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正しい問題を見極めることに時間を使うこと

今日は、デンマークから学んだ正しい問題を見極める力をテーマに書いていきます。

正しい問題を見極める力
=クリティカルシンキング
と言われたりもします。

クリティカルシンキングとは?
決まっている結論に対して、多角的な角度から疑問を呈し結論そのものを疑う思考。前提条件を疑い、新しい切り口を見出すために必要となる。

Chat GPTを参考にまとめた、クリティカルシンキングの一般的な定義
クリティカルシンキングとは何かの図解

デンマークの人と「クリティカルシンキング」をテーマで話をしていて考えさせられたことがあったので紹介させてください。

こんなやり取りがありました。

Q. クリティカルシンキングはどの領域にプラスに働いているのか?

A. 組織が効率良く働くことにつながっている

クリティカルシンキングは何に繋がっているのか?

という回答がありました。

最初、え?クリティカルシンキングって、自分オリジナルのアイデアを考えたりするものでは?と思いましたが…

話をちゃんと聞いていくと、とても納得でき、あらゆるプロジェクトの効率性を高めるヒントが詰まっていました。

労働生産性が高いデンマーク

前提として、デンマークは労働生産性が高いことで有名です。

-働き方
・週37時間勤務で残業はほとんどしない
・有給休暇は年5~6週間近く取得

このような、短時間労働の環境でありながらも…

-成果(国としての)
・労働生産性はOECD加盟国の中で4位(2021年)
・世界競争力ランキングで2年連続で首位(2022年、2023年)

となっており、世界トップクラスの生産性の高さを誇っています。

※ちなみに、日本の労働生産性はOECD加盟国中27位で生産性はデンマークの半分ほど…

公益財団法人日本生産性本部 労働生産性の国際比較 2022より引用

労働生産性の高さを支えるクリティカルシンキング

デンマークの現地の人と話をしていると、生産性の高さは「クリティカルシンキング」に支えられているとのこと。

どういうことかを整理していきます。

ポイントは、「本当に重要な問題を見極める」ことに時間を使っているから、無駄な仕事が発生しにくいとのこと。

ビジネスの話ではないですが、下記のような例がよく出されると紹介をされました。

クリティカルシンキングではない考え方

1. 犯罪率が高いことは問題

2. 犯罪をゼロにしよう

3. どうすれば犯罪率が下げることができるかの問題解決方法を考えよう

このような思考フローだと、「犯罪率が高いこと=問題と決めつけている」時点でクリティカルシンキングができていないよね…
そして、このように言われるようです。

その問題を問題だと決めつけているあなたが問題なのでは?

デンマークでグサっときた言葉

ビジネスの世界でも、目の前で起きたことに反射して、早急に解決しよう!と動きがちです。

しかし、大前提の問題の見極めができていない中で解決策を出しても、無駄な仕事が増えるだけかもしれません。

クリティカルシンキングができることで、不必要な問題解決に動かなくて良い

以前に、意図的に「捨てること」を見極めることが重要…という話題を書きましたが、この根底もクリティカルシンキングだなと思っています。

クリティカルシンキングを磨き続けているデンマーク人

デンマークでは、小学校からクリティカルシンキングを徹底的に磨くことを重視している話を聞きました。

政治、社会など、あらゆるテーマに対して、何が真の問題か?を一人一人が考え、対話や議論をするトレーニングをしているようです。

教育で徹底的にトレーニングを積んでいるため、ビジネスの世界でも「問題の前提を問い直し、最も重要な問題を定義する力」が高いとのことです。

では、日本人は学校教育で同じようなトレーニングを積んできていないから難しいのか?

諦める前に、できることを積み重ねるしかありません。

クリティカルシンキングをChatGPTで磨く

では、どうやってクリティカルシンキングを日常の中で磨くと良いのか?

まずは、戦略を考えるプロセスの中で徹底的にクリティカルシンキングを活用する癖をつけるのが良いと考えています。

戦略を考えるプロセスとクリティカルシンキング

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