【モンド映画】「アメリカン・バイオレンス」

清々しい日曜の朝から、暴力的な日米合作のドキュメンタリー映画をYouTubeで。

「アメリカン・バイオレンス(The Killing of America、Violence U.S.A.)」(1981年、シェルドン・レナン監督、山本又一朗他製作)。

昔、観たような気がするけど。

70~80年代は、こういうショッキングな映像をウリにしたドキュメンタリー映画が流行ったんだよなぁ。観客の見世物的好奇心を喚起するモンド映画(ショックメンタリー)だ。

当時のアメリカの、頻発する殺人事件に焦点を当てたもの。ケネディやジョン・レノン他、有名人の暗殺から、動機なき殺人、連続・大量殺人、快楽殺人、カルト殺人など、多数の事件を取り上げている。ゲイシー、ケンパー、ホイットマン、ダーマー、ゲイン、マンソン、ジム・ジョーンズ、ディーン・コールなどなど、有名どころは揃ってる。

当時の本人へのインタビューなど貴重な映像ばっかなので資料的価値は高いんじゃないかい。インタビューで狂気の一端が垣間見えて興味深いし。

マイケル・ムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」よりも20年以上も前の映画なんだよなぁ。国内でも国外でも暴力的であることには変わらないなぁ。当時のアメリカでは、5週間に1回、20〜30人を殺害(やっぱり若い女性と子供が被害者)する事件が起こってたというからスゴい。

言わずもがな、銃が簡単に手に入る環境(当時)も要因の一つだけど、銃を持つ自由も尊重された銃社会への警鐘を鳴らすってことで、ジョン・レノンの唄で閉めている。

もしも世の中が愛と平和で溢れていたら、ジョン・レノンの唄が心を打つこともあるまい。人間の本質は闘って、殺し合って、貶め合うものなのだ。もちろん愛と平和の実現に向けて努力はすべきだけど。歴史と共に社会が成熟していって、そういう本質を徐々に抑えて来たけど、今は社会を構成する政治がメチャクチャで暴力的になって来ているので、どうしたものかねぇ。

基本的にアメリカは嫌いな国だけど、狂ったアメリカは大好きである。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。