薄っぺらいペルソナをつくらないために-ユーザーの解像度を高めるための生活日記調査について-
今日は文化人類学×マーケティングに興味がある方向けのオススメ本について書いていきます。
先日に書いた、「薄っぺらいマーケティングをなくしたい」という記事にたくさんの方々から反応を頂くことができました!ありがとうございます!
マーケティング×文化人類学という掛け合わせに興味をもつ方々が多いことに気づかされました。
同時に、この領域をもっと深めていきたいと再認識しました。
文化人類学の考え方や調査手法をビジネスの領域で活用することで、もっと深みのある仕事ができるのではないかと最近感じています。
そんなことを考えていた時に読んだ本。
マーケティング調査の分野でも、文化人類学のフィールドワーク手法から応用できることがあること、その価値があることを理解できます。
以下は本の中から引用です。
ターゲットをカテゴリーとして捉え、統計データを結びつけて論理的根拠をつけるだけでは限界があるのだろうな(もちろん大切だけど)
と考えていたところに、この考え方だ!と感じる表現が盛りだくさんの本でした。
生活日記調査という手法
著者の辻中さんが提唱している生活日記調査という手法が興味深いです。
文化人類学特有のエスノグラフィーの手法をマーケティングの世界で活かされている実例です。
文化人類学のゼミでフィールドワークを実践する時にも、生活者の1日に寄り添い、行動をひたすら記録するワークをやりました。
ユーザーの生活を丸ごと把握することの重要性が書かれています。
データや言葉から抜け落ちること
特にデジタルマーケティングの世界は、全てのことがデータ化されます。
定量的なデータが取りやすくなった反面、データ化・言語化されない潜在ニーズを読み解く視点が抜けがちだと感じています。
データ主導が推奨されている今だからこそ、生活者丸ごとと向き合う有効性があるのだと考えています。
ということで、実務にも生活日記調査は組み込んでいきたい!
具体的な方法はこちらのコラムが参考になります。
人の無意識と向き合うという意味では、アフォーダンス理論も合わせて復習したいところです。
デザインの生態学はしっかり読み直したいです。
脱!薄っぺらいペルソナ
提案書を作成している時に、ペルソナをつくったけど・・・・・・・・
これでユーザーのこと理解できるの????????????
という疑問が出ている方は意外と多いのではないでしょうか。
表面的なペルソナをつくるのは終わりにしたい!
ペルソナをつくる時に、企業の都合の良い人物像になっているケースが多いように感じています。
自分たちがストーリーを描きやすいようにペルソナを設計して、そのペルソナのカスタマージャーニーマップを無理やり描くという流れ。
そろそろやめにしましょう!!
ということで、こちらの本はデータと向きあって表面的な解釈に飽きてきたマーケターにはオススメです!
実は、先日に実施したインクルーシブデザインワークショップでは、生活日記調査を実験的に導入してみました!
その時のツイートはこちら。
インクルーシブデザインワークショップやマーケティングトレースのイベントでは、これからのデザイン&マーケティングの可能性を随時探って行きたいと考えておりますので、もしご興味ある方はDMください!!
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