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コンセプトで勝負は決まる

コンセプトが重要だと言われることは多いですが、仕事の中でコンセプトに立ち戻って考える機会少なくないでしょうか?

最近、コンセプトレベルで勝負が決まっているなと感じることが多く、改めてコンセプトを考えるとは何をすることなのかを整理していきます。

まずは身近な事例からコンセプト設計と事業成長の関係性を整理していきます。

HERPはコンセプトを「スクラム採用」に変更して成長

採用支援SaaSのHERPは、コンセプト変更がきっかけとなり成長を遂げた事例として有名です。

2017年に創業し、採用プラットフォームを開発・提供する株式会社HERPでも、先行企業のひしめく市場の中でいかに自社製品を差別化するか、という課題に直面したそうだ。

そこで、プロダクトの提供価値と市場のトレンドを検証し、自社サービスのコンセプト変更を実行。

具体的には、競合他社の多い採用管理ツール市場で、「採用業務を効率化する採用管理システム」という訴求から、「社員主導型のスクラム採用を支援する採用プラットフォーム」へとコンセプトを変更した。

そして、営業やマーケティング、カスタマーサクセスなど顧客との全てのタッチポイントにおいて新コンセプトを落とし込んだ結果、MRR(※)を4ヶ月で4倍に、NPS(※)のスコアを48ポイントまで伸ばすことに成功したそうだ。

名刺という言葉を封印したコンセプトメッセージを打ち出し成功したSanSan

Sansanは法人向けクラウド名刺管理サービスとして急成長を遂げています。

名刺管理ツールではなく、「人脈を可視化して顧客管理(CRM)や営業効率(SFA)を高めるサービス」とコンセプト定義したことが転換点となっています。

 Sansanの営業担当者はサービス説明に極力、名刺という言葉を使わないようにした。代わりに、CRM(顧客関係管理)や、SFA(営業支援システム)と表現した。例えば「営業管理・顧客管理クラウドサービス」「名刺中心型クラウドCRM&SFA」などだ。つまり伝えるべき主な価値を名刺管理ではなく、顧客情報や営業管理に据えた。紙の名刺が簡単に整理できることに価値を置くのではなく、名刺情報を会社の資産(顧客情報)に変えるサービスであるというコンセプトを伝えていった。

シェア8割超 Sansan成功の意外な戦略「名刺という言葉を封印」

核となるコンセプトづくり+一貫性をもって浸透を徹底すること

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