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コンサルが使うスライド作成技法をなるべく具体的に解説してみる

スライドの書き方について、コンサルティング会社の出身&経営者として、企業研修やトレーニングでお話していることをまとめます。

原則:One Chart, One Message

「理想的なスライド」とは、相手がひと目で見て情報を一瞬で理解でき、かつ誤解を生じさせないものです。

そのため、必要な情報を選別し、表現方法を考え、なるべくシンプルに表現することが求められます。
人間が即座に処理できる情報量には限りがあるからです。

図1

スライド作成の5つのステップ

① 準備:フォーマットの統一

スライドを作る前に、「正しいフォーマット」を使用しましょう。
特に、複数人での作業時にバラバラだと余計な仕事が増えてしまいます。

多くの会社では独自のフォーマットが用意されていると思いますが、適切なものがない場合は、無料配布されているものや手持ちのものをカスタマイズして使ってください。

↓の要素が入っていれば十分です。

図2

② メッセージを決める

「このスライドで言いたいこと」を決めます。
やることは単純ですが、非常に重要で頭を使うステップです。

・「そのスライドで言いたいこと」をひと言で表現する
・あれこれとごちゃごちゃ書かず、極力シンプルにする
・言いたいことが複数出てくる場合は、スライドを分ける

ということを心掛けながら進めます。ただ、しっくり来なくてもあまり気にせずに先に進んでください。
後で「やっぱりここはこうしよう・・・」というように立ち戻って、何度も何度もブラッシュアップする場合が多いからです。

慣れないうちは時間がかかるかもしれませんが、誰でも最初はそうなので、心配せずマイペースに取り組んでください。

図1

③ 提示情報の選定

「スライドで言いたいこと」を下支えするための情報を選びます。
情報が少なすぎると相手の納得感を得られない一方で、雑多な情報を乗せるとシンプルに伝わらなくなります。

どこまで情報が必須で、どこまでは不要かという「範囲」を見極めます。
ここも、もし過不足があれば後で修正すればよいので、悩んで手が止まるよりは何パターンか作ってみてみるのも手です。

図4

④ レイアウトの選定

メッセージと提示情報との関係(ロジック)に従って、最適なレイアウトを決めます。
もしここで手が止まってしまうようなら、メッセージと情報の対応関係がはっきりしていない(もっと詰める余地がある)ので、ステップ②から見直します。

図5

⑤ 図表の検討

最後に、どういう図表で表現するかを検討します。
定量情報(データなど)を表現する場合は、「どういう情報をどういう方法で比較したいか」によってある程度のパターンが決まってきます。

図6

定性情報(概念など)を表現する場合、抽象化や分類を行って表現します。
両者を組み合わせて使う場面も多いです。
「どういう表現型が相手にとって直観的に理解しやすいか」を考えながら作成します。

図7


よくある間違い

スライドがよくない場合、原因は論理構成か表現方法です。
また、それぞれ大きく4パターンのミスに分類できますので、チェックリストとしてご活用ください。
(ここだけ意識して手直しするだけでも、かなりよい資料になります)

論理構成の間違い

図8

表現方法の間違い

図9

お願い

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いただいた内容をもとに記事を改善していきます。

※今回ご紹介した内容は資料作成テクニックのごく一部なので、反響があれば続編も書いてみたいと思います!

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