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フランス高校生活③同級生たちバカロレア(大学入試)直前!



来週の月火に、日本でいういわゆる共通テスト的な存在のバカロレアが迫ってきている。


私は、ひょんなことから高校3年生に属している(年齢的にはフランスでも高校2年生)。
いろんな縁があって高校3年生の大学進学の準備やテストをまじかで体験できているので、今日はそれについてや日本の受験勉強との違いなど書いていこうと思う。

緊張感


日本の受験生みたいに、高3だ!受験勉強始めなきゃ!という感じは試験2週間前まで全くなかった。みんな休み時間は、本を読んだりスマホでゲームしたりクラスメイトでUNOやトランプしたり。もちろんスマホを触っている子も多いけど、ボードゲームやトランプなどのカードゲームをしている場面を多く見かける。普段から日本よりもスマホに依存していない気がする。(人によるけど一般的に)

留学初期の写真。普通にむずかしかったこのゲーム笑



今はちょうどテスト3日前になる。
お昼食べる時もみんなテストの話ですごく盛り上がっていた。

私は最近テストに対してみんなが緊張しているのかがずっと気になってタイミングさえ合えば、みんなにテスト緊張してるか聞いている笑
大体みんな今の時点では緊張してないって答える子が7,8割。


私の友達はこんなことを言っていた。

「当日緊張するのかもしれないけど、私は自分で今までちゃんと勉強してきたことを知っているから特別緊張はしない」

自分がちゃんと勉強してきたことを知っているって言葉が凄く腑に落ちた。
「確かにー!!!!」って心の中で叫んだ。笑


フランスの高校生の受験勉強

日本みたいにオレンジで書いたり専用マーカーで赤シートで隠したりみんなしてない!
小さい厚紙に要点をまとめたり、友達で問題を出し合ったり。

日々の授業が一番大切で、追加で意識して受験勉強するのは1ヶ月2ヶ月前の人が多いみたい。(もちろん個人差はあるけど、他の子からこの子は受験勉強を始めるのが早いと言われてた子でも半年前からだった🕒)

友達は「この週末で7時間勉強した!!」って自慢?(報告?)してくる感じ。
日本で、多い人だと1日12時間受験勉強している人とかいるから週末合わせて7時間?少なくない?ってちょっと思ってしまった。



フランスの学生のテスト勉強の仕方は、
日本のテストとの内容などの違いが関係していると思う。

テスト5日前の様子
空き時間に勉強する同級生達。
(ど真ん中に写ってるトイレットペーパー🧻みたいなのは生徒が鼻を噛んだり、消毒するようにどの教室にも置いてあります。)



テストの問題構成

日本のテストは考えたらわかる問題もあるけど暗記していないと答えられない問題が多い。一問一答や記号問題が記述の問題数より多い。

大きなテストは選択問題は無し。
哲学、英語、歴史などは基本的に長文記述。文の量は、A4表裏5、6ページびっしりって感じ。一つの題でここまで自分の意見を書き上げれるのほんとにすごい。先生たちの採点基準は、内容や必要な語句、筋が通っているか、誤字脱字など。「内容」が最重要とされている。


日本の受験生が毎日死ぬ気で勉強しても、合格しなかったりするのは、暗記の能力が重要なテスト方式になっているからだと思った。
共通テストと名前を変えて記述量が増えたり日本の大学入試も変わってはいる。こんなこと言ったらいけないのかもしれないけど、日本の大学入試変革はまだまだ序の口だと思う、、。

テスト時間

日本(高校中学)は定期テストだったら1時間くらい。共通テストだったら最大2時間とか2時間半だと思う。

それに対してフランスはバカロレアや成績に関わる大事なテストは4時間とか3時間とか。

この違いは問題形式と試験の日程の組まれ方が関係している。フランスは長時間かけて記述をする。日本は今まで頭に入れた知識を直接答えたりその知識を組み合わせて比較的短時間で問題に答える。

日程の面から見ると日本は同日に複数教科のテストが予定されている場合が多い。そのため1教科に4時間などを取ることはできないのかな。フランスのバカロレアは1日1科目。

配点

日本のテストは100点満点(またはそれ以上)
フランスのテストは基本20点満点(たまに10点満点)

この配点の違いは問題構成にも関係があると思う。記述というかほぼ論文みたいなフランスのテストの時、100点満点で添削するとき、採点基準がより細かく、そして複雑になってしまう。逆にいうと日本のテストの内容で20点分にしてしまうと範囲が狭くなってしまうし問題数も大きく減るため日本のテストの頻度とテストまでの授業のペースには合わないだろう。

大学受験の科目

いつもの授業は、哲学、理科、歴史、英語、スペイン語が私のクラスでは必修。だけどBac blanc(成績に大きく反映され、進学に関係するテスト)はこれらの科目以外の選択科目。
バカロレアはその選択科目2科目とphilosophie(哲学)!
バカロレアを受ける全員、必ず哲学のテストを受ける必要がある。

そのため高3からは「フランス語」(日本で言う国語的な立ち位置の教科)がなくなり「哲学」の授業がある。

もし私が受験する場合だったら,私は歴史・地政学と英語(必修の英語の授業よりもレベルが高い)を選択しているから、
BAC blanc(英語、地政学)とその科目+哲学のバカロレア、そしてGrand Oral(口頭試験)を受けることになる。
bac blancとバカロレアは基本的に筆記。
選択科目によっては(特に理科科目)、「実験」が試験内容に組み込まれている科目もある。

Grant Oral(口頭試験)は、選択科目の範囲の高等試験。もし選択科目が英語だったら、英語での口頭試験となる。歴史地政学が選択科目だったら、それらの分野について自分の意見と知識を混ぜながらの口頭試験となる。🗣️


昨年までは、バカロレアは6月7月にあっていたけど今年から教育改革があって、一番最初のバカロレアは3月中旬に変わった。

変更後、最初の年だったので、科目によってはぎりぎりまで範囲が終わってなかった科目もあったみたい。 


政府も応援⁉︎

教育部門の大臣もツイートしたりして応援していた。

金曜日は普通の授業ではなくて、自宅学習や先生に質問する機会を設けて欲しいという学校に対するお願いも書かれている。


学校では、
「万が一、ストライキなどで学校に到着するのが遅れたらそれは、生徒の責任なので気をつけてください。」と注意喚起された。

年金に関する法律の可決に対するストライキがここ最近さらに激しくなっている。
私の住んでいる地域では、道路の上を大人数歩いて交通止めになったりバス電車がキャンセルになったり。パリでは、ゴミの業者もストライキしゴミで溢れかえっている様子がニュースで見る。フランスのストライキ文化は、日本には強く根付いていないからいつも驚かされる。

最後に

長くだらだらと書いてしまったけど、日本とは教育方針的な違いや日本人とフランス人の価値観などの違いがすごく興味深い内容で、書きながらいろいろ考えてくのが楽しかった。
日本の教育方針を細かく知っているわけではないけど、一高校生として自分が感じてきた教育方針をフランスで体感している教育と比べてみた。
友達へ (これ読んでないけど笑)
みんな来週の月火まずは最初のバカロレア頑張れ!!!Bon courage! Bon chance!!🧡


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