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バレンタインは人それぞれで(先週の生活者不満:~2022/2/13)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きくださいね。

先週の生活者不満(~2022/2/13)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週に引き続き、オリンピック関連の不満が増加しました。特に今週は、「失格」「規定違反」「ドーピング」などルールの捉え方やその影響についての不満が増加しました。純粋にオリンピックを楽しみたいのに、というジレンマが広がっているようです。

そのようななか、今週は「①切り替え」、女性で増加した「②バレンタイン」に注目します。

サブチャンネルの切り替え、焦る!

「切り替え」に関わる不満として増加したのは、オリンピックの中継放送でサブチャンネルへの「切り替え」に関わる不満でした。

スノーボード男子ハーフイプ決勝で平野歩夢選手の逆転Vがかかった大一番で、滑走の直前に「サブチャンネル」へ切り替わったため、見逃してしまった人たちからの不満です。

具体的には以下のような不満が寄せられました。

オリンピックスノーボード男子ハーフパイプの放送で、平野歩夢の3回目直前にサブチャンネル視聴方法のご案内が入った。すぐに替えたけど、すぐ過ぎてサブチャンネルに切り替わらず、そんなこんなしている内に平野はスタートしてしまい、結局途中からしか見られなかった。(50代・茨城県)

サブチャンネルへの切り替えのタイミングが滑走直前だったため間に合わなかったという不満が多く寄せられました。突然のお知らせだったため焦ってしまいうまく切り替えられなかったことも要因になっているかもしれません。

見逃したことに加えて、サブチャンネルの画質がきれいではないことを嘆く不満も寄せられています。綺麗な画像でじっくりと楽しみたかった、という欲求の強さがうかがえます。

平野歩夢の金メダルの瞬間、サブチャンネルに切り替わってるから、見逃した人多いのでは?NHKのサブチャンネル切り替えやめて欲しい!画質も汚いし。(40代・東京都)

サブチャンネルの便利さは認めつつも、「安心して録画ができるようにしてほしい」、「自動で切り替えるかを予め選べるようにしてほしい」など安心してテレビ番組を楽しむことができる機能を追加して欲しい、という要望も聞かれています。

NHKのサブチャンネル切り替えでオリンピックの大事なシーンを見逃して悲しい。便利な機能そうだけど、今見たい続きこそがサブチャンネルになるから困ります。丸ごと録画機能だと取り返しがつかない。(40代・東京都)

サブチャンネルでの放送に切り替わる時に自動で切り替わらずリモコンを使わないと視聴できないです。自動でサブチャンネルに切り替えてもらえると良いですね。(30代・東京都)

オンラインで様々なコンテンツが楽しめるようになったことで、見たい時に見たいものを見られる「オンデマンド」が当たり前になりました。

当然ながらスポーツはリアルタイムで楽しみたいという気持ちがある一方、オンデマンドの利便性を経験したことで、見たい番組が期待通りに見られない事への抵抗感は今まで以上に強まっていると言えそうです。


バレンタインは人それぞれで

2月14日のバレンタインデーを控え、女性では「バレンタイン」に関わる不満が増加しました。50代女性トレンドワードでみても、オリンピックや雪の話題に次いで目立つキーワードとなっています。

やはり今年も多く寄せられたのは「義理チョコをあげなければいけないような風潮」に対する不満です。例えば以下のような声です。

バレンタインという文化が面倒。お世話になっている人にチョコをあげなければいけないような風潮が重い。(30代・東京都)

自分用のご褒美チョコが話題となるなかで、売り場に行くと純粋なプレゼントとして人に贈りたくなるという気持ちも聞かれます。「お返し」や「形式」のためにではなく、日ごろの気持ちを伝える機会としたいという意見は聞かれており、バレンタインへの向き合い方については個々人で大きな差があることがうかがえます。

義理チョコなんてもらったらお返ししないといけないのが面倒くさい。そのお金で自分用に好きなもの買いたい。でも売り場いくとかわいいものとかいっぱいで人にあげたくなる気持ちも分かる。お返しはいりませんを建前でなく本気にしたい。(40代・愛知県)

職場などで「義理チョコ」を送ることを強要するような発言や行為については「チョコハラ」とも呼ばれているようです。強要しない雰囲気づくりはもちろんですが、一方で贈りたいと思う人の気持ちも尊重できる関係性も大切ですね。

また、バレンタインデーと社会問題との関りを感じさせる声も寄せられました。「過剰包装」に対して抵抗感を感じる声です。

買ったバレンタインチョコがちょっと過剰包装だった。紙を破り、中から箱が出てきて、その中に袋が入っていて、さらにその中に個包装されたチョコが入っている。やりすぎ感。(40代・秋田県)

大切な人へのプレゼントなどで包装を大切にする人もいることから、包装の度合いを購入者が選べると納得した購入経験につながるかもしれません。

また、コロナ禍により衛生に対する対策が必要になったことで、「手作りチョコ」への抵抗感が高まっています。

子供たちが思いを込めてチョコを手作りすることができる日が早くおとずれることを願ってやみません。

明日はバレンタインデー。娘と友チョコを作る予定にしていたが、コロナが蔓延しているので、手作りを不快に思う人もいるかもしれない、と購入したものにすることにした。味気ないが仕方ない。早くコロナどうにかならないと、こんなことすら出来ない。子供達、ほんとに可哀想でたまらない。(50代・大分県)

気づかないうちに生活者は様々な制約を受けていますが、バレンタインデーのような季節のイベントではその影響が特に大きく感じられるようです。

コロナ禍が長引き先行きが見えない中で、特に子供の経験・体験の機会が制約されることを親が憂う気持ちが強くなっています。子供だけでなく親への精神的なサポートも求められています。


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