【邦画】「CURE」

コレも「人生で観ておくべき日本映画ベスト50 」に入ってた、黒沢清監督の「CURE」(1997年)。YouTubeにて。

世界では評価が高く、Jホラーの先駆けとなる作品で、よくできたサイコ・サスペンス・ホラー(スリラー)だとは思うけど、どうも現代Jホラーは苦手だなぁ。

無機質で冷たくて、感情のない狂気のみの、真っ白な世界で、キリキリと心を抉るようなイメージがあるからだ。俺の勝手な思いだけど。邦画は古典がちょうどいい。←ジジイ

狂気がフツーに日常に埋没してるようで、もうすでにそれは狂気ではない。社会そのものが狂ってるから、マトモな人が狂人扱いされてしまうのだ。

役所広司と萩原聖人の熱演なのだが、犯人が逃げも隠れもしないという奇妙な殺人事件が連続して発生、刑事が、関連あるとされる記憶喪失の青年を追うが、彼は“伝道師”のように、接触した人間の心の中に入り込み、潜在意識を利用して殺人を起こさせるのであった…。

サイコの場合、それが生まれる要因が、社会にその一端があるとは思う。社会が狂ってると、そこにいる人間も狂って来るし、この映画で描かれたように、狂気は伝播するものだ。憎悪と狂気は最も厄介だ。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。