スクリーンショット_2019-06-04_23

Google Classroomのちから

みなさんは、Google Classroom、ご存知でしょうか。

G Suiteを活用することができればどの組織でも活用でき、しかも「個人の利用」の範疇であればGmailのアカウントを持ってさえいれば、誰でも活用することができます。


東京コミュニティスクールでフルに活用しているGoogle Classroomをみなさんにもご紹介したいと思います。


Google Classroomで可能になること

Google Classroomは、簡単にいえば、教育に特化した、限られたユーザーだけで活用することのできるSNSです。できることは大きく分けて3つです。

1.課題の提出・スケジュール管理

2.学びの資料の共有

3.オンラインコミュニケーション


1.課題の提出・スケジュール管理

Google Classroomでは教師側から「課題」を出題することができます。

課題のタイトル、詳細、期限を入れて、レポート課題を出すこともできますし、「クイズ」を出題することもできます。

基本的には、Google SlidesやGoogle Documentsのフォーマットを個人配布する機能を活用して、ワークシートに記入する課題を出題したり、個々で作成したスライドやドキュメントを添付して提出する課題を出題したりと、

プロジェクト内でのアウトプットを共有するためのツールとして活用しています。

2.学びの資料の共有

写真やテキストなど、コピーや印刷をすると大変な資料はほぼGoogle Classroomで共有しています。

「トピック」を決めることもでき、整理して表示されるので、

例えばDNAのことについて学んでいたら「DNA」というトピックをつけたり、進化のことについて学んでいたら「進化」というトピックをつけたりすることで、みやすさを高めることができます。

資料の共有もGoogle Drive経由ですぐにすることができます。

3.オンラインコミュニケーション

子どもたちとスタッフをつなぐコミュニケーションのハブともなるのがGoogle Classroomです。

ストリームを参照すると、「クラスで共有」という入力ボックスがあります。ここにコメントや最新の情報、ウェブサイトへのリンクなど必要となる情報を瞬時に共有することができます。

このクラスルームを開けばすべてわかる状態を作ることができます。

Google Classroomの活用で起きた変化

Google Classroomを活用することで下の2つの変化が起きました。

1.いつでもどこでも学ぶ環境ができ、子どもの自発的行動が起きやすくなった。

2.探究学習の情報が一箇所に集約され、形成的評価がしやすくなった


1.いつでもどこでも学ぶ環境ができ、子どもの自発的行動が起きやすくなった。

東京コミュニティスクールでは、iPadやMacBook Airを一人一台貸し出して学びに活用しています。さらに、スタッフへと申し出ることで一時的に家に持ってかえることもできるようになります。

分散しがちなアプリとデータですが、家で学習をすすめよう!となったときに、最も活躍するのがGoogle Classroomです。

Google Classroomを開きさえすれば、そのプロジェクトにいつでも戻ることができます。資料のアクセスもできる上に、課題の確認・提出も行えるのです。

これによってよく起こるようになったことがあります。それは、

「このリンク、テーマ学習に関係あるからシェアするよ」

という一言。

いつでもどこでも学ぶ環境を作ることで、自発的に探究学習に関連する事項を検索し、調べ、共有することがおこるようになりました。


2.探究学習の情報が一箇所に集約され、形成的評価がしやすくなった

プロジェクト型の学びを行っていく上で重要なのは「最終アウトプット」だけでなく、「途中プロセス」を評価することにあります。

今までは、紙に書いたものをファイルに綴るだけだったり、ノートに記録したり、探究学習が終わったあとに確認するために労力を必要としました。

また、子どもたちとの関わりを重視する学びでは、その時思いついたことを記録しておくことはなかなか難しく、プロセスの記録をなんとかしたいと思っていたところでした。

そこで、Google Classroomを活用すれば、途中のファイルを提出する機会を「課題」機能によって作ったり、子どもの自発的行動を「ストリーム」でキャッチすることができるため、「プロセスの評価」つまり「形成的評価」に大変役立ちます。

すべての情報を集約することで共有も記録も評価も一気に行うことができるるようになります。


Google Classroomを活用する上での注意点

しかし、オンラインツールはあくまで道具。

使い方には注意せねばなりません。

特に、子どもたちは画面に注意を吸い取られてしまいがちです。

ひとりひとりが画面に釘付けになってしまっていては、チームで何かを成し遂げることはできませんよね。

オンラインはあくまで補完的に

それゆえに、わたしたちはあくまで補完的にオンラインツールを活用していく必要性があるでしょう。

現時点で、探究学習に最も重要なのは対面した形での「関わり」「語り」「やりとり」ではないでしょうか。

オンラインでのコミュニケーションはあくまで「足りないところを補う」使い方。

みんなであつまってたくらむようなときは画面を向かうのではなく、みんなで同じ創作に向かうことで、探究ははじまるのではないでしょうか。

いいなと思ったら応援しよう!

山﨑智仁(Tomohito Yamazaki)
ただ続けることを目的に、毎日更新しております。日々の実践、研究をわかりやすくお伝えできるよう努力します。