2023年夏の不満から見える生活者の期待~高まる”アイケア”ニーズ~
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。
今週は特別編ということで「2023年夏の不満から見える生活者の期待」と題して、この夏らしい不満で今年の夏を振り返ってみたいと思います。
1.日焼け止め不満は3月から増加
Insight Techが提供する「不満ファインダー」で「美容・健康カテゴリ」での月ごとのトレンドワードを見ると、「日焼け止め」が夏場増加しています。実は「日焼け止め」は夏場だけでなく2月から増加が継続していることから、「日焼け止め」は春・夏不満と言えそうです。
今年の夏の「日焼け止め不満」の特徴を文章解析AIで見てみると、「顔」「腕」などの部位に関する不満や「汗」「子供」など日焼け止めのシーンに関わる不満が目立つようです。
この「日焼け止め」不満のうち、昨年と比べて増加が目立つキーワードがありました。
その一つは日焼け止めの「塗り直し」です。
日焼け止めの塗り直しが面倒で結局日焼けしてしまう、という不満です。
今年の夏は行動制約がないなかで外出する機会が昨年よりも増えましたが、一方で、記録的に暑い夏でもありました。
そのような中で、「一日外出するときに汗で日焼け止めが落ちてしまう。塗り直しは面倒だし、塗りなおすとメイクが崩れる」という不満が寄せられ、これこそが今年の夏らしい日焼け止め不満、と言えそうです。
冷却シートと一体化した日焼け止めが欲しい、といったアイデアも聞かれ、来年に向け「塗り直し不要な日焼け止め」が期待されるかもしれません。
もう一つが「目」の日焼け止めです
「目の日焼け対策をしたい」。
今年はこんな不満が昨年よりも増えたようです。
「塗り直し」と同様に、「外出が本格化」&「記録的な暑さ」によって生まれていることが想像されます。
サングラスを着用すれば対応できるのは理解しつつも、そういった習慣がない生活者からは「どうやって対処したらいいのか分からない」という声が聞かれました。「日焼け止め効果がある目薬が欲しい」という声も聞かれ、「目の日焼け」への関心が高まっていると言えそうです。
2.扇風機の+α機能への期待
続いて「デジタル・家電カテゴリ」での月ごとのトレンドワードを見ると、やはり「扇風機」が夏場増加しています。
「冷房」や「クーラー」などよりも増加が目立つことから、モバイル型の扇風機など、新しいタイプの扇風機が普及していることで、これまでにない不満が生まれていると言えそうです。
今年の夏の「扇風機不満」の特徴を文章解析AIで見てみると、「電気代」が目立っており、電気料金が値上げされたこともあり、扇風機の電気代に対して感度が高くなっている様子が分かります。
次いで、「ホコリ」「埃」が目立ちます。「埃を綺麗に掃除した上で使いたいのに掃除がしにくい」という不満です。衛生意識の高まりが家電に対しても及んでいると言えそうです。
扇風機でも「目」への意見が増えている
扇風機への不満のなかで、昨年の夏と比較して増加している不満の対象をみると、実はここでも「目」への意見が増えているのです。
実際の不満の声をみてみると、「クーラーと扇風機の併用で目が乾燥してしまう」という声が増加しているようです。「記録的な暑さのなかで空調をフル稼働させた結果、目の乾燥が気になる」との声が今年の夏ならではと言えそうです。
また、電車の中の扇風機やオフィスの扇風機など、外出先の扇風機による「目の乾燥」について言及する不満も目立ちました。外出先故に風の向きや強さなどが自分の思うようにならないことが、目の乾燥不満を助長しているようです。
外出本格化&猛暑が「アイケア」期待を加速
扇風機においても日焼け止めと同様に、「外出が本格化」&「記録的な暑さ」によって、昨年までとは異なる夏の不満が生まれていると言えそうです。
特に、「目」を大切にしたいという不満がその象徴であり、「外出が本格化」&「記録的な暑さ」によって、「アイケア」への期待が高まっています。
人の不満は大きな時代の流れによって変化していくことがよくわかります。商品起点ではなくユーザー起点で見ることの大切さ、さらにユーザーが外部環境の影響を敏感に受けていると理解することの大切さを改めて教えてくれているようです。
やはり、日々の不満に目を向け続けることに意義がありそうです。
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