見出し画像

訪問薬剤師にお勧めの聴診器

今回は僕が使っている聴診器をお勧めする記事を書きます。
初めての購入を検討されている方にお勧めの記事です。

僕が聴診を行う理由は3つあります。
前述した通り、薬の効果を診るためというのが1つ。
2つ目は認知症の方でも聴診器を見ると「身体を診てくれる」という認識は失われていない場合が少なくないです。聴診器があることで「診る・診られる」という関係性を構築できる場合があります。(長白衣もこのために着ています)
3つ目は徹底して全ての患者さんに聴診を実施してきてわかったことですが、心肺の雑音の最初の聴取者になることが割とあります。無熱性の誤嚥性肺炎や弁膜症、不整脈等の症状の第一発見者ということです。診断をする知識も資格もありませんので、聴取した内容を医師に報告し、適切な検査をオーダーします
余談ですが、お喋りすぎる方も聴診器を当てると黙ります笑

ではお勧めの聴診器を2種類ご紹介します。

リットマンLightweight II SE   7400円

画像1


こちらは僕が初めて手にして3年近く使用していたモデルです。
名前の通りとても軽く、形状も血圧計のマンシェットに差し込みやすいようになっています。
膜面、ベル面の両方あるので上記の特徴や価格を総合的に考えると入門モデルにピッタリです。
実際僕が手技を学んだバイタルサイン講習会(日本在宅薬学会)で参加者に配布されるモデルです。
なぜ今回この記事を書いたかというと、この聴診器を無くしたために急遽購入した聴診器を使ってみたら世界が変わったためご紹介したくなったからです。

もはや今までは何だったのかというくらい音の大きさ、輪郭が違いました。


Stethoscope Classic III   14000円

画像2


Lightweight II SE と比較すると倍ほど価格が違いますがその価値はあります。
成人・小児2つのサスペンデッド・ダイアフラムを採用しています。
Lightweight II SE には採用されていたベル面がこちらにはありません。その代わりに小さい膜面がついており、(本来小児用ですが)体の小さなおばあちゃんの身体にバッチリフィットします。また嚥下障害をアセスメントする際にこの小さな膜面が役立ちます。
実際薬剤師がベル面を使う必要はないと思うので両方とも膜面のモデルをお勧めします。

冒頭でも書きましたが、Lightweight II SE と比べると驚くほど音が違います。具体的に言うと、患者さんに当てる前から患者さんの声を拾います
難聴の患者さんに装着してもらって、膜面に向かって話しかけるとこちらの声が患者さんに聴こえます。Lightweight II SE ではあり得ないことです。

個人的にとても気に入ってるのは金属製である点です。Lightweight II SE は樹脂製のため、自分の指のタッチノイズを拾う(ガサガサ音)ため呼吸音が評価しづらいことがありました。一方このモデルは多少重量はありますが、タッチノイズを拾うことは全くありません。また、アルコール消毒しやすい点も良いです。

どうやら医学部の実習生に推奨される入門モデルだそうです。
あと蛇足かもしれませんが、めちゃかっこいいです。
カラーバリエーションが豊富で、シルバー・ゴールド・シャンパン・つや消しブラック等(シーズンモデルもあり)があります。

これ以上のモデルもたくさんありますが、これ以上何が聴こえるのだろうと言うくらい満足しています。

聴診の手技や意義は日本在宅薬学会のバイタルサイン講習会で学べます。
併せてご検討してみてはいかがでしょうか。
ありがとうございました。

いつも読んでくださりありがとうごさいます。みなさんが読んでくださることが活力になっています。