「人はなぜ戦争を選ぶのか」

古代ギリシアの歴史家、トゥキュディデス(舌を噛みそうな名前)が書いた「ペロポネソス戦争史」の演説部分を抜粋した本。

政治家たちの演説は、当時の政治体制を賛美することが多いけど、民主主義のように、自ら自由に選択したつもりであっても、気付けば、政治家に扇動されて、自分はもとより他人の自由をも奪うことに加担してたという、充分に現在でもあり得ることを指摘してたりする。

今から2500年も前にこれだけのことを考えていたとは。今まで古代人をバカにしてて、マジすいません。

戦争は、「人間性の導きに従って行動することの結果で、弱肉強食は自然の掟」というのは理解できる。

「国や個人であれ、人間とは生来過ちを犯すものであり、それを法によって抑止することなどできない。最も有害なのは、希望と欲望である。まずは希望が先行し、欲望が後に続く」「神々は絶えず支配を追い求め、それは人間も同じである。それは神と人間の本性なのだ」。

戦争が起きる原因は、ベースにあるのは、大義と正義、ナショナリズムだろう。中でも正義は厄介だ。それぞれの立場でそれぞれの正義があるから。民主主義だからこそ間違いも多い。

まあ、無能な政府には無能な国民、無能な国民には無能な政府がピッタリということかな(笑)。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。