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Remo.co を200名オンラインイベントで使ってみた話

毎年5月か6月に実施し各回200名以上が参加するオフラインイベント(CIVIC TECH FORUM)の開催が、非常事態宣言を受けて非現実的なものになった4月中旬、私達はオンラインイベントへの転換を決定し5月9日に開催をいたしました。
本記事はRemo.coを使用したオンラインイベントの概要・意思決定の背景などについて紹介し、今後同様な状況を迎えていく多くのイベント運営者の方の参考になればと考え、書き出しております。

1.Remo.co とは

Remo.coとは @chlorine0528  の記事でも紹介されている表現をお借りすると、雑談を生むビデオツール「Remo」です。
テーブルを模したビュー(テーブルモード)で、同じテーブルに「着席」すると、同じテーブルのアカウント同士最大6名でビデオ会議が実施できます。
また、ダブルクリックでテーブル間の移動ができるため、「この人と話したいので移動する」「このメンバーでの話は一段落したから、違う人と話そう」というような、オフラインイベント時によくある懇親会の雰囲気をそのまま実現できます。

また、Remo.coにはプレゼンテーションモードがあり、参加者全員に一方的にプレゼンテーションを行う事が出来ます。
「舞台にあがってプレゼンをする」という、オフラインイベントと同様の概念があり、ホストの機能でスピーカーを「舞台にあげる」(ATTENDEES ON STAGE)ことで、以下画像のように、ホストとスピーカーが一緒に参加者に向けてプレゼンテーションを行うことも可能です。

CTFプレゼンモード

当日はプレゼンテーションモードで「発表」し、テーブルモードで発表などから派生する「雑談を楽しむ」ということを1ブロックとして、合計3ブロック発表と対話を交互に行いました。
以下からは、当日の概要、Remo.coを使用した意図、細かな当日運用を記載していきたいと思います。

2.Remo.co を選択した理由

数多くあるオンラインツールの中で、Remo.coを選択したのは、
「聴講」ではなく、「参加」を促すことができるオンラインサービスだから

6年目の開催となるCIVIC TECH FORUMが、ここ数回の開催において大切にしてきたのは、自発的な対話とそれによって生まれる新しい出会いの創出です。

オンライン/オフライン問わず、カンファレンスやセミナーでは「有識者」のお話を聞きがちです。もちろん多くの学びを得られるものであるので、悪いわけではありません。
ただ、我々のイベントでは、少し遠い誰かの金言よりも、同じような活動をしている先輩や仲間と出会って欲しい、と考えており、そのような仲間と出会える場作りとして、Remo.coが提供する「テーブルモード」機能は、好きな人と好きなタイミングで話せるという意味合いでとても有効だと考えました。

▼休憩時間あるテーブルに同じテーマで話せる仲間が集まった例(参加者ツイッターより引用)

ZOOMの「ブレイクアウトルーム」のように、参加者が会話のきっかけと終了を選択出来ない事が不自由と感じ、自発的に集まる、対話する、解散するを実現したかった。
これが、Remo.coを選択した理由です。

3.当日の運用 -多くの対話が生まれるように設計-

3階建て

当日はRemo.coのテーブルモードを活用し、なるべく多くの対話が生まれるように設計しました。
Remo.coのテーブル1つ1つには、名前をつける事が出来ます。
この名称を使って、参加者の方の過ごし方をデザインしてみました。

■3フロア構造
Remo.coのテーブルモードは1フロア、19テーブル144席。
申込者は200名程度であったため、余裕をもって3フロア構造といたしました。
フロア間の移動は上の図の通り、左側に出現する階数ボタンを押下すると移動できます。(移動後は当該階の一番左上のテーブルに強制的に遷移します)

■1階 AskTheSpeaker (スピーカーとの雑談席)
1階席は主にAskTheSpeakerと呼ばれる、スピーカーが登壇終了直後、聴講した方の疑問や質問を受け付ける場所として使用しました。
スピーカーによるプレゼンテーションの合間に長めの休憩(30分-45分程度)を取り、休憩直前に登壇されたスピーカーの方にAskTheSpeaker席に座っていただき、聴講者の方と交流いただくようにいたしました。

アジェンダ

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■2階 自由席とROM席
2階は自由席とROM席(話さなくても良い席)を用意しました。
参加者の方の中には環境上会話が出来なかったり、長いイベント中に誰とも話さずに休憩をされたかったり様々な方がいらっしゃいます。
ビデオチャットが主となるツールでありますが、あえてROM席(話さないための席)を設ける事で、このようなニーズに対応をいたしました。
※ROMという言葉は若い方には通じない?

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■3階 テーマ席
オンラインイベントでは、対面と比較しコミュニケーションのハードルが高くなるため、新しい出会いを生み出す事が困難です。
そこで、3階はテーブル毎にテーマをつけ、同じテーマで雑談・交流をしたい人同士が出会いやすいように設計いたしました。

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最も人気があったテーブルは、、「ラジオ体操の部屋」でした。笑

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4 イベント概要

開催名:Pre CIVIC TECH FORUM ONLINE 2020 
テーマ:COVID-19
開催日時:2020/5/9 12:00-19:30
開始場所:Remo.co 上での開催
参加者数:189名
スピーカー:21名(1名8分のプレゼンテーション)
記録:グラレコtogetteryoutube

5.最後に

以上の通り、Remo.coのテーブルモードを使用することで、200名ほどの参加者であっても対話型オンラインイベントが設計できるツールとなっております。
参加者同士のコミュニケーションを加速させたいというニーズがある場合にはお勧めしたいツールです。








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