エッセイ|夢と目標
夢が基本的に叶うことはない。
夢とは、諦観している目標である。
それはナマケモノの自惚れより生まれた、忌むべきものである。
達成するまでの道程がわからない、またはそれを調べようとか、努力しようという気はあっても行動に移すことはシチメンドウだという身の丈に合わぬ目標を、漠然とした概念で云ったものが夢である。そんな甘っちょろいものが叶うはずもないのは、自明の理なのである。
もし夢が叶うとするならば、天文学的な確率を以って起こる、俗に云う奇跡である。
目標とは、諦観することのない確固たる根拠を持った夢である。
確固たる根拠とは、懊悩の末に胸に宿った信念である。それは漠然としているようで、実はあまりに歴然である。よって、歴然でない信念を信念とは呼ばぬ。それはただのオモイツキである。
夢は叶わぬ。目標は目指すことができる。
夢を叶えたくば、信念を宿し、それを目標とするべきである。
それを人は奇跡とは呼ばず、努力と云う。
奇跡は、努力で起こせ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?