の大きい人(偉い人)の意見で決まってしまう…といった課題があると相談をいただくことが多くあります。
戦略方針は考えているけど、具体的に表現に繋ぎ込めない…といった課題をもたれている方が多い印象があります。
なので、共通言語をつくるためのツールとして「デザインシステム」を戦略を描く立場の人が理解することが大切だと考えるようになりました。
デザイナーでなくても、戦略を考える人であれば、
・デザインシステムとは何か?
・どんな基準でつくるべきか?
などは理解しておけると、組織内での合意形成や戦略と表現の連動生は高めやすくなります。
優れたデザインシステムを頭の中に入れておくこと
この後に、デザインシステムをつくる上で、自分が参考にしている事例と考え方をご紹介していきます。
優れたブランドの裏側にあるデザインシステムを読み解くと、単なる表現に関するルールを超えた、
・ブランド独自の世界観をつくる
・顧客からの想起を獲得する
ための指針となっていることがわかります。
1. SmartHRのデザインシステム
最初に目を通しておきたいのが、SmartHRのデザインシステムです。
■構成要素
・基本原則
・基本要素
・アクセシビリティ
・プロダクト
・コミュニケーション
マーケターが表現を考える際は、STP・4Pマーケティングミックスなどの基本戦略と合わせて、上記のブランド表現にとって重要となる要素のすり合わせまでができると良いと考えています。
SmartHRでは、誠実・ポジティブ・わかりやすい・親しみやすいの4要素が基本原則となっており、ブランドコミュニケーションに一貫性がつくられています。