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激動の中で考えたこと

今日は新型コロナウイルスによって起こっている変化とこれから起こりうる変化について書きます。

以前にも同じような記事を書きました。
この時はあくまでも予想として書きましたが、ここ数週間足らずで現実味を帯びてきた部分もあり、改めて考えてみたいと思います。

1)場所とモノに縛られない働き方が現実化

こちらの記事で調剤がアウトソーシングされ、配送、オンライン服薬指導が行われるワンストップサービスが一部で出てきたと書きました。
4/9には大手3社が同様のサービスを開始することが報道されたました。(日本調剤のHP
大手3社が参入したことにより、かなり大きな流れになると考えられます。
いわゆるアフターコロナの頃にはシステムが洗練されて、配送が外注されたりするのではないでしょうか。

また、こちらは昨年オープンされた薬局ですがほぼ完全にロボット化されており、今回の騒動を受けて配送サービスも始められたようです。

また、以前の記事でアメリカのメールオーダー調剤についても書きました。
上記のロボット薬局にかなり近い機能を持つ調剤工場です。(制度の違いから運用に違いはあります)
そして先日飛び込んできた驚きのニュース、Uberの医薬品配達の開始です。
今後の動きに要注目ですね。

いずれの場合も、服薬指導を行う薬剤師はどこにいてもスマホさえ持っていれば仕事を行えそうですね。場所とモノに縛られない働き方は一定のスケールで生まれそうです。

2)場所とモノに縛られる働き方

0410通知を受けて、こちらについても考えてみました。
医師による市販薬の使用の指示が出ることがあると通知されました。
この場合、購入する方法が実店舗なのかネットショップであっても、何れにしても薬局薬剤師がフォローする必要があります。かかりつけの薬剤師が対応することが望ましいと思います。特に感冒症状や熱発があれば、コンプライアンスと経過を注意深く観察し、然るべき対応を取らなければいけないでしょう。

検体検査室やいずれ予防接種機能を持った薬局が団地の健康相談室のような役割を果たすときが来るのかもしれません。

このように場所とモノに縛られるかどうかについて分類して考えてきましたが、両者の機能を併せ持つ働き方というのもアリだと思っています。

3)病院前の景色が変わる

以前も書きましたが

今回の緊急事態により地域医療構想下の病院統廃合は加速すると予想しています。現環境下での外来受診者数及びその疾病構造が後に集計された時、地域ごとに必要な医療資源は本来の形に選択・集中されると思っています。(門前の景色も変わるかも)

診療所や病院の受診者数減の傾向は続いているようです。
まだはっきりとは言えませんが、本当に必要な医療機関が残るのだと思っています。地域の高齢者のサロンみたいなところはかなり厳しいと思います。
そうなると、今度は門前に開局していた薬局もいらなくなる訳ですから、立地依存型のビジネスに特化していた会社も方針転換を迫られるでしょう。
ひょっとすると中小のM &Aはさらに激化するかもしれませんね。

ここまでの流れを総合的に考えてみると、おそらく薬剤師は余り出すのではないかなと予測しています。
実は不足が叫ばれがちな医師ですら2025年には需給が一致し、その後は供給過多になると言われています。(第4回医師需給分科会(2016年3月31日)「資料1 医師の需給推計について」42項)

そのような時代に必要とされるのはやはり「この人に指導をしてもらいたい」と指名される薬剤師だと思っています。そのために必要な能力は「服薬後のフォローとフィードバックができること」です。
場所とモノから切り離された時、始めの方は送料の安さと配達の速さでサービスを比較されるかもしれません。ですが、おそらくこの部分はある程度標準化されていくと思います。
最終的に比較されるところであり差別化に重要なのはやはり薬を渡した後のフォローになるはずです。

サークルでは僕が行った服薬後のフォロー例を共有しており、メンバーが実際に行動して患者さんが良くなった例も出てきています。
もし一歩踏み出してみたいという方がいらっしゃればお気軽にご参加してくださいね。

今日もありがとうございました。

いつも読んでくださりありがとうごさいます。みなさんが読んでくださることが活力になっています。