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飽きずに至福のときを感じられること

寒い日が続くと常温の水ですら飲みづらいと感じるこの頃。これがアラフィか。

そんな年齢に諦めと受け入れ万全の私も毎日毎日飽きずに幸せを感じられるその瞬間がある。それは、お風呂。お風呂に入った時の温かいお湯に包まれた時の幸せと安堵感といったら、なんと表現すればいいのだろう。

お風呂が好きな人なら十分に想像はつくでしょう。


ただ、私が格段に幸せを感じるのには、わけがある。

その昔、その昔、およそ20年前、イギリス ロンドンに住んでいた時代があった。ちょうど5年在住した。

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今のロンドンがどうなのかわからないけれど、日本を基準としたら、水回りがまともなところはあまりなかったと思う。

特にお風呂。お湯はタンク式で、そのタンクのお湯が切れたらまた溜まるまで使えなかった。湯船にお湯を溜めて体と髪を洗ってなんてしていたら、泡を流し切る前に湯切れしてしまう。ぬるぬるのまま体は拭けまい。

加えて、一人でワンルームのフラット(アパートやマンション)に住むなど高すぎてフラットを数人でシェアして住んでいた。たとえば、3LDKを3人て一部屋ずつ使って、お風呂やトイレ、キッチンを共同で使っていた。


そう、だからお風呂に入るのってそれなりに同居人たちへの配慮もし、お湯の量にも気を使いながらとめんどくさいことこの上なかったのです。


そんなこんなで、お湯を切らす前にどうお風呂に入りきるか苦心しました。

1.まずは、湯船をはる。(こればかりは、日本人として譲れない。シャワーで済ますなんてありえねえ。)

2.お湯に浸かる。バスタブは、日本のそれと違って低くて長い。肩まで浸かりたかったら横たわり、何がなんでも肩まで浸かる。しばらくそのまま。わかるかもしれないけれど、当然イギリスのお風呂に洗い場なんてものは、ない。

3.体が温まったら、湯船のお湯で髪と体を洗う。

4.ほんのり泡立つ湯船のお湯で体と髪の毛を濯ぎ(多少ぬるっとするけどそこは、妥協)、トリートメントを塗布。

5.湯船のお湯の栓を抜く。

6.タンクに残ったお湯でヘアトリートメントをながす。

7.最後に湯船をサッと洗う。(これは、同居人たちへの配慮とエチケット)


とまあ、こんな具合…

 めんどくせえ。


今思い出しても めんどくさい。


てな訳で、今、温かいお風呂にたっぷりの湯で浸かれて、体も綺麗に洗い、シャンプーもトリートメントもお湯を気にせずに使えることがこの上ない幸せなのです。

しかも毎日、飽きずに「ふわぁああ!!!」とお風呂で幸せを噛み締めている。

なんなら「ありがとうございます。かみさまぁ。」と声にだすことも。


お風呂ごときで、こうも毎日毎日幸せを感じられるのもめんどくさいお湯タンクを使用したお風呂の経験があるからと思えば、感謝だ。

サンキュー お湯タンク。


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