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強くなるために必要なこと

今回は ”強くなるために必要なこと” について考えてみたいと思います。

私はこれまで剣道を続けてきましたので、主に剣道に当てはまる内容となりますが、他のスポーツやその他の分野にも当てはまる事が多くあると思いますので何かの形でみなさんのお役に立てれば幸いです。

さて、みなさんは強くなるために必要な”要素”をどのように考えますか?

効率的な練習メニュー
メンタル強化
筋力強化
モチベーション(動機付け)の強化      など

まだまだ挙げれば幾つもの要素が出てくることでしょう。どれが正解でどれが間違いという事はありません。それら幾つもの要素が重なり合って競技力は向上していきます。

では、競技力の高い選手は”なぜ競技力が高いのか”という事を分析されたことはありますか?

私の専門競技である剣道では『強い』にもいくつかの種類があります。

・ 相手から有効打突を多く取得する強さ(主に攻撃力の高さ)

・ 相手の攻撃を回避する強さ(主に防御する能力の高さ)

・ どのような場面でも物怖じしない強さ(大事な場面でいつも通りのパフォーマンスが発揮できる)

・ 得意技の強さ(この技なら誰にも負けないという自分の代名詞)

例えば、「団体戦に強い選手」「個人戦に強い選手」「ここぞの場面で力を発揮する選手」「ポジションの役割を全うできる選手」など、みなさんの周りにも各選手に個性はなかったでしょうか?

団体戦では5人制および7人制で、勝者数、取得本数を競い合います。また、ほとんどの大会で団体戦には「引き分け」があるため、力の拮抗したチームが対戦した際には後ろのポジションの選手が『1本を取りに行かなければならない場面』『何としても1本を守り抜かなければならない場面』などがしばしば見られます。

個人戦では時間内に勝敗が決しない場合には延長戦を行って勝敗を決するので、試合時間が長くなればなるほど、体力的、精神的にも辛くなり、自分との戦いになってきます。

昇級・昇段審査では日頃の稽古の成果を発揮するためには、立ち合いで慌てず焦らず冷静に状況を把握する必要があります。


これらのように様々な状況下で必要になってくる事は変わってきます。団体戦では試合時間内に1本を取得する攻撃力と打たれないための防御力が必要になってきますし、個人戦ではそれに加えて試合が長くなった時にも対応できる持久力が必要になります。さらに、試合でも審査でも自分の最大のパフォーマンスを発揮するためには冷静な状況判断が必要になります。


私の周りで、試合で思うような結果が出ない時に「もっと練習しないと」という声や「いくら練習してもうまくいかない」などという声を耳にする事があります。そして、そう口にする人は続けて「強くなるためには練習あるのみ」と言います。

『強くなるためには練習あるのみ!』 と考える前に

確かに強くなるためには練習はした方が良いです。しかし、自分には何が足りなくて、どのようにそれを補っていけば良いのか分からずに練習の強度だけを上げていたのでは競技力はそれほど向上しません。

むしろ、”あんなに頑張ったのに全然結果がついてこない” とモチベーションが下がってしまったり、”怪我をしてしまう” などの悪循環に陥ってしまうかもしれません。

まず強くなるために必要なことは冷静に【自分を分析して自分を知る】ということです。

そして、技術的な弱点が見つかれば、それを【どのように改善していくか考え、方法を模索し必要に応じて知識を得る】この繰り返しが強くなる近道なのではないでしょうか。

現代の情報社会では、他種目にわたるトップアスリートの筋力トレーニングや専門家によるメンタルトレーニング、スポーツ選手に適した栄養学や質の高い休み方など素晴らしい知識や方法を簡単に共有することができます。

それらをただ真似るだけでなく、どのように自分に合った形に落とし込むかという事を意識するだけでトレーニング効果は格段に上がります。

つまり、強くなるためには『自分を一番理解し、常に疑問を持ちながら練習する事』が必要であると言えます。


中国の書経にこのような言葉があります

”満は損を招き、謙は益を受く”

「満足すれば妥協を呼び、妥協を呼べば進歩も止まるが、謙虚な気持ちを忘れなければ大きな疑問が生まれ、さらに高みを目指して努力するようになる」

という意味の言葉です。調子が良い時も悪い時も現状に満足せず自分に何が足りないか問いかけ高みを目指すことが競技力向上だけに限らず人としても強くなる秘訣なのかもしれません。


私もさらに自分について分析し、疑問を持ち、高みを目指して努力する姿勢を忘れず、”強くなれる” ように頑張っていきたいと思います。


それではまた次回!





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