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英語の学びとプログラミングの学びを比較する。

英語もプログラミングも、どちらも「言語」であると私は考えています。なので、それぞれの学びの方法を比較すると、色々なことが見えてくるのではないか、ということでまず両者を比較してみました。

今流行りの習い事

2018年度から小学校で必修化された「英語」そして、2020年度から小学校で必修化される「プログラミング」、どちらも小学生を持つ親には関心の高いものでしょう。

これから新しく小学校の学びに加わる、「英語を学ぶ」ことと「プログラミングを学ぶ」ことは、それぞれどのような性質や特徴があるのでしょうか。

まずは、それぞれが重視されるにあたって「目指されている能力」について見ていきましょう。文部科学省が提示している考え方は、外国語教育の場合には「コミュニケーション能力の素地」、プログラミング教育の場合には「プログラミング的思考」です。

コミュニケーション能力の素地(英語)

小学校段階で外国語活動を通して養われる,言語や文化に対する体験的な理解,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度,外国語の音声や基本的な表現への慣れ親しみを目指す。

小学校段階では、文法やアルファベットの書き方を訓練するのではなく、言語や文化に触れる「体験」を積み重ねていくことで、もじもじしていないで「コミュニケーションをとろう!」という人になってほしい、という意味で書かれています。

これは実際に国際学会などに行くといつも感じることで、「英語はうまくなくても、なんとかコミュニケーションしようとグイグイ入っていければともだちはいっぱいできるし、研究の話もできる」ということをしない人が多い気がします。(日本人に限らず)

小学校の外国語教育はそういった「間違えてもいいから、コミュニケーションを取ろうとする勇気を持つ」ことを目標としているのかもしれません。

プログラミング的思考(プログラミング)

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力

プログラミング的思考はどちらかというと「言葉で表現して組み合わせや順番を考えて操作する」ことを主眼においています。

言葉で表現することで、より論理や活動に繋げやすい。という性質をフルに活用したものです。


その他の比較

どちらも「言語」であり、「使いながら学ぶ」ものですが、目指しているところは微妙に違っていました。

さらに、英語の場合には、昔から「英語の重要性」は高く、いまだに、現段階においても重要性は廃れていません。

反対にプログラミングは、昔は「趣味」として遊ぶ人が多かったのに対し、現在は「必修化」を目指しています。

ここで、ぼんやりと見えてくるのは歴史の違いと、学び方の違い。教科書のようにガチガチに学ぶこともできますが、

みんなで楽しく使ってみよう!という「親しんでいく」という方法は、英語でも、プログラミングでもどちらでもできる学びだと思います。

どうか、「テスト重視」のプログラミング教育にならないように祈るばかりです。


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