指導での具体的表現
「グッと強く握りなさい」
「パッと打ちなさい」
「シュってやるんだよ」
「トントンって打ってみて」
剣道の指導において、こうした擬音(オノマトペ)を用いた場面はよく目にします
前回にもお伝えしましたが、剣道は複雑な動作がいくつも重なって行う競技性から、具体的な動作の表現が難しく、こうした擬音を使いながら説明する事で「なんとなくのイメージ」を伝える事ができます
しかし、剣道初心者に ”なんとなくのイメージ” を指導しても、その動きを理解するまでにはある程度の期間と経験を要します
まだ言葉をうまく理解できない幼い子どもなどであれば、説明をするよりも擬音を用いた方がうまく伝わりやすい場合が多いですが、指導する対象者が子どもでも大人でも分かりやすく動作を説明できるように、指導者は情報力とそれを具体的にイメージさせる言葉の表現力を持っていなければなりません
剣道コーディネーショントレーニングはコーディネーショントレーニングの動作の中に剣道の動きを取り入れる事で
”遊びの感覚”
で剣道の基礎的な動き(足さばきや体重移動など)が身に付いていきます
そして、トレーニングを実践する中で
7つの能力【リズム・連結・変換・反応・バランス・識別・定位】(詳しく知りたい方は前の記事をご覧ください)
に注目しながら動きを見る事で、より具体的に動作を分解して考える事ができるようになります
みなさんも感じたことがあると思いますが
自分の持っている運動感覚のイメージや様々な動作を、具体的な表現に言語化することはとても難しいです
特に、説明が難しい剣道の”技”や”体さばき”など、長年の経験から培われた感覚を正確に伝えるためには、教える側が「知っている動き」ではなく「できる動き」のレパートリーが多くなければいけません
自分自身の動きのレパートリーを増やしたり、複雑な動きを具体的な表現に言語化するためにも、ぜひ指導の現場に立たれている先生にもコーディネーション能力について知っていただき
剣道コーディネーショントレーニング
を活用していただければと思います
「できる動き」が増えていけば、上達のスピードも格段に上がるはずです
ローマは一日にして成らず
私達も、剣道コーディネーショントレーニングを通して、剣道初心者や子ども達が、実際の試合や稽古で活用できる【できる動き】を増やすためにも、技術の伝え方、表現、具体的な言語化を意識することを忘れずに取り組んでいきたいと思います
稽古の自粛も解除となり
今まで以上に剣道に取り組む人も増えると思います
ぜひ剣道コーディネーショントレーニングを実践してくれた方は
感想などもコメントしていただけると嬉しいです
それではまた次回!
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