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執筆の経緯と免責事項

橋本倫季です。
ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局で薬剤師をしています。

僕は薬剤師という専門性を持つ人的資源を効率的に活用することでこの国の地域医療を変えることができると考えています。


今、人口構造の高齢化や疾病構造の変化により、医療介護を取り巻く環境は劇的に変化しています。この国は2025年、2040年問題といったどの国も経験したことのない未曾有のピンチに瀕しています。医療介護の従事者不足や医師の働き方・偏在の問題等・・。

一方でこのような課題について論ぜられる際に我々薬剤師の名前はほとんど見られないようです。将来の医療的な種々の課題の解決策としてカウントされていないとうことです。それは昨今報じられている門前薬局に代表される「モノ(薬)を渡すまで」のビジネスモデルがポリファーマシーや有害事象や残薬といった問題を解決できていないのではないか。果ては薬剤師は必要なのか。といった批判に端を発しているような気がしています。

これらの報道の全てが正しいとは思いません。
また、薬剤師自体に問題があるのではないと考えています。

薬剤師の持つ専門性、それは薬学に他なりません。
薬理学や薬物動態学といった学問は「モノ(薬)を渡すまで」ではなく、「モノ(薬)を渡した後」に視点を移すことによって、それまで見ていた景色が一変し、その視点は患者さんを確実に良くします。

問題は薬剤師の働き方、少しマクロな視点で表現するならば薬剤師の活用方法にあります。
僕は薬剤師という専門性を持つ人的資源を効率的に活用することでこの国の地域医療を変えることができると信じています。

この根拠は僕の実践の中にこそあります。

僕は4年前に大学を卒業し、新卒から在宅医療をメインに活動を続けています。外来と在宅いずれのシチュエーションにおいても「Follow」「Assessment」「Feedback」の3点を完了させることが調剤であると定義づけて実践してきました。
つまり薬を渡すまででなく、渡した後に薬が患者さんの心身にどう作用しているかを薬学的に評価し、医師にフィードバックすることで薬物治療に薬学を組み込むことで患者さんを良くするという行為です。

僕は大学6年生の春にハザマ薬局のインターンシップに参加し、その場で身を投じることを決心しました。「楽しそう!やってみよう!」以外のことは何も考えずにです。勤務地は大阪で、実家のある徳島にも多くの求人があり、彼女(現在の妻)と遠距離になるにも関わらず。
それから4年経った今、「楽しい!やれてる!人のためになれてる!」と感じています。

僕は薬剤師の可能性を信じています。
より多くの薬剤師が「楽しい!やれてる!人のためになれてる!」と感じることができれば、日本の医療は変わると思います。

よく同窓生の友人や時には職場でも「それは橋本だから出来たんだよ。」「ハザマ薬局だから出来たんだよ。」と言われることがあります。
もちろん恵まれた環境にあることは事実です。
しかしそこには確実に僕の実践と実践する勇気(蛮勇ともいう笑)があったと思っています。

「やった方がいいのは分かっているけど、やり方がよく分からない」というのは実際には違うと思っています。
書店に行ったり、それこそネットで検索すれば「在宅患者のアセスメント方法」は簡単に知ることができますし、大学で学んだ知識があれば直感的にわかっているはずなのです。「患者さんの体に触れて、聴いて、見ればいい」ということが。
「やった方がいいのは分かっているけど、やり方がよく分からない」の裏にある真意は、「やる勇気がない」言い換えれば「失敗する勇気がない」ということだと思います。
僕はおそらく普通よりちょっぴり勇気があるのだと思います。ある意味で蛮勇(バカ)だとも思いますし、実際に失敗して怒られることも多く、これだ!と思ったら取りあえず突っ込んでいく姿勢はわがままとも言えるかもしれません。

このブログでは、僕の熱狂と実践を共有することで読者の皆さんがちょっぴり勇気付けられて「楽しそう!やってみよう!」と感じ、行動していただくことを目的に書きます。

日本の医療を変えるためには、もはや僕のような一部のバカはこれ以上は必要がないんじゃないかと考えています。
実は新しいサービスや製品が世の中を変えるために必要なバカの数は決まっています。それはエベレット・M・ロジャーズ教授が『イノベーション普及学』という著書の中で提唱したイノベーション理論で説明されています。
僕は自身をアーリーアダプター(初期採用者)に位置付けています。
個人的な肌感覚ですが、アーリーアダプターの席はもうそろそろ満席だと感じています。また、薬剤師が変わることで医療を変えるためにはアーリーアダプターとアーリーマジョリティを隔てるキャズムを超える必要があり、今がまさにその時であると考えています。
昨年の薬機法改定、0402通知、2020年度の調剤報酬改定を見ても明らかです。対物から対人へのコンセプトは一貫して反映されており、対物業務の点数は減点され、対人業務に対する点数は新設・加点されています。改定は原則的にエビデンスを基に行われることを前提に読み解くと、もはや対人業務に積極的に取り組むことは当たり前だというメッセージにも受け取れます。
「対物から対人へ」これは薬剤師という資源を効率的に活用することで、医療をあるべき姿へ変貌させるということです。

変わるなら今です。
ぜひ僕と一緒にキャズムを超えてみませんか。
きっと日本の医療は良くなります。


偉そうにクドクド書いてしまいすいません。
このブログ自体が初めての試みなので、かなりドキドキしています笑
ぜひ皆さんのアイデアや忌憚のないご意見をお聞かせいただきながら、試行錯誤していきたいと考えています。
こんな記事を書いてみてほしいという内容があれば、コメント欄等からお気軽に教えていただければ幸いです。
このブログを開設するにあたり、許可をいただいた狭間研至社長、アドバイスいただいた友人のみんな、いつも応援してくれる妻に心から感謝を込めて。

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当ブログの内容はあくまで個人的な意見であり、私が所属する組織や団体の公式見解ではありません。

いつも読んでくださりありがとうごさいます。みなさんが読んでくださることが活力になっています。