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【先週の不満ビッグデータ】(~2024/1/7)①信頼できる寄付先を教えて、②災害映像との向き合い方

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。



先週の生活者不満(~2024/1/7)

Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は令和6年能登半島地震や羽田空港での事故など、大きな災害・事故が続きました。この災害・事故により被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。そのような中で、不満買取センターにも、地震・被災地・情報・報道などのキーワードで地震後の様々な対応に関する不安な気持ちが寄せられました。

このうち、今週は①「寄付」、②40代女性で増加が目立った「映像」に注目します。これらのワードは先週増加が目立ちました。いずれも能登半島地震に伴うキーワードです。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①信頼できる寄付先を教えて

能登半島地震の発生に伴い、被災地・被災者を応援したいという気持ちが高まり「寄付」への関心が高まりました。しかし、「寄付のしにくさ」があるようで不満買取センターには多くの不満が寄せられました。

まず目立ったのが「寄付をうたった詐欺」への不満です。自分なりに被災地・被災者を応援したいのに、その気持ちを利用するとは腹立たしい、という不満が多く寄せられました。善意につけ込む詐欺は許しがたく、今後、何らかの対策が求められそうです。

何か、自分に負担がかかり過ぎない範囲で。寄付とかこれからもしていきたい。身を削るほどやる必要はない、と言い聞かせながら。(40代・埼玉県)

昨日の地震の被害に遭ったように思わせて、寄付を募るという信じられないような最低なことをする人がいるようだ。(50代・愛知県)

能登半島地震に乗じて寄付を呼び掛ける詐欺があるというのが本当に腹立たしい。こんなやつは早く捕まってほしい(40代・福岡県)

その結果、寄付に対する不信感が高まってしまっているようです。「寄付を募る場合はどういう方法で何に活用するのかを事前に説明して欲しい」「信頼できる寄付先の一覧を国が作成して発信して欲しい」と言った不満につながっています。「寄付」という行為を災害時はもとより平常時も更に定着させる上では「寄付先の信頼度の可視化」が社会的なテーマとなりそうです。

能登の寄付を募るのは良いが、能登に寄付するとだけ伝えて何処からどういう方法で寄付するかの説明がないのが不満。寄付を集めるときに説明が必要では?(50代・宮城県)

地震の寄付をしたいけれど、本当に安心な団体の見極めが難しい。国がちゃんと認めている機関を、一覧にしてほしい。(30代・熊本県)

また、多様な寄付のかたちについても提案を伴う声が寄せられています。「日々貯めてきたポイントでの寄付が気軽でよい」「物資を寄付する際に郵便局や運送会社が窓口になってはどうか」など様々な寄付のかたちがあることに気づかされる意見です。

被災地募金。ものすごく適当にダラダラ貯めていたTポイント。寄付出来た。この日の為だったか、と思えた。少額だけど。なんとなく気が済んだ。(40代・埼玉県)

郵便局や運送会社で必要な物資を被災地に寄付する窓口を作ってほしい。衣類や食品、消耗品などを送りたいけどどうしたら良いかわからないのであると助かります。(30代・愛知県)

一方で、物資の寄付となると被災地・被災者のニーズとのマッチングが不可欠になります。「寄付先の信頼度の可視化」に加え「リアルタイムでの被災地・被災者ニーズの可視化」も重要なテーマとなりそうです。

例えば、被災者が現地で必要としているモノ・コトがデータベース化され、それをサポートする機関が寄付を募る。そしてその信頼度を寄付された方が評価する、といった「寄付プラットフォーム」が今まで以上に求められているかもしれません。

②災害映像との向き合い方

先週は40代女性で「映像」に関わる不満が増加しました。これも能登半島地震関連不満です。具体的にどのような「映像不満」が寄せられているのか、具体的な声に耳を傾けてみましょう。

まず目立ったのが、報道番組で被災地の様子が映像として放送されることに心的負担・ストレスを抱えているとの意見です。「無力感」「気の毒」「過去の災害を思い出してしまう」といった心情が蓄積しており、このような映像を長時間視聴することは心的ダメージを受ける可能性が高いことがよく分かります。
最新情報を得ることは当然重要ではありますが、過度に見過ぎてしまわないよう注意する必要がありそうです。

石川県の地震後の映像は気の毒で見てられない。新年早々かわいそうだ。何もしてあげれないのが不憫だ。(40代・大阪府)

地震のあとの火災の映像は痛々しくて見ていられなかった。阪神大震災の時の長田区を思い出す。地震や津波で大変なのに、その上火事で家や大切なものも全て失ってしまうなんて、気の毒でたまらない。(40代・神奈川県)

テレビで地震や津波の情報を放送する時に、揺れている映像をあまり長く放送しないで欲しい。見ていると酔ってしまう。(40代・埼玉県)

地震津波情報、大切だけど、家が倒れてるなどの映像は前の地震の思い出すし、つらくなる。(40代・埼玉県)

また、一般の方がSNSにアップした映像をそのまま報道番組で放映することについて、「災害時に危険を冒してでも映像を撮影しようというする意識・行動につながってしまう」ことを危惧する声も寄せられました。
災害時には安全第一で、という当然のことを改めて認識した上で、川や海の近くに近づいて撮影したり、車を運転しながら撮影したりという行為は危険を伴うとの意識を改めて持つ必要がありそうです。

素人が録画した、映像を民放で流さないで欲しい。川や沿岸部の氾濫を見に行かないで下さい、と再三言っておきながら、素人が録画した映像を使うって間違ってない? これだから、興味本位で見に行ったり、録画したりする人が減らないんだよ。(40代・埼玉県)

また、敢えて早い段階で災害関連の映像だけに限らない番組を放送することが被災者の「安堵」「リフレッシュ」に繋がるとの意見も聞かれました。災害時の放送の在り方を考えるきっかけとなりそうです。

こんなときこそ、風評被害を受けそうな周辺の安全な観光地に行って楽しむ様子をコンテンツ化してはどうか、という前向きなアイデアも寄せられています。

以前東日本大震災のときテレビが普通に放送されていて安心したし、気が紛れたと言っていた被災者がいたこと。賛否両論あるが、ずーっと同じ映像みてても思い出したりするだろうし。(40代・山口県)

周辺の風評被害を受けてる・受けそうな、被害を受けてない安全な観光地に行って、大丈夫を確認・楽しむ映像やSNSをあげて、支援してあけだたらいいのに。(40代・北海道)

「映像」は事実を解像度高く伝える手段であるとともに、人々の心を和ませ前向きにする力を持っています。被災地を応援し被災者の皆さんの手を差し伸べられるような「映像」の力が問われていると言えそうです。

改めて被災者の皆様にお見舞い申し上げます。

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Insight Tech 伊藤

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